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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X08 |
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管理番号 | 1244859 |
審判番号 | 不服2010-650023 |
総通号数 | 143 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-11-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-03-09 |
確定日 | 2011-09-07 |
事件の表示 | 国際登録第988740号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「BELLA」の欧文字を書してなり、日本国を指定する国際登録において指定された第8類「Razors and their refills,razor blades,razor cases;electric or non-electric depilation appliances.」を指定商品として、2008年6月12日にFranceにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2008年(平成20年)12月8日に国際商標登録出願されたものであって、その出願に係る領域指定の通報が2009年1月15日にされたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第459625号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和28年6月2日に登録出願、第69類「電気機械器具及びその各部並に電気絶縁材料」を指定商品として、同30年2月3日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成19年1月24日に、指定商品を第7類「発電機,電動機(陸上の乗物用のもの(その部品を除く。)を除く。)」、第9類「電話機,電鈴,真空管,X線管,電気測定器,電池,蓄電器」、第10類「電気医療器(家庭用電気あんま器・家庭用電気マッサージ器を除く。),家庭用電気あんま器,家庭用電気マッサージ器」、第11類「電気炉,電気カーペット,電気がま,電気こんろ,電気暖房器,電気布団,電気湯沸かし器,扇風機」及び第12類「陸上の乗物用の電動機(その部品を除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。 (2)登録第3363218号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成7年6月30日に登録出願、第8類「手動工具,手動利器」を指定商品として、同9年11月28日に設定登録され、その後、同19年11月20日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。 (以下これらをまとめて「引用商標」ということがある。) 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「BELLA」の欧文字を書してなるところ、該文字は、「ベラ(女子の名.Isabellaの短縮形.)」(「ランダムハウス英和大辞典第2版」株式会社小学館参照)の意味を有するものである。 したがって、本願商標は、その構成文字に相応して「ベラ」の称呼を生じ、また、「ベラという女子の名」ほどの観念を生じるとみるのが相当である。 他方、引用商標1は、別掲1のとおり、「Bohler」(「o」の文字には、ウムラウト記号が付されている。以下同じ。)の欧文字を書してなるところ、該文字は、辞書等に掲載されていない文字であって、直ちに特定の読み及び意味を想起することのない造語からなるものといい得るものの、上述のとおり、その構成中にウムラウト記号を付した文字を含んでなることを考え合わせれば、これより、ドイツ語読み風の「ベーラー」の称呼を生じ得るというのが相当である。 また、引用商標2は、別掲2のとおり、「BOHLER」(「O」の文字には、ウムラウト記号が付されている。以下同じ。)の欧文字を書してなるところ、その構成文字の一部において、大文字と小文字の差異を有するものの、引用商標1と綴り字を同じくするものであるから、同様に、「ベーラー」の称呼を生じ、かつ、特定の観念を生ずることのない造語からなるものといい得るものである。 そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、両商標は、それぞれ前記1及び2のとおりの構成からなるものであるから、外観上、十分に区別し得るものである。 次に、称呼についてみるに、本願商標から生ずる「ベラ」の称呼と引用商標から生ずる「ベーラー」の称呼とを比較すると、両称呼は、「ベ」と「ラ」の音を共通にするものの、前者が2音、後者が長音を含む4音の音構成からなるものであって、その構成音数において明らかな差異を有するものであるから、かかる差異が、短い音構成からなる各称呼に与える影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼するときは、全体としての音調、音感が相違し、十分に聴別し得るものである。 さらに、その観念についてみるに、本願商標は、上記のとおり、「ベラという女子の名」の観念を生ずるものであるのに対し、引用商標は、特定の観念を生ずることのないものであるから、両者を比較することはできない。 してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても区別し得る非類似の商標というべきである。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 |
審決日 | 2011-08-26 |
国際登録番号 | 0988740 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X08)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 八木橋 正雄 |
特許庁審判長 |
関根 文昭 |
特許庁審判官 |
大森 友子 田中 敬規 |
商標の称呼 | ベッラ、ベーラ、ベラ |
代理人 | 古木 睦美 |
代理人 | 佐藤 雅巳 |