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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服201116845 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X29 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X29 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X29 |
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管理番号 | 1251703 |
審判番号 | 不服2012-13 |
総通号数 | 147 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-03-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-01-04 |
確定日 | 2012-02-15 |
事件の表示 | 商願2011-47490拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「オキハムポキポキ」の片仮名を標準文字で表してなり、第29類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として平成23年6月23日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同年9月27日受付の手続補正書及び当審における同24年1月4日受付の手続補正書により、最終的に、第29類「肉製品」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第3294365号商標(以下「引用商標」という。)は、「Poki Poki」の欧文字を横書きしてなり、平成6年6月13日に登録出願、第29類「肉製品,加工水産物」その他第29類に属する商品を指定商品として、同9年4月25日に設定登録され、その後、同19年5月1日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、前記1のとおり「オキハムポキポキ」の片仮名を標準文字で表してなるものであるところ、同じ書体、同じ大きさで、その全体が等間隔に1行でまとまりよく表されているものであるから、「オキハム」の文字部分だけが独立して見る者の注意をひくように構成されているということはできず、これから生ずる称呼もよどみなく一連に称呼しうるものである。 また、本願商標中の「オキハム」の文字について職権調査をしたところ、新聞記事(2010年1月8日付け日本経済新聞地方経済面沖縄55ページ)及び請求人のインターネットウェブサイト(http://www.okiham.co.jp/)によれば、請求人の略称であり、かつ、請求人の取扱商品に係る代表的な出所識別標識として使用されていることがうかがわれる。 加えて、当該「オキハム」の文字が本願の指定商品との関係において出所識別標識として機能するものであることを妨げるような格別の事情は見いだせない。 そうすると、本願商標中の後半部分の「ポキポキ」の文字部分が、前半部分の「オキハム」の文字部分に比して取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとはいえず、また、「オキハム」の文字部分から出所識別標識としての称呼及び観念が生じないということもできない。 そのほかに、本願商標中の「ポキポキ」の文字部分を抽出して、引用商標との類否判断に資することを正当化するような事情を見いだすこともできない。 してみれば、本願商標中の「ポキポキ」の文字部分のみを引用商標と比較して、本願商標と引用商標の類否を判断することは許されないというべきである。 以上からすれば、本願商標から「ポキポキ」の称呼を生じるということはできず、同様に、本願商標中の「ポキポキ」の文字部分が、「木の枝などのもろく折れる音。また、そのさま。」の意味を有する「ぽきぽき」に通じるとしても、当該文字部分のみから商標の類否判断に資するべき観念を生ずるものとはいえない。 したがって、本願商標は、その構成全体から「オキハムポキポキ」ないし「オキハム」の称呼を生じ、「請求人である沖縄ハム総合食品株式会社(以下「沖縄ハム」という。)に係るポキポキ」程の観念ないし「沖縄ハム」の観念を生ずるのを相当とするが、「ポキポキ」の称呼を生ずるものではない。 (2)引用商標について 引用商標は、前記2のとおりの構成よりなるところ、その構成に相応して「ポキポキ」の称呼を生ずるものである。しかして、引用商標を構成する欧文字に相当する我が国で広く親しまれた外国語も見当たらないことからすれば、引用商標は特定の観念を生ずるものとまではいえないものの、前記(1)のとおりの意味を有する「ぽきぽき」の語を欧文字で表記したものと解するときは、「木の枝などのもろく折れる音。また、そのさま。」の観念を生ずる場合もあるというのが相当である。 (3)本願商標と引用商標との類否 本願商標と引用商標とは、それぞれ前記のとおりの構成からなるところ、それらを構成する文字において共通する文字はないから、外観において明確な差異を有するものである。 また、「オキハムポキポキ」ないし「オキハム」の称呼を生ずる本願商標と「ポキポキ」の称呼を生ずる引用商標とは、それらを構成する音の配列及び音の数が明確に相違するものであるから、両者を称呼するときは、明瞭に聞き分けることができるものである。 さらに、「沖縄ハムに係るポキポキ」程の観念ないし「沖縄ハム」の観念を生じる本願商標と、特定の観念を生じないかあるいは単に「木の枝などのもろく折れる音。また、そのさま。」の観念を生ずる引用商標とは、観念においても明らかに相違するものである。 してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。しかして、前記の判断を左右するような取引の実情も見当たらない。 そうとすれば、本願商標から「ポキポキ」の称呼をも生ずるとして、本願商標と引用商標とが称呼上類似の商標であり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2012-02-02 |
出願番号 | 商願2011-47490(T2011-47490) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X29)
T 1 8・ 263- WY (X29) T 1 8・ 261- WY (X29) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 薩摩 純一 |
特許庁審判長 |
水茎 弥 |
特許庁審判官 |
前山 るり子 内田 直樹 |
商標の称呼 | オキハムポキポキ、オキハム、ポキポキ |