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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない X30
審判 査定不服 観念類似 登録しない X30
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X30
管理番号 1256404 
審判番号 不服2011-20521 
総通号数 150 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-06-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-09-22 
確定日 2012-04-18 
事件の表示 商願2010- 52028拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「Little」の文字を標準文字で表してなり、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、平成22年7月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
(1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
(2)登録第5054764号商標(以下「引用商標」という。)
引用商標は、「Little i」の文字を標準文字で表してなり、平成17年9月22日に登録出願、第30類「菓子」を指定商品として、同19年6月15日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標の類否について
商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが、それには、そのような商品に使用された商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうる限り、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする。
また、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものを類否判断の対象とする場合、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは、その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されないと解すべきである(知財高裁 平成22年(行ケ)第10332号判決)。
そこで、上記の観点から本願商標と引用商標との類否を検討する。
(2)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり「Little」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成文字から「リトル」の称呼を生じ、「小さい」の観念を生じるものである。
(3)引用商標について
引用商標は、上記2(2)のとおり「Little i」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成文字から「リトルアイ」の称呼を生じ、「小さい(アルファベットの)i」の意味合い(観念)を生じるものである。
(4)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標は、両者の外観、称呼及び観念は前記(2)及び(3)で認定したとおりであって、その外観はいずれも標準文字で表され、語頭の「Little」の文字部分を共通にし、相違する点は引用商標の構成中1文字分スペースを空けて表された語尾の「i」の文字の有無にすぎないから、その外観は相当程度共通し、受ける印象も相当程度近似しているものといえる。
称呼については、語尾の「アイ」の有無に差異を有するとしても、語頭からの3音「リトル」の部分を共通にするものである。
観念については、本願商標は「小さい」の観念を生じ、引用商標は「小さい(アルファベットの)i」の意味合い(観念)を生じるものであるとしても、「Little」の語から生じる「小さい」の観念(意味合い)を共通にするものである。
そして、本願商標と引用商標の共通する指定商品「菓子」については、商標をその包装に表示し、それを陳列して販売することが一般に行われ、かつ、該商品は商品を購入するにあたって注意深く選択するものとはいえないものである。
そうとすれば、その外観から受ける印象が相当程度近似し、かつ、その称呼及び観念の一部を共通にする本願商標と引用商標は、両者が同一(又は類似)の商品に使用された場合、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標とは類似の商標といわなければならない。
なお、請求人は、引用商標は一体不可分の商標として認識されるので、本願商標と引用商標とは非類似の商標である旨主張しているが、引用商標を一体のものとした上で、本願商標と引用商標とが類似の商標であること前述のとおりである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2012-02-17 
結審通知日 2012-02-20 
審決日 2012-03-06 
出願番号 商願2010-52028(T2010-52028) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (X30)
T 1 8・ 262- Z (X30)
T 1 8・ 261- Z (X30)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大渕 敏雄田崎 麻理恵 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 高野 和行
小畑 恵一
商標の称呼 リトル 
代理人 工藤 莞司 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 黒川 朋也 
代理人 浜田 廣士 
代理人 小暮 君平 

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