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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X35
審判 査定不服 観念類似 登録しない X35
審判 査定不服 外観類似 登録しない X35
管理番号 1259835 
審判番号 不服2010-13895 
総通号数 152 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-06-23 
確定日 2012-06-25 
事件の表示 商願2007-101846拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務(以下「小売等役務」という。)を指定役務として、平成19年9月28日に登録出願され、その後、当審における同23年12月12日付け手続補正書により、最終的に別掲2のように補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
1 原審における拒絶の理由
原審において、平成20年12月16日付けで通知した拒絶の理由は以下のとおりである。
(1)本願指定役務のうち、「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、一般的に百貨店、総合スーパー、総合商社等の事業に関するものであるが、出願人がその指定役務について出願に係る商標を使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるといわざるを得ない。また、全く業種が異なり、類似の関係にもない小売等役務(商標法第2条第2項に規定する役務)を指定しているため、出願人が本願商標をこれらの小売等役務のいずれにも使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるといわざるを得ない。したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。
(2)本願の指定役務中「その他の愛玩動物用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認めらない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
(3)本願商標は、以下の登録商標と同一又は類似の商標であって、類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 登録第3204998号商標(以下「引用商標1」という。)は、「QVC」の欧文字を横書きしてなり、平成5年10月20日に登録出願、第9類「電圧制御発振器,電気通信機械器具,電子応用機械器具」を指定商品として、同8年9月30日に設定登録がされ、現に有効に存続しているものである。
イ 登録第4604949号商標(以下「引用商標2」という。)は、「QVC」の欧文字を横書きしてなり、平成12年8月31日に登録出願、第3類、第9類、第14類、第21類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年9月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
2 原審における拒絶査定
原査定は、前記1の拒絶の理由が解消されていないとして本願を拒絶したものである。なお、出願人(請求人)は、前記1の拒絶の理由に対し、平成21年5月12日付けの上申書により審査期間の猶予を上申するのみで、意見書又は手続補正書などによる手続きをしていない。

第3 当審における手続の経緯
請求人は、平成22年6月23日付け審判請求書の「請求の理由」及び「証拠方法」欄に「追って補充する。」と記載し、その後、平成22年10月7日付け及び同年12月21日付けの上申書において、請求の理由を記載した書面の提出の猶予を申し出た後、平成23年3月7日付け手続補正書を提出した。
しかし、その手続補正書においては、指定役務の補正及び証拠を提出する意思がある旨、一部の引用商標2の登録名義人の住所表示を請求人の住所と一致させた旨記載されているのみで、指定役務の補正等の具体的な手続きはなされていない。
そこで、当合議体は、平成23年6月7日付け審尋により、請求人に書面の提出を促したところ、これに対する同年8月24日付け上申書には、指定役務を減縮し、かつ、その使用意思に関する証明を行う予定があるから、同年9月20日頃までその書面の提出の猶予を願い出る旨記載されていた。
その後、請求人からその主張に対応する手続補正書等の提出がないため、当合議体は、同年12月2日付けで審理終結通知を発送したが、受領されず、同年12月12日付けで請求人より手続補正書が提出された。
そして、当合議体は、同年12月12日付け手続補正書の内容を参酌した上で、同24年1月10日付けで審理終結通知を再送した。

第4 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、「QVC」の欧文字(「Q」の文字の一部が白抜きで表されている)を横書きしてなり、また、引用商標1は、「QVC」の欧文字を横書きしてなるものであるから、両商標は、共に「キューブイシー」の称呼を生ずるものであり、観念については、双方、特定の意味合いを有しない造語と認められるものである。
してみれば、本願商標と引用商標1とは、観念については比較できないまでも、「キューブイシー」の称呼を共通にし、また、外観においても、その構成文字の態様に多少異なるところがあるとしても、共に「QVC」の綴り字を同じくする類似のものであるから、両者は、称呼及び外観において、互いに類似する商標といえるものである。
また、本願指定役務の取扱商品には、引用商標1の指定商品と一致するものが含まれるところ、小売等役務の取扱商品と引用商標の指定商品が一致する場合、その役務の提供者と商品の販売者が同一事業者であることが一般的であり、また、小売等役務が提供される提供場所と商品が販売される場所が一致し、さらにまた、需要者の範囲も一致する類似するものといえるから、両者に同一又は類似する商標が使用された場合、当該役務と商品との間において出所の混同を招くおそれがあるというべきである。
したがって、本願指定役務と引用商標1の指定商品は、互いに類似する。
以上によれば、本願商標が商標法第3条第1項柱書き及び同法第6条1項及び2項の要件を具備しているか否かについて論ずるまでもなく、本願商標が同法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)


別掲2(当審における補正後の指定役務)
第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ガーター・靴下止め・ズボンつり・バンド及びベルトの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,二輪自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,建具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,畳類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,葬祭用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,燃料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,運動用特殊衣服及び運動用特殊靴の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,建築材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身飾品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ろうそく消し及びろうそく立ての小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,植木鉢及び家庭園芸用の水耕式植物栽培器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用食器・愛玩動物用ブラシ及びその他の愛玩動物用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」

審理終結日 2011-11-25 
結審通知日 2012-01-10 
審決日 2012-02-01 
出願番号 商願2007-101846(T2007-101846) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (X35)
T 1 8・ 261- Z (X35)
T 1 8・ 262- Z (X35)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 熊谷 道夫 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 大橋 良成
小川 きみえ
商標の称呼 キュウブイシイ 
代理人 田中 秀樹 

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