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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X30
審判 全部申立て  登録を維持 X30
管理番号 1261662 
異議申立番号 異議2011-900304 
総通号数 153 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-09-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-08-19 
確定日 2012-08-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第5413028号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5413028号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5413028号商標(以下「本件商標」という。)は、「CHOKOLADE BURGER」、「CHOCOLATE BURGER」及び「チョコレートバーガー」の文字を三段に書してなり、平成21年3月13日に登録出願、第30類「チョコレートを使用してなる菓子」を指定商品として、同23年4月21日に登録審決、同年5月20日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立の理由
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、以下の理由により、その登録を取り消されるべきものであるとして、証拠方法として甲第1号証ないし甲第48号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)商標法第3条第1項第3号について
本件商標は、「チョコレートを挟んだり、チョコレートをコーティングするなどチョコレートを用いたハンバーガー状の菓子」を認識させるローマ字の「CHOKOLADE BURGER」、「CHOCOLATE BURGER」とカタカナ文字の「チョコレートバーガー」を三段に併記してなるに過ぎない。したがって、これに照応する商品に使用されると商品の品質表示に過ぎず、自他商品識別標識としての機能を果たし得ない。
(2)商標法第4条第1項第16号について
前記に照応する商品以外の指定商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがある。

3 当審の判断
本件商標は、前記1のとおり、「CHOKOLADE BURGER」、「CHOCOLATE BURGER」及び「チョコレートバーガー」の文字を三段に書してなるところ、上段の「CHOKOLADE BURGER」中の「CHOKOLADE」は、我が国では馴染みの少ないデンマーク語ではあるが、「チョコレート」を意味するものであり、中段の「CHOCOLATE BURGER」及び下段の「チョコレートバーガー」の文字との関連からすれば、本件商標は、全体として「チョコレートを使用したハンバーガー状の商品」程の意味合いを想起させるものである。
しかしながら、請求人提出の証拠及び当審における調査によっても、菓子を取り扱う業界において、「CHOKOLADE BURGER」、「CHOCOLATE BURGER」及び「チョコレートバーガー」の各文字が、本件商標の登録審決時に、商品の品質を表示するものとして一般的に使用され、或いは商品の品質として認識されているという事実を認めるに足る証拠は見出せず、むしろ、商標権者の商品を表すものとして相当数使用されていることが確認できる。
そして、「チョコレートバーガー」の文字を付した菓子(以下「本件商品」という。)は、デンマーク王室のデザートシェフの一人であるモーテン・ヘイバーグ氏が展開する洋菓子店として、2009年3月のオープン(新宿伊勢丹本店)前から、注目を集めていた洋菓子店「デザートサーカス」の商品として、オープン当時の新聞(日本繊維新聞、朝日新聞、日本外食新聞)、雑誌(WWDジャパン、ジョルニ、an-an、ChouChou、TOKYO☆1週刊 ほか)あるいはラジオ(エフエム東京、TBSラジオ)において、洋菓子店開店の記事と共に多数取り上げられ、その後も、「OZmagazine、FRaU、BRUTUS、ELLE JAPON、Mart、家庭画報、AERA、ニコ☆プチ、DIME、MORE、Ray、25ans、men’s NON-NO」ほか多数の雑誌に掲載されるほか、日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビ、テレビ朝日の情報番組において、トレンドの商品、人気の東京みやげ、注目の新スイーツとして取り上げられる等、継続して注目を集めていることが認められる。
さらに、最近のスイーツブームから、多数販売されているスイーツに関する特集記事が組まれた雑誌(Hanako、東京ウォーカー、Can Cam ほか)や、スイーツに関する書籍(高級ショコラのすべて:PHP新書、世界の菓子PCG:全日本洋菓子工業界)にも、頻繁に取り上げられている。
また、当該洋菓子店は、平成22年12月に東京駅構内に開業した大型商業施設である「GRANSTA DINING(グランスタダイニング)」の開業時のチラシ及びパンフレットにおいて、「至高の『食』にこだわる16のショップ」あるいは「選りすぐりの16ショップ」の一つとして紹介され、開業月だけで本件商品を約16,000個売り上げている。そして、平成23年4月には恵比寿アトレ内に新たな店舗がオープンし、さらに、平成23年のバレンタインシーズンには、全国各地の百貨店への出店が行われ、そして本件商標の登録審決後ではあるが、今年のバレンタインシーズンにも同様に全国各地の百貨店催事への出店が行われるなど、数多くの機会及び場所で本件商品が販売されていることが認められる。
以上のように、本件商品はその発売当時から注目され、それを扱った新聞、雑誌、書籍、テレビ、ラジオは多岐に及ぶものであり、さらに季節限定ではあるが全国各地の百貨店で販売されていることからすれば、「チョコレートバーガー」は「デザートサーカス」の取り扱いに係る商品「菓子」を表す商標として、我が国の取引者・需要者に相当程度知られているといえる。
なお、「デザートサーカス」は、商標権者が100%出資する「アイビー株式会社」により展開されている。
また、職権による「チョコレートバーガー」についてのインターネット検索によれば、他者の使用を確認することはできない。
そうとすると、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質を表示したものというよりは、むしろ商標権者の取扱いに係る商品の出所を表示するものとして、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
申立人は、申立の具体的理由において、「本件商標は、『チョコレートを用いたハンバーガー状の菓子』を認識させるものであって、商品の品質を表示するに過ぎず、また、前記商品以外の指定商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じるおそれがあるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。また、全国的な著名性を得ているとはいえず、商標法第3条第2項の要件を満たすものではない。」旨述べているが、本件商標は、前記のとおり、商品の品質等を表示したものとは認められないものであるから、申立人の主張には理由がない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2012-07-30 
出願番号 商願2009-18504(T2009-18504) 
審決分類 T 1 651・ 13- Y (X30)
T 1 651・ 272- Y (X30)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小松 孝 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 内山 進
高野 和行
登録日 2011-05-20 
登録番号 商標登録第5413028号(T5413028) 
権利者 株式会社サザビーリーグ
商標の称呼 チョコレートバーガー、ショコラーゼバーガー 
代理人 藤倉 大作 
代理人 加藤 ちあき 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 松尾 和子 
代理人 梅村 莞爾 
代理人 井滝 裕敬 
代理人 中村 稔 

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