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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X25 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X25 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X25 |
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管理番号 | 1251689 |
審判番号 | 不服2011-13834 |
総通号数 | 147 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-03-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-06-29 |
確定日 | 2012-02-14 |
事件の表示 | 商願2010-55257拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「U-FORM」を標準文字で表してなり、第25類「帽子,その他の被服(「和服」を除く。),履物(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として平成22年7月13日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)ないし(3)であり、現に有効に存続しているものである。 以下、これらをまとめて「引用各商標」という場合がある。 (1)登録第5045814号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成18年8月1日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」のほか、第1類、第2類、第3類、第4類、第5類、第6類、第7類、第8類、第9類、第10類、第11類、第12類、第14類、第16類、第17類、第18類、第19類、第20類、第21類、第22類、第24類、第26類、第27類、第28類、第30類、第31類及び第34類に属する商品を指定商品として、同19年5月11日に設定登録されたものである。 (2)登録第5155301号商標(以下、「引用商標2」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成19年6月22日に登録出願、第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」のほか第35類に属する役務を指定役務として、同20年8月1日に設定登録されたものである。 (3)登録第5155302号商標(以下、「引用商標3」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成19年6月22日に登録出願、第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」のほか第35類に属する役務を指定役務として、同20年8月1日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は、前記(1)のとおり、「U-FORM」を標準文字で表してなるところ、その構成に相応して「ユーフォーム」の称呼を生ずるものである。また、本願商標は、我が国で広く親しまれた外国語に見当たらず、特定の観念を生ずるものとまではいえないものの、本願商標中の「FORM」の文字が、「形、形式」の意味で我が国において広く親しまれた英語であることに照らすと、本願商標からは、「『U』の形式」程の観念を生じうる余地もある。 そうすると、本願商標は、「ユーフォーム」の称呼を生じ、特定の観念を生ずるものとまではいえないが、「『U』の形式」程の観念を生じうる場合もあるというのが相当である。 (2)引用各商標について ア 引用商標1及び2は、別掲1のとおり、紫色のく形の背景内に欧文字「u」を黄色にて表し、その直下に「ユーホーム」の片仮名を前記く形の背景と同色の紫色で横書きしてなるものである。 しかして、引用商標1及び2は、その構成中の片仮名に相応して「ユーホーム」の称呼を生ずるものである。また、引用商標中の文字部分は、成語に見当たらず、特定の観念を生ずるものとまではいえないものの、引用商標中の片仮名部分は、「ユー」及び「ホーム」の部分から構成されているものと理解されるところ、当該「ユー」の文字部分は、欧文字の「U(u)」の音ないし我が国で広く親しまれた基本的な英語「you」の音と、当該「ホーム」の文字部分は、我が国で広く親しまれた基本的な英語「home」の音ないし同様の意味の外来語「ホーム」と認識されるものであるから、引用商標1及び2からは、「『U』の家」ないし「あなたの家」程の観念を生じうる余地もある。 そうすると、引用商標は、「ユーホーム」の称呼を生じ、特定の観念を生ずるものとまではいえないが、「『U』の家」ないし「あなたの家」程の観念を生じうる場合もあるものというのが相当である。なお、引用商標1及び2から出所識別標識として、前記の他に観念を生ずるというような事情は見当たらない。 イ 引用商標3は、別掲2のとおり、「ユーホーム」の片仮名を横書きしてなるところ、その構成に相応して「ユーホーム」の称呼を生じ、前記アと同様に、特定の観念を生ずるものとまではいえないが、「『U』の家」ないし「あなたの家」程の観念を生じうる場合もあるというのが相当である。 (3)本願商標と引用各商標との類否について ア 本願商標と引用各商標とは、それぞれ前記のとおりの外観からなるところ、両者に共通する要素は全く存しないものであって、本願商標と引用各商標は、外観において顕著に相違するものである。 イ 本願商標は「ユーフォーム」の称呼を生じ、引用各商標は、「ユーホーム」の称呼を生ずるところ、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の音感、音調が極めて近似したものとなり互いに聞き誤るおそれがあるから、本願商標と引用各商標とは、称呼において相紛らわしいものである。 ウ 本願商標と引用各商標とは、特定の観念を生じないから観念において比較できず、両者を観念において相紛らわしいものということはできない。また、本願商標から「『U』の形式」程の観念を生じ、引用各商標から「『U』の家」ないし「あなたの家」程の観念を生じると解する場合、本願商標と引用各商標とは、観念において明確に相違するものである。 エ 以上のとおり、本願商標と引用各商標とは、外観において顕著な差異を有しており、観念においては、両者が観念を生じないから比較することができず、あるいは、両者が観念を生ずると解するときは、明確な相違があるものである。そうすると、たとえ、本願商標と引用各商標とが、称呼において類似する余地があるとしても、前記の差異は称呼の類似性を凌ぐものということができ、本願商標に接する需要者の印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察するならば、本願商標が商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるものということはできず、本願商標と引用各商標とは、非類似の商標というべきである。加えて、前記の判断を左右するに足りる取引の実情も見当たらない。 してみれば、本願商標と引用各商標とが称呼において類似する商標であるとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(引用商標1、引用商標2) (色彩については原本参照) 別掲2(引用商標3) |
審決日 | 2012-01-30 |
出願番号 | 商願2010-55257(T2010-55257) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(X25)
T 1 8・ 263- WY (X25) T 1 8・ 262- WY (X25) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 手塚 義明、野口 智代 |
特許庁審判長 |
水茎 弥 |
特許庁審判官 |
内田 直樹 前山 るり子 |
商標の称呼 | ユウフォーム |
代理人 | 佐久間 剛 |
代理人 | 柳田 征史 |
代理人 | 中熊 眞由美 |