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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z18 |
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管理番号 | 1243123 |
審判番号 | 取消2007-301702 |
総通号数 | 142 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-10-28 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2007-12-25 |
確定日 | 2011-08-12 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4227438号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4227438号商標(以下「本件商標」という。)は、「sasa」の欧文字を書してなり、平成9年7月18日登録出願、第18類「皮革,かばん類,袋物,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,愛玩動物用被服類」を指定商品として、同11年1月8日に設定登録、その後、平成20年10月14日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 2 請求人の主張 請求人は、商標法第50条の規定により、本件商標の指定商品中、「皮革,かばん類,袋物,かばん金具,がま口口金,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,愛玩動物用被服類」の登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。 請求人が調査したところによれば、本件商標は、その指定商品中、「皮革,かばん類,袋物,かばん金具,がま口口金,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,愛玩動物用被服類」について、日本国内において今日に至るまで継続して3年以上にわたり被請求人により使用されていない。また、本件商標の登録原簿には、専用使用権又は通常使用権者の設定登録がなされていないことのみならず、他に被請求人の許諾を受けて上記指定商品について、本件商標を使用している者も見い出し得なかった。 したがって、本件商標は、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、取消請求に係る指定商品について使用をしていないから、商標法第50条第1項の規定に基づき、請求の趣旨のとおりの審決を求める。 3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出した。 (1)証拠の説明 ア 乙第1号証は、商標権者である笹野電線株式会社が提供する二酸化チタンを使用する事業のブランド、<sasamic>ホームページである。 乙第1号証の2ないし6は、乙第1号証の1のホームページ左側下の関連ブランド「sasa」の「バック」「ポーチ」「犬用首輪」「sasa除菌消臭剤(キャリーケース付)」「ペット用服」の各ページである。 イ 乙第2号証は、笹野電線株式会社からホームページ作成・管理会社である株式会社エビアヘの<sasamic>ホームページに対する乙第1号証の2ないし6のページの追加注文書である。 品名欄に「ホームページに『sasa』追加」の記載と、「洋傘 バック ポーチ 犬用首輪 sasa除菌消臭剤(キャリーケース付) ペット用服」の文字が記載され、右側上部には「注文月日:’07年8月20日」の文字、および、注文者である商標権者の名称と営業所の住所が記載されている。 ウ 乙第3号証は、株式会社エビアから笹野電線株式会社への乙第2号証注文書に対しての注文請書である。 左側上部に商標権者の名称と営業所の住所が記載されている。また右側上部には、平成19年8月21日の日付と株式会社エビアの名称、住所が記載されている。 そして委託業務内容として、「ホームページに『sasa』追加 」、「(1)洋傘 (2)バック (3)ポーチ (4)犬用首輪 (5)sasa除菌消臭剤(キャリーケース付) (6)ペット用服」と記載されている。 エ 乙第4号証は、sasaポーチ及び携帯用スーパーナノトロンについての納品書(控)の写しである。右側上部に商標権者の名称と営業所の住所が記載され、出荷日欄に「2007年7月13日」の日付が記載されている。 オ 乙第5号証は、sasaトートバック及びチタンミストについての納品書(控)の写しである。右側上部に商標権者の名称と営業所の住所が記載され、出荷日欄に「2007年8月4日」の日付が記載されている。 カ 乙第6号証はsasaバック及びカビトロンについての納品書(控)の写しである。右側上部に商標権者の名称と営業所の住所が記載され、出荷日欄に「2007年8月28日」の日付が記載されている。 キ 乙第7号証は商品一覧表の写しである。商品名と写真、型番が記載されている。 (2)使用の事実 まず、使用に係る商標については、乙第1号証ないし同第7号証の記載より、本件商標「sasa」であることは明らかである。そして当該使用商標は、社会通念上本件商標の使用といえるものである。 次に、当該商標を付した商品が「かばん類、袋物、愛玩動物用被服類」であることは、乙第1号証のホームページの写真より明らかである。 また、商標の使用者についても、乙第1号証ないし同第7号証の記載より本件商標の商標権者である「笹野電線株式会社」であることは明らかである。 そして、審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標を使用していることは、以下の事実より明らかである。 ア 乙第1号証のホームページ(写し)の印刷日は、審判請求の登録後の2008年2月19日及び2008年3月10日である。また、当該ページのホームページWebサーバーヘのUPロード日は「洋傘・バック・ポーチ・犬用首輪・sasa除菌消臭剤(キャリーケース付)」が2007年10月11日、「ペット用服」が2007年10月19日である。 しかし、これは当該ホームページの納期が「2007年10月19日」とされているからであって(乙第2号証および乙第3号証)、本件商標の商標権者である「笹野電線株式会社」がホームページの追加作成依頼をホームページ作成会社へ行ったのは2007年8月20日であることは、乙第2号証から明らかである。 このことから、本件商標が付された「バック・ポーチ・犬用首輪・ペット用服」が少なくとも2007年8月20日時点には存在していたことが推察できる。 イ さらに、乙第4号証ないし乙第6号証より、「sasaポーチ」が「2007年7月13日」に、「sasaトートバック」が「2007年8月4日」に、「sasaバック」が「2007年8月28日」に「笹野電線株式会社」から左側上部に記載の購入者へ販売されていることが明らかである。 なお、乙第7号証より「sasaポーチ」とは乙第1号証の3のホームページのポーチであり、「sasaトートバック」とは乙第1号証の2のホームページの白いキャンバス地のバックであり、「sasaバック」とは乙第1号証の2のホームページのベージュ色のナイロンバックであることがわかる。 ウ したがって、本件商標は審判請求の登録前3年以前より使用されていたものと言える。 (3)むすび 以上述べたところから、乙第1号証ないし乙第7号証によって、商標権者が請求に係る指定商品中、第18類「かばん類、袋物、愛玩動物用被服類」について、審判請求の登録前3年以内に日本国内において本件商標の使用をしている事実は明白である。 したがって、本件審判請求には理由がない。 4 当審の判断 被請求人(商標権者)は、本件商標をその指定商品中の「かばん類,袋物」等について、審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用しているとして、乙第1号証ないし乙第7号証を提出している。 (1)そこで、被請求人の提出に係る乙各号証をみるに、これらによれば、以下の事実を認めることができる。 ア 乙第1号証の1は、商標権者のホームページであり、その2頁目左下には、関連ブランドとして「sasa」の文字が表示され、その下に「洋傘」、「バッグ」、「ポーチ」等の文字が表示されている。 イ 乙第1号証の2は、上記アのリンクページとみられ、「sasa R(審決注:「○にR」以下同じ。)バッグ」の表示の下に、「sasa」の文字が付された「バッグ」3点の写真が掲載されている。 ウ 乙第1号証の3は、上記アのリンクページとみられ、「sasa R ポーチ」の表示の下に、「sasa」の文字が付されたビニール製とみられる「ポーチ」の写真が掲載されている。 エ 乙第4号証は、商標権者から大分県大分市の顧客に宛てた「納品書(控)」の写しで、出荷日欄に「2007/7/13」、品名欄に「携帯用スーパーナノトロン4本・sasaポーチ」、数量欄に「1」、単位欄に「セット」とそれぞれ記載され、その他、請求予定日、金額等が記載されている。 オ 乙第5号証は、商標権者から大阪市の顧客に宛てた「納品書(控)」の写しで、出荷日欄に「2007/8/4」、品名欄に「チタンミスト2本・sasaトートーバッグ」、数量欄に「1」、単位欄に「セット」とそれぞれ記載され、その他、請求予定日、金額等が記載されている。 カ 乙第6号証は、商標権者から静岡県伊東市の顧客に宛てた「納品書(控)」の写しで、出荷日欄に「2007/8/28」、品名欄に「カビトロン・sasaバッグ」、数量欄に「1」、単位欄に「セット」とそれぞれ記載され、その他、請求予定日、金額等が記載されている。 キ 乙第7号証は、商標権者の「sasa 商品一覧表」とする資料の写しで、「sasa」の文字が表示された商品の写真8枚が掲載され、1段目及び2段目左には、乙第1号証の2の1枚目に表示された「バッグ」3点の写真と同様の写真が掲載され、それぞれ「sasaトートーバック」「sasaバック」「sasaエコバック」と表示されている。また、2段目右には、乙第1号証の3に表示された「ポーチ」と同様の写真が掲載され、「sasaビニールポーチ」と表示されている。 (2)上記において認定した乙各号証に被請求人の主張を総合してみれば、商標権者は、本件の審判の登録(平成20年1月25日)前3年以内である2007年(平成19年)7月13日に「sasa」の文字が付された「ポーチ」を大分市在の顧客に、また、同年8月4日及び同年8月28日には、「sasa」の文字が付された「バッグ」を大阪市及び伊東市在の顧客に、それぞれ販売したものと認められる。 そして、上記使用に係る商品である「バッグ」及び「ポーチ」は、本件取消請求に係る指定商品中の「かばん類、袋物」の範ちゅうに属する商品と認められ、また、それぞれの商品に付された「sasa」の文字は、本件商標と同一のものと認められる。 してみれば、商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、「バッグ」及び「ポーチ」に本件商標を付して使用をしていたものということができる。 (3)一方、請求人は、被請求人の答弁に対して何ら弁駁するところがない。 (4)まとめ 以上のとおり、本件商標の商標権者である被請求人は、本件審判の登録前3年以内に、日本国内において、本件審判の請求に係る指定商品中の「かばん類、袋物」の範ちゅうに属する「バッグ」及び「ポーチ」について、本件商標の使用をしていたことを証明したものということができる。 したがって、本件商標の指定商品中、取消請求に係る「皮革,かばん類,袋物,かばん金具,がま口口金,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,愛玩動物用被服類」についての登録は、商標法50条の規定により取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2011-03-16 |
結審通知日 | 2011-03-23 |
審決日 | 2011-04-05 |
出願番号 | 商願平9-139872 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Y
(Z18)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 田中 亨子 |
特許庁審判長 |
芦葉 松美 |
特許庁審判官 |
渡邉 健司 井出 英一郎 |
登録日 | 1999-01-08 |
登録番号 | 商標登録第4227438号(T4227438) |
商標の称呼 | ササ |
代理人 | 杉本 勝徳 |
代理人 | 田中 克郎 |
代理人 | 稲葉 良幸 |