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審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない X01
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X01
審判 査定不服 外観類似 登録しない X01
管理番号 1261518 
審判番号 不服2011-18029 
総通号数 153 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-09-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-08-19 
確定日 2012-07-25 
事件の表示 商願2010- 72697拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「EUROX」の文字を標準文字で表してなり、第1類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年9月15日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同年9月29日付けの手続補正書により、第1類「化学品,排ガス処理用化学添加剤,排ガス除去用化学添加剤,排ガス処理用尿素,排ガス除去用尿素,排ガス処理用液体尿素,排ガス除去用液体尿素,排ガス中の窒素酸化物を窒素ガス及び水に変換するために用いられる尿素,排ガス中の窒素酸化物を窒素ガス及び水に変換するために用いられる液体尿素,排ガス中の窒素酸化物を窒素ガス及び水に変換するために用いられる粒状尿素,排ガス中の窒素酸化物を減少させるために用いられる還元剤 」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、次の(1)及び(2)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し本願を拒絶したものである。
(1)登録第938426号商標(以下「引用商標」という。)は、「ユーロック」の片仮名を書してなり、昭和44年11月21日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同46年11月27日に設定登録され、その後、平成16年2月18日に第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く)」とする指定商品の書換登録がなされ、その商標権は現に有効に存続しているものである。
(2)登録第1463001号商標は、「ユーノックス」の片仮名を書してなり、昭和50年12月8日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同56年5月30日に設定登録され、その後、平成13年12月5日に第1類「化学品」とする指定商品の書換登録がなされ、その商標権は現に有効に存続しているものである。
以下、これらをあわせて「引用各商標」という場合がある。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標は、前記1のとおり「EUROX」の文字からなるものである。そして、「euro」の文字が「ユーロ」と発音されることに倣えば、本願商標は、「ユーロックス」の称呼を生ずるとみるのが相当である。
他方、引用商標は、前記2のとおりの「ユーロック」の文字からなるものであるから、その構成文字に相応して「ユーロック」の称呼を生ずるものである。
また、両者は、特定の語義を有するものではないから、一種の造語からなるものと認められる。
そこで、本願商標より生ずる「ユーロックス」の称呼と、引用商標から生ずる「ユーロック」の称呼とを比較すると、両者は、語頭から続く「ユーロック」の音を共通にし、語尾における「ス」の有無という差異を有するにすぎないものである。
そして、該差異音の「ス」は、舌端を前硬口蓋に寄せて発する無声摩擦子音「s」と母音「u」との結合した音であって、それ自体弱く発音・聴取される音であるばかりでなく、明瞭に聴取され難い語尾に位置するものであること、さらに、両称呼はともに促音を伴う「ロ」にアクセントがあることから、この差異は微差となり、両称呼全体に与える影響は決して大きいものとはいい難いものである。
そうとすれば、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が近似し、互いに相紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標は、称呼において相紛らわしいものであって、観念上いずれも造語であるから比較できないものであり、また、外観上その構成文字の違いはあるもののいずれも特段の特徴のない書体で表されているものであるから、これらを総合して考慮するならば、両商標は、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標というべきである。
また、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似するものである。
よって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人は、引用各商標が互いに登録されている事実から、本願商標に接する需要者は、本願商標から「ユーロックス」なる称呼が生じた場合であっても、語尾における「ス」と、中間に位置する「ロ」を明瞭に聴取できるため、本願商標の称呼は、引用各商標の称呼と異なることは明らかである旨主張している。
しかしながら、商標の類否判断するにあたって、まず、本願商標と引用各商標とを比較するのが通常であって、本願商標が引用商標と類似することは、前記認定のとおりであるから、請求人の主張は採用できない。
(3)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2012-02-17 
結審通知日 2012-02-21 
審決日 2012-03-07 
出願番号 商願2010-72697(T2010-72697) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X01)
T 1 8・ 263- Z (X01)
T 1 8・ 261- Z (X01)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 中束 としえ 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 小俣 克巳
小畑 恵一
商標の称呼 ユーロックス 
代理人 板谷 康夫 

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