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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X0321
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X0321
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X0321
管理番号 1253584 
審判番号 不服2011-15228 
総通号数 148 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-04-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-07-14 
確定日 2012-03-14 
事件の表示 商願2010-57908拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「スマイルコスメティック」及び「アフターランチ」の片仮名を二段に横書きしてなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,口臭用消臭剤」及び第21類「デンタルフロス,化粧用具」を指定商品として、平成22年7月23日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第4879321号商標(以下「引用商標」という。)は、「アフタ-ランチ」の片仮名及び「AFTER LUNCH」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成16年10月7日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同17年7月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおりの構成よりなるところ、本願商標を構成する文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔に同一の色彩をもって書され、二段に横書きしてなるとはいえ、上段と下段もそれらの文字列の中心をそろえて、外観上まとまりよく一体的に構成されているものである。
また、上段に書された「スマイルコスメティック」は、「ほほえみ」の意味を有する「スマイル」の語と「化粧品」の意味を有する「cosmetic(コスメチック)」に通じる「コスメティック」の語から構成され、「スマイルコスティック」の称呼及び「ほほえみの化粧品」程の観念を生ずるものである。
次に、下段に書された「アフターランチ」は、我が国において広く親しまれた「アフター」と「ランチ」の語とから構成され、当該「アフター」の語は、例えば「アフターケア」、「アフターサービス」、「アフターファイブ」のように後に他の語を伴って複合語を創るものとしても親しまれていることから、当該「アフターランチ」からは、「昼食の後」の意味を容易に看取し得るものというのが相当である。
しかして、本願の指定商品中には、昼食後にも習慣的に行う歯磨きや化粧直しに使用する、例えば、歯磨き、歯ブラシ、電気式歯ブラシ、口紅、口臭用消臭剤などの商品が含まれており、当該商品との関係において「アフターランチ」の語は、商品の使用の時期、用途などの商品の品質を表示するものとみる余地もあるというのが相当である。
そうすると、本願商標においては、その構成上「アフターランチ」の語が、上段に書された「スマイルコスメティック」の語に比して取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるような構成とはいえず、また、その指定商品との関係においても自他商品の識別標識としての機能が強いものであるともいい難く、さらに、「スマイルコスメティック」の語から商品の出所識別標識としての称呼、観念が生じないということもできない。
してみれば、本願商標の構成中の「アフターランチ」の語のみを抽出し、当該部分だけを引用商標と比較してその類否を判断することは許されないから、本願商標から商品の出所識別標識としての「アフターランチ」の称呼及び「昼食の後」の観念を生じるとはいえない。
したがって、本願商標は、「スマイルコスメティックアフターランチ」ないし「スマイルコスメティック」の称呼を生じ、「ほほえみの化粧品」程の観念を生ずるが、「アフターランチ」の称呼及び「昼食の後」の観念を生ずるものではないというのが相当である。
(2)引用商標について
引用商標は、前記2のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して「アフターランチ」の称呼及び「昼食の後」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とは、外観において明確な差異を有するものである。また、「スマイルコスメティックアフターランチ」ないし「スマイルコスメティック」の称呼を生ずる本願商標と「アフターランチ」の称呼を生ずる引用商標とは、それらを構成する音の配列及び音の数が明確に相違するものであるから、両者を称呼するときは、明瞭に聞き分けることができるものである。
さらに、「ほほえみの化粧品」程の観念を生じる本願商標と「昼食の後」の観念を生ずる引用商標とは、観念において、明らかに相違するものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。しかして、前記の判断を左右するような取引の実情も見当たらない。
そうとすれば、本願商標から「アフターランチ」の称呼及び「昼食の後」の観念をも生ずるとして、本願商標と引用商標とが称呼及び観念上類似の商標であり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2012-02-22 
出願番号 商願2010-57908(T2010-57908) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X0321)
T 1 8・ 261- WY (X0321)
T 1 8・ 263- WY (X0321)
最終処分 成立  
前審関与審査官 半田 正人 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 内田 直樹
前山 るり子
商標の称呼 スマイルコスメティックアフターランチ、スマイルコスメティック、スマイル、アフターランチ 
代理人 橘 哲男 

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