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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X12 |
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管理番号 | 1251715 |
審判番号 | 不服2011-13525 |
総通号数 | 147 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-03-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-06-24 |
確定日 | 2012-02-23 |
事件の表示 | 商願2010- 36761拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「KARMA」の欧文字を標準文字で表してなり、第12類に属する出願時の願書に記載の商品を指定商品として、2010年4月27日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成22年5月12日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、同23年2月16日受付けの手続補正書をもって、第12類「ハイブリッド電気自動車,その他の自動車並びにその部品及び附属品,自動車用エンジン,その他の陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),軸,軸受,軸継ぎ手,ベアリング,動力伝導装置,緩衝器,ばね,制動装置」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 (1)原査定は、次の(2)ないし(6)の商標を拒絶の理由に引用した上で、「本願商標は、次の(2)ないし(5)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。 (2)登録第1230338号商標(以下「引用商標1」という。) 引用商標1は、「カーマン」の片仮名を横書きしてなり、昭和49年11月1日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同51年11月1日に設定登録、その後、平成19年9月12日に指定商品を第6類、第9類、第12類、第13類、第19類及び第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 (3)登録第1270581号商標(以下「引用商標2」という。) 引用商標2は、「CARMAN」の欧文字を横書きしてなり、昭和50年4月25日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同52年5月16日に設定登録、その後、平成20年4月30日に指定商品を第6類、第9類、第12類、第13類、第19類及び第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 (4)登録第3354015号商標(以下「引用商標3」という。) 引用商標3は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成6年6月20日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年10月24日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 (5)登録第4361456号商標(以下「引用商標4」という。) 引用商標4は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成8年8月21日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年2月10日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 (6)国際登録第1019668号商標(以下「引用商標5」という。) 引用商標5は、「KALMAR」の欧文字を横書きしてなり、2009年7月21日にフィンランドにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、第7類、第12類及び第37類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2009年(平成21年)8月18日に国際商標登録出願されたものである。 以下、これらをまとめていうときには「引用商標」という。 3 当審の判断 (1)本願商標は、上記1のとおり「KARMA」の欧文字からなり、該文字に相応し「カーマ」及び「カルマ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (2)他方、引用商標1及び2は、上記2(2)及び(3)のとおり、それぞれ「カーマン」及び「CARMAN」の文字からなり、該文字に相応し「カーマン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 引用商標3は、別掲(1)のとおりの構成からなり、その構成中の「Kalmar」の文字に相応し「カルマー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 引用商標4は、別掲(2)のとおりの構成からなり、その構成中の「KARMANN」の文字に相応し「カーマン」及び「カルマン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 引用商標5は、上記2(6)のとおり、未登録の商標であって、「KALMAR」の文字に相応し「カルマー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (3)そこで、本願商標と引用商標を比較すると、両者は、外観においては、それぞれの構成に明らかな差異を有するから相紛れるおそれはなく、観念においては、いずれも特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。 そして、称呼においては、本願商標から生ずる「カーマ」の称呼と引用商標から生ずる「カーマン」の称呼とを比較すると、両者は、語尾における「ン」の音の有無に差異を有し、該差異が3音と4音の短い音構成からなる両者の称呼全体に与える影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。 また、本願商標から生ずる「カーマ」の称呼と引用商標から生ずる「カルマー」及び「カルマン」の称呼とは、より相違する。 次に、本願商標から生ずる「カルマ」の称呼と引用商標から生ずる「カルマー」及び「カルマン」の称呼とを比較すると、両者は、語尾における長音「(マ)ー」の有無及び「ン」の音の有無に差異を有し、該差異が3音と4音の短い音構成からなる両者の称呼全体に与える影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。 また、本願商標から生ずる「カルマ」の称呼と引用商標から生ずる「カーマン」の称呼とは、より相違する。 そうとすれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 さらに、他に本願商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。 (4)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別 掲 (1)引用商標3 (2)引用商標4 (色彩については原本参照) |
審決日 | 2012-02-13 |
出願番号 | 商願2010-36761(T2010-36761) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X12)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 高橋 幸志 |
特許庁審判長 |
森吉 正美 |
特許庁審判官 |
大島 康浩 瀧本 佐代子 |
商標の称呼 | カルマ、カーマ |
代理人 | 福田 秀幸 |