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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X09
管理番号 1243402 
異議申立番号 異議2010-900414 
総通号数 142 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-10-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-12-27 
確定日 2011-09-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第5356722号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5356722号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5356722号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成22年5月27日に登録出願され、第9類、第37類及び第38類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成22年9月24日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立ての理由に引用する登録商標は、次の(1)及び(2)のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
なお、これらの登録商標をまとめていうときは、以下「引用商標」という。
(1)国際登録第986337号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、フィンランド国における2008年10月2日の商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2008年10月17日に国際商標登録出願され、第9類「Computer software development tools for computer programmers.」及び第42類「Computer consulting services.」を指定商品及び指定役務として、平成21年10月9日に設定登録されたものである。
(2)登録第4704194号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成からなり、平成15年1月28日に登録出願され、第9類「コンピュータソフトウェア(記録されたもの),その他の電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成15年8月29日に設定登録されたものである。

3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標と引用商標とは、称呼において類似し、かつ、両商標の指定商品も抵触するものであるから、本件商標は、本件申立てに係る指定商品「第9類 全指定商品」について、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

4 当審の判断
(1)商標の類否について
(ア)本件商標は、別掲(1)のとおりの構成からなるところ、中央に太字で大きく顕著に表された「QTNet」の文字と、その上下に配された、各文字間を棒線で連結された「きらきら」及び「つながる」の文字並びに小さな散在する7個の星形図形とが常に不可分一体のものとしてのみ認識されるべき格別の理由は見出し難く、「QTNet」の文字部分自体が分離独立して看者の印象に強く残るものといえること、全体の文字から生ずると認められる「キラキラキューティーネットツナガル」の称呼は冗長であること、などからすると、「QTNet」の文字部分より生ずる称呼をもって取引に資される場合が少なくないというべきである。
そうすると、本件商標は、「QTNet」の文字部分から「キューティーネット」の称呼を生ずるものといえる。
(イ)この点に関し、申立人は、上記「QTNet」の文字部分につき、「Net」の文字がネットワーク(電気通信網)又はインターネットの略称として一般的に使用されていることから、「QT」の文字が識別標識として強く支配的な印象を与えるものであり、単に「キューティー」の称呼を生ずる旨主張している。
しかしながら、たとえ「Net」の文字がネットワーク(電気通信網)又はインターネットの略称として使用されている事実があるとしても、本件商標の上記構成にあっては、「QTNet」の文字部分は、殊更「QT」と「Net」とに分離して観察されるというよりも、むしろ一連一体のものとして認識し把握されるというべきであり、これより生ずる「キューティーネット」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであるから、申立人の主張は採用することができない。
(ウ)他方、引用商標1は、別掲(2)のとおりの構成からなるところ、その構成中の緑色地の中央に白抜きで表された印影を付けた籠字風の文字は、一見して直ちに判読し難いものであるばかりでなく、仮にこれが「Qt」の文字を図案化したものであるとしても、一般にローマ字の2字は、商品の型式、品番等を表す記号、符合としてしばしば用いられ、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないことからすると、引用商標1は、構成全体をもって自他商品の識別力を有するものというべきであり、自他商品の識別標識としての「キューティー」の称呼は生じないものというのが相当である。
また、引用商標2は、別掲(3)のとおりの構成からなるところ、特定の文字を表したものとはいい難く、親しまれた既成の観念を有しない幾何図形からなるものとして認識し把握されるものというべきであり、特定の称呼及び観念を生じ得ないものである。
(エ)以上のとおりであるから、本件商標からは「キューティーネット」の称呼が生ずるとしても、特定の観念を生ずるものでなく、引用商標からは特定の称呼及び観念を生じない以上、称呼上及び観念上両者を比較すべくもない。そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標と引用商標とが非類似のものである以上、両商標の指定商品の類否について検討するまでもなく、本件商標は、本件申立てに係る指定商品「第9類 全指定商品」について、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別 掲
(1)本件商標


(2)引用商標1

(色彩については原本参照)

(3)引用商標2


異議決定日 2011-08-22 
出願番号 商願2010-41914(T2010-41914) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X09)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大森 健司 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 鈴木 修
小川 きみえ
登録日 2010-09-24 
登録番号 商標登録第5356722号(T5356722) 
権利者 九州通信ネットワーク株式会社
商標の称呼 キラキラキュウテイネットツナガル、キラキラ、キュウテイネット、ツナガル 
代理人 小堀 益 
代理人 堤 隆人 
代理人 中山 健一 

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