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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X25 審判 全部申立て 登録を維持 X25 審判 全部申立て 登録を維持 X25 |
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管理番号 | 1244919 |
異議申立番号 | 異議2011-900070 |
総通号数 | 143 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2011-11-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2011-02-22 |
確定日 | 2011-10-15 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5372152号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5372152号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5372152号商標(以下「本件商標」という。)は、「BANNER BARRETT」の欧文字を横書きしてなり、平成22年7月30日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月22日に登録査定、同年11月26日に設定登録されたものである。 第2 本件登録異議申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。 1 引用商標 申立人が引用する商標は、以下のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。なお、これらの商標をまとめていうときは、「引用各商標」という。 (1)登録第4421498号商標(以下「引用商標1」という。)は、「NEIL BARRETT」の欧文字を横書きしてなり、1999年5月11日にグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国においてした商標登録出願に基づくパリ条約第4条による優先権を主張し、平成11年6月11日に登録出願、第3類、第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年9月29に設定登録、その後、同22年8月17日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。 (2)登録第4498474号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年2月1日に登録出願、第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年8月10に設定登録、その後、同23年4月26日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。 (3)登録第5204093号商標(以下「引用商標3」という。)は、「BLACKBARRETT BY NEIL BARRETT」の欧文字を標準文字で表してなり、平成18年12月19日に登録出願、第3類、第9類、第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同21年2月13日に設定登録されたものである。 2 申立ての理由 引用各商標は、本件商標の先願先登録であり、その指定商品も同一又は類似のものである。 両商標は、構成中の「BARRETT」のみが他の構成要素とは分離でき、単独で捉えられて「バレット」と称呼されることも充分あり得るから、「バレット」の称呼を共通にする称呼上類似する商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 第3 当審の判断 本件商標は、「BANNER BARRETT」の欧文字よりなるところ、該文字は同書、同大でまとまりよく一体に表されているものであって、これより生じる「バナーバレット」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、たとえ、その構成中の「BANNER」と「BARRETT」の文字の間に空白があるとしても、その文字のいずれかに主従の関係や軽重の差異を認めることができないものであるから、かかる構成においては、殊更、前半部の「BANNER」の文字部分を省略して、後半部の「BARRETT」の文字部分のみをもって取引に当たるというよりは、むしろ、その構成全体をもって一体不可分なものと認識、把握し、これより生ずる「バナーバレット」の称呼をもって取引に当たるとみるのが相当である。 したがって、本件商標は、「バナーバレット」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じさせない一連の造語というべきである。 他方、引用商標1は、「NEIL BARRETT」の欧文字よりなるところ、該文字は同書、同大でまとまりよく一体に表されているものであって、これより生じる「ネイルバレット」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、引用商標1は、本件商標と同様、「NEIL」と「BARRETT」の文字の間に空白があるとしても、その文字のいずれかに主従の関係や軽重の差異を認めることができないものであるから、かかる構成においては、殊更、後半部の「BARRETT」の文字部分のみをもって取引に当たるというよりは、むしろ、その構成全体をもって一体不可分なものと認識、把握し、これより生ずる「ネイルバレット」の称呼をもって取引に当たるとみるのが相当である。 したがって、引用商標1は、「ネイルバレット」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じさせない一連の造語というべきである。 また、引用商標2は、別掲に示したとおり、横長長方形内に「n.b. barrett」の欧文字を配してなるところ、構成文字全体から生じる「エヌビイバレット」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、引用商標2は、「n.b.」と「barrett」の文字の間に空白を有するものの、該文字は横長長方形内にまとまりよく表されているものであって、また、ピリオドを伴う小文字の欧文字が商品の記号、符合と認識されるとはいい難いものであるから、かかる構成においては、殊更、後半部の「barrett」の文字部分のみをもって取引に当たるというよりは、むしろ、その構成全体をもって一体不可分なものと認識、把握し、これより生ずる「エヌビイバレット」の称呼をもって取引に当たるとみるのが相当である。 したがって、引用商標2は、「エヌビイバレット」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じさせない一連の造語というべきである。 さらに、引用商標3は、「BLACKBARRETT BY NEIL BARRETT」の欧文字を標準文字で表してなるところ、これは、全体として特に観念の生じない造語であるというほかなく、これよりは、全体より生ずる「ブラックバレットバイネイルバレット」の称呼のほか、該称呼が冗長であることから、語頭から称呼しやすい部分をとらえて「ブラックバレット」の称呼をも生ずるとはいえるものの、構成中の「BARRETT」の文字部分のみに相応した称呼や観念をもって取引に当たるとすべき理由は見いだせない。 したがって、引用商標3は、「ブラックバレットバイネイルバレット」及び「ブラックバレット」の称呼を生じ、特定の観念を生じさせない造語というべきである。 そこで、本件商標と引用各商標とを比較するに、本件商標と引用各商標とは、外観構成において明確に相違しており、外観上相紛れるおそれはない。 また、称呼においては、本件商標の称呼が「バナーバレット」であるのに対し、引用各商標の称呼は、引用商標1が「ネイルバレット」、引用商標2が「エヌビイバレット」、そして、引用商標3が「ブラックバレットバイネイルバレット」及び「ブラックバレット」であるから、それらは、その構成音あるいは構成音数において明らかな差異があり、これらを一連に称呼した場合には、全体としての音感が異なり、十分に聴別し得るものである。 さらに、両商標は、観念について比較することができないものであるから、観念上相紛れるおそれはない。 してみれば、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、何ら相紛れるおそれのない、非類似の商標である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、同項の規定に違反して登録されたものということができず、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲(引用商標2) |
異議決定日 | 2011-09-29 |
出願番号 | 商願2010-60120(T2010-60120) |
審決分類 |
T
1
651・
261-
Y
(X25)
T 1 651・ 262- Y (X25) T 1 651・ 263- Y (X25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 半田 正人 |
特許庁審判長 |
野口 美代子 |
特許庁審判官 |
内山 進 前山 るり子 |
登録日 | 2010-11-26 |
登録番号 | 商標登録第5372152号(T5372152) |
権利者 | 株式会社マーキュリーデザイン |
商標の称呼 | バナーバリット、バナーバレット、バナー、バリット、バレット |
代理人 | 原 隆 |
代理人 | 田島 壽 |
代理人 | 青木 篤 |