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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X10 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X10 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X10 |
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管理番号 | 1253478 |
審判番号 | 不服2011-12152 |
総通号数 | 148 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-04-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-06-08 |
確定日 | 2012-02-28 |
事件の表示 | 商願2010-89769拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「VISK」の欧文字を横書きしてなり、第10類「医療用機械器具」を指定商品とし、平成22年4月16日に登録出願された商願2010-30562に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年11月18日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。 (1)登録第4511426号商標(以下「引用商標1」という。)は、「B.I.S.C.」の欧文字及び符号を標準文字で表してなり、平成11年10月13日登録出願、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,耳帯,眼帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,医療用腕環,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」及び第42類「医療・医薬品に関する情報の調査・研究,医療・医薬品に関する情報の提供,医療・医薬品の研究に関する情報の提供,インターネットを利用した医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究に関する情報の提供」を指定商品及び指定役務として、同13年10月5日に設定登録され、同23年10月5日に商標権の存続期間が満了しているものである。 (2)登録第4595082号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成11年11月5日登録出願、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,耳帯,眼帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」及び第42類「医療・医薬品に関する情報の調査・研究,医療・医薬品に関する情報の提供,医療・医薬品の研究に関する情報の提供,インターネットを利用した医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究に関する情報の提供」を指定商品及び指定役務として、同14年8月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。) 3 当審の判断 本願商標は、「VISK」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、直ちに親しまれた特定の語を想起させるものではなく、造語として認識されるものであり、かかる場合には我が国で親しまれた英語の発音に倣って称呼されるというのが相当であるから、語頭の「vis」のつづりを共通にする英語「vista」を「ビスタ」と発音し、また、語尾の「sk」のつづりを共通にする英語「rusk」を「ラスク」と発音することに倣い、「ビスク」の称呼を生ずるものというのが自然である。 そうとすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ビスク」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというべきである。 他方、引用商標1は、「B.I.S.C.」の欧文字及び符号を標準文字で表してなるところ、その構成中の欧文字ごとにピリオドが付されていることから、これを一文字ずつ区切って、「ビーアイエスシー」と称呼されるものではあるが、該称呼は、8音とやや冗長にわたることから、簡易迅速を旨とする商取引の実際においては、その構成文字中のピリオド部分を省略した「BISC」を一語とし、これを英語の発音に倣って称呼する場合も少なからずあるというのが相当である。 そうとすると、引用商標1は、「ビーアイエスシー」の称呼を生ずるほか、語頭の「bis」のつづりを共通にする英語「biscuit」を「ビスケット」と発音し、また、語尾の「sc」のつづりを共通にする英語「disc」を「ディスク」と発音することに倣い、「ビスク」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じないものというべきである。 また、引用商標2は、別掲のとおり、紺色の正方形状の矩形内の下方において、その左右を横断するように3つの輪を構成するらせん様の太線を白抜きで表し、さらに、該太線の上方に、白抜きで「B.I.S.C.」の欧文字及び符号を表してなるところ、該矩形と該太線との組合せからは直ちに特定の称呼や観念を生ずるとはいえないものの、その構成中に「B.I.S.C.」の欧文字及び符号を有してなるものであるから、該欧文字及び符号に相応する称呼等をもって取引に資する場合もあるというのが相当である。 そして、該欧文字及び符号についてみれば、引用商標1と同じ構成からなるものであるから、上述のとおり、「ビーアイエスシー」及び「ビスク」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというべきである。 そこで、本願商標と引用商標1及び引用商標2との類否について検討するに、本願商標は「VISK」と一連の欧文字のつづりからなるのに対し、引用商標1は「B.I.S.C.」と各欧文字にピリオドを付したつづりからなり、また、引用商標2は図形と「B.I.S.C.」の欧文字及び符号との組合せからなるものであるから、本願商標と引用商標1とは、その文字構成やピリオドの有無において明らかに相違するものであり、さらに、本願商標と引用商標2とは、図形の有無という差異をも有するものであるため、外観上、これらが相紛れるおそれはないものである。 また、本願商標からは「ビスク」の称呼を生ずるのに対し、引用商標1及び引用商標2からは共に「ビーアイエスシー」及び「ビスク」の称呼を生ずるものであるから、「ビスク」の称呼と「ビーアイエスシー」の称呼との比較においては容易に聴別し得るものであるものの、引用商標1及び引用商標2から「ビスク」の称呼を生ずるとした場合には、称呼を同一とするものである。 さらに、本願商標と引用商標1及び引用商標2とは、いずれも特定の観念を生ずるものではないから、観念において、これらを比較することはできない。 以上によれば、本願商標と引用商標とは、後者において「ビスク」の称呼を生ずるとした場合に称呼を同一とすることはあるものの、外観において明らかに相違するものであり、観念においては比較することができないものであるから、両商標の比較において、一の称呼の同一が他の外観における差異等を凌駕するものとはいい難く、また、両商標をその指定商品について使用した場合、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあると認めるに足る特段の事情も見いだせない。 してみれば、本願商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 引用商標2(登録第4595082号商標) (色彩については原本参照のこと。) |
審決日 | 2012-02-16 |
出願番号 | 商願2010-89769(T2010-89769) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X10)
T 1 8・ 263- WY (X10) T 1 8・ 261- WY (X10) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 青野 紀子 |
特許庁審判長 |
関根 文昭 |
特許庁審判官 |
山田 和彦 田中 敬規 |
商標の称呼 | ビスク |
代理人 | 岡田 稔 |
代理人 | 坂上 正明 |
代理人 | 曾我 道治 |