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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201315114 審決 商標
不服20112056 審決 商標
不服201025414 審決 商標
不服201116950 審決 商標
平成24行ケ10285審決取消請求事件 判例 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X30
管理番号 1261626 
審判番号 不服2011-17079 
総通号数 153 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-09-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-08-08 
確定日 2012-08-08 
事件の表示 商願2010- 58354拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は,「だしの力」の文字を標準文字で表してなり,第30類「だしの素」を指定商品として,平成22年7月26日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『だしの力』の文字を標準文字で表してなるが,その構成中の『だし』の文字は『出し汁』の略を意味し,本願指定商品との関係においては,商品の品質を表し,また,『力』の文字は『効能』等を意味する語として親しまれていることから,本願商標全体よりは『だしの効能を有する商品』程の意味合いを理解させるものである。そして,食品を取り扱う業界において,主原料名又は主成分名に『の力』又は『のちから』の文字を付加した『○○の力』又は『○○のちから』の文字が,商品の品質,効能等を表すものとして,商品の宣伝・広告に普通に使用されている現状があることから,本願商標をその指定商品に使用しても,本願商標に接する取引者・需用者は商品の効能,品質を表示したものと理解するに止まり,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

第3 当審における手続の経緯
当審において,平成24年3月22日付けの証拠調べ通知書により,請求人に対し,下記第4,1(1)ないし(7)に係るインターネットのウェブページを提示した上で,本願商標は,その指定商品との関係において,素材の味を引き立てること,味を高めること程度の意味合いを容易に理解させるものであるから,その指定商品に使用するときは,商品の効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであることにより,商標法第3条第1項第3号に該当する旨開示し,請求人に意見を求めたところ,請求人は,平成24年5月7日付けで意見書を提出した。

第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号について
本願商標は,「だしの力」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中,「だし」の文字は「出し汁の略」の意味,「力」の文字は「効能」等の意味(広辞苑第六版)を有するものである。
そうすると,本願商標は,その構成文字から「だしの効能」程の意味を容易に理解させるものである。
そして,平成24年3月22日付け証拠調べ通知書において開示したとおり,「だし」は,「・・・食材をおいしく食べるために,だしのうま味やこく,香りを加えることで,素材そのものの味をより引き立てる料理文化が発展してきたようです。だしに含まれているうま味成分は,材料の持ち味を高める効果があります。」(http://www.maruchan.co.jp/aka-midori/dashijiten/index.html の「だしの役割とは?」)との記載があるように,素材の味を引き立て,味を高める効能があるものとして,広く親しまれているものといえる。
また,「だし」の持つ「素材の味を引き立てる」効能,「味を高める」効能を,「出汁の力」「だしの力」「おだしの力」「だしのちから」と表している事実が,以下の(1)ないし(7)のとおり見いだせる。
(1)「ヤマサ醤油株式会社」に係るウェブサイト
(http://www.yamasa.com/red/merit/tosa.html)
「土佐しょうゆ」の見出しで,「しょうゆが,出汁の力でさらにうま味がアップ。」と記載されている。
(2)「でき待ち」に係るウェブサイト
(http://dekimachi.jp/products/detail.php?product_id=96)
「鮫節」の見出しで,「周りの味を引き出すおだしです。・・・」「実際に使ってみて,鮫だしの力を実感しました。最大の特徴は,他の素材の味を引き出す力。」と記載されている。
(3)「ぶどうの木」に係るウェブサイト
(http://www.budounoki.info/recipe/0809.html)
「季節の野菜を使った美味しいレシピ」の見出しで,「だしをきかせてさっぱりといただく」「低脂肪でヘルシーな和食に欠かせない味の土台が『だし』。野菜のおいしさをぐんと引き出して,ごはんをうんとバージョンアップしてくれます。だしの力を感じてください。」と記載されている。
(4)「自然の恵み村」に係るウェブサイト
(http://www.megumimura.com/dashi/mutenka.html)
「四季彩々 和風だし(食塩無添加)」が紹介されているウェブサイトで,「四季彩々 和風だし(食塩無添加)を使ったレシピ」「だしの力で野菜の旨みを引き立たせます。」と記載されている。
(5)「京都おだしのうね乃」に係るウェブサイト
(http://www.odashi.com/toiawase_senmon/index.html)
「地域やお料理のジャンル,食材に合った“おだし”を合わせることで,それぞれの持ち味を最大限に引き出すことが出来ます。削り方はもちろん,蒸時間,乾燥度など細部に至るまで,出来る限りの理想のおだしを,お客様と共に考えさせていただきます。味を極めるために,オリジナルな“おだし”の力(ちから)は,お料理の基盤を力強く支えて行くと確信します。」と記載されている。
(6)楽天株式会社に係るウェブサイト「楽天市場」における「中川政七商店」のウェブサイト(http://item.rakuten.co.jp/kisara/164-0040-001/)
「お料理の旨味を存分に引きだすのがおだしの力です。ひかえ目な味が素材のそれぞれをおいしく引き立てます。」と記載されている。
(7)「コープのきっずクッキング」と題するPDFファイル
(http://www.kyoto.coop/copolo/data/copolo_1003/1003_copolo_8.pdf)
「だしのちから」の見出しで,「和食の味の決め手となるのは『だし』です。人が『おいしいな』と感じるのはうまみがあるから。だしのうまみは,食材のうまみと調和して味をきわだたせる効果もあります。」と記載されている。

以上のとおり,「だしの力」の文字が料理や調理の食材について「素材の味を引き立てる効果がある」又は「味を高める効果がある」ことを表すものとして,多数使用されている事実及びその構成文字から理解,認識させる意味を勘案すれば,「だしの力」の文字からなる本願商標を,その指定商品について使用したときは,「素材の味を引き立てる効果がある」又は「味を高める効果がある」商品であること,すなわち,商品の効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであって,自他商品の識別標識としての機能は,果たし得ないものである。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。

2 請求人の主張について
(1)請求人は,「本願商標の構成中の『だし』が原材料を表し,また,この語が『力』の語と相俟って,商品の効能を連想させることを否定するものではないが,通常の取引において本願商標に接する一般取引者,需要者が,これにより具体的な品質・効能を直ちに認識,理解するものではなく,寧ろ,『だしが効いているかも知れない』という暗示を受ける程度に過ぎないものである」旨主張している。
しかしながら,前記認定のとおり,本願商標は,上記インターネットのウェブページにおいて示されている事実等から,「だしの効能」程の意味を看取させるものとして認識されるものといえるから,請求人の主張は採用することができない。
(2)請求人は,「○○の力」「○○のちから」「○○のチカラ」の文字を有する登録商標,審決例を引用して,本願商標が自他商品識別標識としての機能を果たし得るものである旨主張し,甲各号証,資料を提出している。
しかしながら,商標の識別性の判断は,各商標につき,それぞれの構成態様や取引の実情等をも勘案し,個別具体的に判断されるべき性質のものであるばかりでなく,請求人の引用する登録商標,審決例をもって本件の判断が拘束されるものでもないから,請求人の主張は採用することができない。

3 まとめ
以上から,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は,妥当なものであって,取り消すべき限りでない。
よって,結論のとおり審決する。
審理終結日 2012-06-05 
結審通知日 2012-06-08 
審決日 2012-06-19 
出願番号 商願2010-58354(T2010-58354) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X30)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 薩摩 純一 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 谷村 浩幸
田中 亨子
商標の称呼 ダシノチカラ、チカラ 
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