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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 105
管理番号 1246464 
審判番号 取消2010-301074 
総通号数 144 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-12-22 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2010-10-05 
確定日 2011-10-31 
事件の表示 上記当事者間の登録第2565458号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第2565458号商標(以下「本件商標」という。)は、「ササトール」の片仮名を横書きに表してなり、平成3年4月15日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年8月31日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同16年2月18日に第5類「薬剤」を指定商品とする書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。そして,本件審判の請求の登録日は,平成22年10月27日である。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
〔理由〕
本件商標は、その指定商品「薬剤」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権又は通常使用権のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定に基づき、その登録は、取り消されるべきである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。
1 被請求人は、乙第1号証ないし乙第6号証のとおり、商品「ササトール」(温灸もぐさ)を以下の経過で事業化している。
(1)被請求人は、創業以来「クマ笹」の研究に取り組んでおり、従来、関連会社である株式会社ダイワ薬品(以下「前社」という。)がこれに特化した医薬品、健康食品等の開発、販売を実施しており、本件商標も「笹」に関連した便秘薬の開発を目的に商標取得したものである。平成10年12月、被請求人は前社と合併(吸収合併)して存続会社となり、前社の事業及び全権利義務を承継した。
(2)被請求人は、本件商標を使用して高齢化社会に対応する薬剤「温灸もぐさ」の研究、開発を進め、当社の直販ルートである緑健会会員薬局薬店1,500店での市場導入を計画し、約1年間の市場調査を実施していたが価格面での問題点が課題であった。そこに取引先である有限会社ワークスより、高齢者向けの商材の打診を受け、平成19年11月14日、有限会社ワークスとのプライベートブランド契約による取引契約の締結をした。平成19年12月15日に商品を100個納品。平成20年12月10日に商品を100個納品。平成21年10月6日に取引先の有限会社ワークスが株式会社アテンポライフに商号変更するに至り、変更後も同商品の取引は継続され、平成21年11月20日には商品を300個納品し、本件商品について現在も取引継続中であり、本件商標を使用した商品の市場性が生じたので、今後更に取引の拡大が見込める状況となりつつある。
2 以上のとおり、被請求人は、本件商標を継続して3年以上日本国内において指定商品について使用しているものである。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第1号証は、平成19年11月14日付けの被請求人と有限会社ワークスとの間で締結した「取引契約書」で、「有限会社ワークス(以下「甲」という)と株式会社大和生物研究所(以下「乙」という)とは、乙が製造し販売する薬剤『もぐさ(プライベートブランド名「ササトール」』以下商品という)の売買に関して、以下の通り約定する。」とあり、第1条(基本契約)に「本契約に基づき、乙は甲に対して専属的かつ継続的に売り渡し、甲は乙より継続的に買い受ける。」と記載され、第4条(商標)に「本契約の商品に使用する名称『ササトール』は乙が所有する商標であり、甲はこれを借り受けるものとする。甲が乙に支払う商標使用料は第3条に定める別途覚書の商品取引価格に含む。商標の貸借の定めは本契約に基づくものとする。」と記載されている。
(2)乙第2号証及び乙第3号証は、H19.12.15日付け、H20.12.10日付け、H21.11.20日付けの有限会社ワークス又は株式会社アテンポライフ宛の被請求人(商標権者)の請求書と納品書が対になっている写しで、それぞれの品名の欄に「ササトール(もぐさ)」と記載されている。
(3)乙第4号証は、1枚目が平成19年12月29日付の被請求人(商標権者)宛の有限会社ワークスの請求書で、8枚目の最下段の年月日の欄に「19/12/15」、その右側の品名の欄に「ササトール相殺分」、数量の欄に「100」、単位の欄に「包」、単価の欄に「320」、金額の欄に「▲32,000」と記載されている。
また、11枚目も最下段の年月日の欄に「20/12/10」、その右側の品名の欄に「ササトール相殺分」、数量の欄に「100」、単位の欄に「包」、単価の欄に「320」、金額の欄に「32,000」、合計の欄に「▲32,000」と記載されている。
同じく、13枚目も最下段の年月日の欄に「21/11/20」、その右側の品名の欄に「ササトール相殺分」、数量の欄に「300」、単位の欄に「包」、単価の欄に「320」、金額の欄に「96,000」、合計の欄に「▲96,000」と記載されている。
2 以上の乙各号証及び被請求人の主張を総合すれば、商標権者(被請求人)は、本件審判の請求の登録前3年以内である平成19年12月15日、同20年12月10日及び同21年11月20日に、日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標「ササトール」を、取消請求に係る指定商品第5類「薬剤」の範疇に属する「温灸もぐさ」に表示して販売していたと認められる。
3 むすび
以上のとおり、被請求人は、商標権者が本件審判の請求の登録日前3年以内に、日本国内において、本件取消請求に係る指定商品「薬剤」について、本件商標と社会通念上の同一の商標を使用していたことを証明したというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2011-08-30 
結審通知日 2011-09-01 
審決日 2011-09-20 
出願番号 商願平3-37860 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (105)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 渡邉 健司 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 末武 久佳
田中 亨子
登録日 1993-08-31 
登録番号 商標登録第2565458号(T2565458) 
商標の称呼 ササトール 

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