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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X27
審判 全部申立て  登録を維持 X27
管理番号 1244931 
異議申立番号 異議2010-685005 
総通号数 143 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-11-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-06-01 
確定日 2011-04-20 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1001456号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1001456号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件国際登録第1001456号商標(以下「本件商標」という。)は、「黄古林」の漢字を横書きしてなり、2009(平成21)年4月3日に国際商標登録出願、第27類「Mats;wall hangings,not of textile.」を指定商品として、平成21年12月18日に登録査定、同22年3月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)引用商標
登録第5276013号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおり、「Kikorin」の欧文字を横書きしてなり、平成21年3月31日に登録出願、第20類「屋内用ブラインド,すだれ,装飾用ビーズカーテン」、第24類「織物製いすカバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳」及び第27類「敷物,壁掛け(織物製のものを除く。)」、その他、第1類、第2類、第6類、第20類、第21類、第24類、第27類、第28類、第31類、第35類及び第44類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年10月30日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、太字ゴシック体「黄古林」から構成され、引用商標は、アルファベット筆記体から構成されるため、両者の外観及び当該各構成から生じる観念は相違する。
一方、本件商標の日本語としての称呼の一つは「キコリン」であって、引用商標の称呼「キコリン」と同じである。そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似である。
したがって、本件商標は、引用商標と類似すると認定されるべきものであり、商標法第4条第1項第11号の規定に該当するものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、日本国内において需要者の間において広く認識されている登録異議申立人(以下「申立人」という。)が所有する著名なキャラクター人形「きこりん」の名称を表す商標である。「きこりん(称呼:キコリン)」の名称は、既に日本国に居住するものであれば、誰でも申立人が所有する商標であり、申立人が提供する商品/役務であると認識するものである。
そのため、日本国内において、「キコリン」の称呼を有する本件商標が使用された場合、日本国の需要者は引用商標を所有する申立人の業務に係る商品と混同を生じることは明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に該当するものである。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に該当し、商標登録を受けることができない。よって、本件商標は、取消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「黄古林」の漢字よりなるものであるところ、該文字は、特定の意味合いを有する成語として理解することのできない造語というべきものである。
そして、通常、漢字の読みは、訓と音とを組み合わせた湯桶読みや重箱読みというような読み方がないわけではないが、一般的には音読み又は訓読みによって読みやすい称呼が生じると考えられるところであることから、本件商標は、その構成文字に相応して、音読みによる読みやすい「オウコリン」の称呼を生ずるものというのが相当である。
これに対し、引用商標は、別掲のとおり、「Kikorin」の文字よりなるものであるところ、その構成文字に相応して「キコリン」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じさせない造語と認められるものである。
そうすると、本件商標より生ずる「オウコリン」の称呼と引用商標より生ずる「キコリン」の称呼とは、その構成音数が相違し、かつ、音構成において著しい差異が認められるものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものといわなければならない。
また、両者は、外観においても明らかな差異が認められ、本件商標と引用商標はともに造語と認められるものであるから、観念においては比較すべくもない。
してみれば、本件商標は、引用商標と外観、称呼及び観念のいずれからみても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る甲3号証ないし甲第6号証によれば、「きこりん」の文字が申立人の会社固有のシンボルであるキャラクター人形の名称として使用されていた事実を認めることができる。
しかしながら、申立人の提出に係る甲各号証のみをもってしては、本件商標の登録出願時において、前記キャラクター人形の名称を表した「Kikorin」の文字よりなる引用商標が申立人の業務に係る商品の商標として、我が国の取引者、需要者の間において広く知られていたものとは認められない。
しかも、前記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものである。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものとはいえない。
(3)結び
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 【別記】

異議決定日 2011-04-11 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (X27)
T 1 651・ 26- Y (X27)
最終処分 維持  
前審関与審査官 田中 亨子 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 野口 美代子
井出 英一郎
登録日 2009-04-03 
権利者 NINGBO HUANGGULIN HANDICRAFT PRODUCTS CO., LTD (ningbo huanggulin gongyipin youxian gongsi)
商標の称呼 オーコリン、フアングーリン、コーコリン、キコリン 
代理人 日高 賢治 

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