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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 X07
審判 一部申立て  登録を維持 X07
審判 一部申立て  登録を維持 X07
審判 一部申立て  登録を維持 X07
管理番号 1248161 
異議申立番号 異議2011-900290 
総通号数 145 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-01-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-08-10 
確定日 2011-12-01 
異議申立件数
事件の表示 登録第5411465号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5411465号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5411465号商標(以下「本件商標」という。)は、「BANNO」の文字を標準文字で表してなり、平成22年7月21日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同23年3月30日に登録査定、同年5月13日に設定登録されたものである。

第2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第35号証を提出した。
1 申立人の引用する商標
登録第1312506号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、昭和49年12月16日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同52年11月21日に設定登録され、その後、平成19年10月24日に指定商品を第6類、第7類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされ、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
2 具体的な理由
(1)商標法第4条第1項第11号について
引用商標の要部である「BANDO」の文字は、本件商標と外観上類似する。また、引用商標から生ずる「バンドー」の称呼と本件商標から生ずる「バンノー」の称呼も類似する。
さらに、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、1906年(明治39年)に設立された、我が国を代表するゴム製品のトップメーカーである。申立人は、自社のハウスマークとして、引用商標を1970年(昭和45年)6月ころより使用しており、引用商標は、本件商標の登録出願前より、申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品について使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「荷役機械器具,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)」について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、上記第1のとおり、「BANNO」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成文字に相応して、「バンノー」又は「バンノ」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じないものと認められる。
これに対し、引用商標は、別掲のとおり、肉太の赤線と黒線の間に、「BANDO」の文字を黒色で横書きにしてなるものであり、その構成中の「BANDO」の文字部分に相応し、「バンドー」又は「バンド」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じないものと認められる。
そこで、本件商標から生ずる「バンノー」又は「バンノ」の称呼と引用商標から生ずる「バンドー」又は「バンド」の称呼を比較すると、まず、「バンノー」の称呼と「バンドー」の称呼は、第3音において「ノ」の音と「ド」の音の差異を有するものであり、「ノ」の音は通鼻音であって柔らかい音として発音され、聴取される音であるのに対し、「ド」の音は破裂音であって強く発音され、聴取される音であるから、この差異音が短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものではなく、それぞれの称呼を全体として称呼した場合においても、その語調、語感が相違したものとなり、相紛れるおそれはないというのが相当である。
次に、「バンノ」の称呼と「バンド」の称呼についてみると、これらの称呼は、上記「バンノー」の称呼と「バンドー」の称呼の比較と同様に相紛れるおそれはないというべきである。
さらに、「バンノー」の称呼と「バンド」の称呼、及び「バンノ」の称呼と「バンドー」の称呼については、より一層相紛れるおそれはないというべきである。
また、上記のとおり、本件商標は、標準文字で「BANNO」と書してなるものであるのに対し、引用商標は、肉太の赤線と黒線の間に、「BANDO」の文字を横書きにしてなるものであるから、外観上明らかに相違するものである。
さらに、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上比較することはできない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、本件商標が、本件登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に該当するとする申立人の主張は理由がない。
2 商標法第4条第1項第15号について
(1)申立人の提出に係る甲各号証によれば、申立人は、1906年(明治39年)4月に設立され、コンベアベルトのベルトなど各種ゴム製品、樹脂フィルム・シート等の化成品等を製造・販売する神戸市に本社を有する企業であり、国内に4つの工場を、また、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど、海外にも活動拠点を有しており、1970年(昭和45年)6月から現在まで継続して、引用商標をハウスマークとして、その業務に係る商品について使用していることなどを認めることができるから、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、ゴム製品、化成品等の取引者、需要者の間に広く認識されているものと認めることができる。
(2)また、本願商標と引用商標とは、前記1のとおり、本件商標は、称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標であり、別異の商標というべきものである。
(3)してみれば、本件商標は、引用商標がゴム製品、化成品等の取引者、需要者の間に広く認識されているものであるとしても、(ゴム製品や化成品に登録異議の申立てに係る指定商品に含まれる商品があるか否かに係わらず、)本件商標と引用商標とは別異の商標というべきものであるから、本件商標の商標権者(以下「本件商標権者」という。)が、これを本件登録異議の申立てに係る指定商品について使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を想起又は連想することはなく、該商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。
したがって、本件商標が、本件登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第15号に該当するとする申立人の主張は理由がない。
なお、申立人は、申立人の関連会社に、本件商標権者とその名称が酷似する「バンドー精機株式会社」が存在するから、本件商標権者が本件商標をその指定商品について使用した場合には、該商品が申立人及びその関連会社の商品と誤認されやすい旨主張し、甲第34号証及び甲第35号証を提出しているが、前記認定のとおり、本件商標は引用商標との関係で商品の出所について混同を生じるおそれはないものであり、また、申立人関連会社「バンドー精機株式会社」との関係において出所の混同を生じるおそれがあると認めるに足る証拠の提出はないから、かかる申立人の主張は採用できない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
引用商標(色彩については原本参照)






異議決定日 2011-11-22 
出願番号 商願2010-57245(T2010-57245) 
審決分類 T 1 652・ 262- Y (X07)
T 1 652・ 263- Y (X07)
T 1 652・ 271- Y (X07)
T 1 652・ 261- Y (X07)
最終処分 維持  
前審関与審査官 原田 信彦 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 瀧本 佐代子
小畑 恵一
登録日 2011-05-13 
登録番号 商標登録第5411465号(T5411465) 
権利者 バンノー精機株式会社
商標の称呼 バンノ 
代理人 特許業務法人原謙三国際特許事務所 

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