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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項8号 他人の肖像、氏名、著名な芸名など 取り消して登録 X21 |
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管理番号 | 1248080 |
審判番号 | 不服2010-28871 |
総通号数 | 145 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-01-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-12-21 |
確定日 | 2011-12-20 |
事件の表示 | 商願2009- 57086拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第8類及び第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年7月28日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同22年4月23日付け手続補正書及び当審における同年12月21日付け手続補正書により、第21類「はし,はし箱,はし置き,はしを入れる袋,はし入れ」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『筒井 肇』の氏名を欧文字表記したものと認められる『TSUTSUI HAJIME』の文字を有してなるところ、インターネット検索によれば、3名の『筒井 肇』氏が現存しており、かつ、当該他人の承諾を得ているものとも認められない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。」旨認定、判断をして、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、黒色正四角形内に、一段目に「TSUTSUI」の欧文字、二段目に「HAJIME」の欧文字、三段目に「左横を向いたヒヨコとおぼしき図形と「×」の記号と瓢箪とおぼしき図形の組み合わせ及び四段目に「HYOZAEMON」の欧文字をそれぞれ白抜きに四段に表してなる文字、図形及び記号の結合商標である。 ところで、商標法第4条第1項第8号の趣旨は、氏名等に関する他人の人格的利益を保護することにあると解される(最高裁平成15年(行ヒ)第265号)ところ、同号が、他人の名称について著名性を要件としていないのに対し、他人の略称についてはこれを要件としているのは、略称については、これを使用する者がある程度恣意的に選択する余地があること、そして、著名な略称であって初めて名称と同様に特定人を指し示すことが明らかとなり、氏名と同様に略称が保護されるべきことによるものと解されるから、同号所定の他人の名称とは、使用する者が恣意的に選択する余地のない名称、すなわち、会社の商号など法令上の正式名称であるというべきとされている(東京高裁平成13年(行ケ)第387号)。 上記裁判例を踏まえると、同号所定の「他人の氏名」とは、使用する者が恣意的に選択する余地がなく、特定人を指し示す法令上の正式な氏名というべきであって、日本人の氏名の場合、戸籍簿で確定される氏名が、同号所定の「(他人の)氏名」に当たるというべきである。 そこで本願商標について検討するに、原審が引用する他人の氏名はいずれも漢字で表記された「筒井 肇」であり、これが戸籍簿上の氏名でもあると推認されるところ、本願商標の構成中にあるのは、欧文字で表記された「TSUTSUI HAJIME」であって「筒井 肇」ではないから、本願商標は、同号所定の「他人の氏名」を含む商標ということができない。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第8号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 |
審決日 | 2011-12-08 |
出願番号 | 商願2009-57086(T2009-57086) |
審決分類 |
T
1
8・
23-
WY
(X21)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
鈴木 修 |
特許庁審判官 |
森山 啓 田中 亨子 |
商標の称呼 | ツツイハジメヒョーザエモン、ツツイハジメ、ヒョーザエモン、ツツイ、ハジメ |
代理人 | 廣瀬 光司 |