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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X05
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 取り消して登録 X05
管理番号 1241372 
審判番号 不服2010-29475 
総通号数 141 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-12-28 
確定日 2011-08-08 
事件の表示 商願2008- 91589拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり「ボディフィット」の文字を書してなり、第5類に属する出願時の願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年11月12日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同21年9月30日受付の手続補正書をもって、第5類「生理用ナプキン」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『身体にぴったり合うこと』の意味合いを容易に想起させる『ボディフィット』の片仮名を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これをその補正後の指定商品に使用しても、取引者・需要者は『身体にぴったり合うこと』を表示したものとして把握するに止まり、自他商品識別標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。また、本願商標は、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)本願商標は、別掲のとおり「ボディフィット」の文字を書してなるものである。
(2)そして、本願商標は、ややデザイン化されているものの、その補正後の指定商品との関係において、身体にぴったり合う商品であるとの、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、商標法第3条第1項第3号に該当するものと判断するのが相当である。
(3)しかしながら、請求人の主張、提出された証拠(第1号証ないし第27号証、枝番号を含む。)及び職権調査によれば、次の事実が認められる。
ア 請求人は、「ボディフィット」の文字からなる商標を、商品「生理用ナプキン」について、平成7年10月から「チャーム」ブランド内のペットネームとして使用を開始し、平成10年からは「ソフィ」ブランド内のペットネームとして、現在まで継続して使用している(第1号証、第7号証、第8号証、第10号証、第13号証ないし第15号証等)。
イ 「ボディフィット」の文字の使用態様は、「チャーム」や「ソフィ」の商標とともに使用されているものの、いずれも該文字部分が中央に大きく目立つ態様で商品(の包装)に表示されており、また、該文字はこれまでに何度か変更されているが、いずれの態様も本願商標と同一視できる範囲のものである。また、広告や記事などにおいては、明朝体やゴシック体で表されている(第1号証、第6号証ないし第8号証、第10号証、第13号証ないし第15号証等)。
ウ 「ボディフィット」の商標を(その包装に)付した生理用ナプキン(以下「本件商品」という。)は、石鹸日用品新報における「月間カテゴリー別ランキング」の「生理用品・用具」のカテゴリーにおいて、2007年(平成19年)12月の金額シェアで「羽根つき」が4.22%で1位、「羽根なし」が3.61%で2位となったほか、2008年には、いずれの商品もほぼ毎月5位以内であり、2009年(平成21年)1月には「羽根つき」が3.37%で1位、「羽根なし」が2.59%で5位となっている(第13号証の3及び45等)。
また、雑誌「Chain Store Age」の「カテゴリー内売上げシェアトップ20 2007年10月?2008年3月」の「生理用品」では、本件商品の「羽根つき」が売上げシェア3.56%で1位、「羽根なし」が3.10%で2位となり、「同 2008年4?9月」では「羽根つき」が2.92%で1位、「羽根なし」が2.55%で4位となった(第13号証の11及び40)。
エ 本件商品については、1996年から現在まで、飯島直子及び佐藤江梨子を起用したテレビコマーシャルを全国ネットで放映するなど、請求人の主張によれば110億円以上を費やし広告宣伝を行ってきた(第7号証及び第8号証)。
オ インターネットのブログにおいては、本件商品を指称する語として、「ボディフィット」の文字が単独で使用されている(第3号証、第21号証)。
(4)これらの事実からすれば、本願商標は、その指定商品「生理用ナプキン」について、請求人により使用をされた結果、需要者が請求人の業務に係る商品であることを認識することができるものとなっていると判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は商標法第3条第2項に該当するものというべきで
ある。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標)




審決日 2011-07-27 
出願番号 商願2008-91589(T2008-91589) 
審決分類 T 1 8・ 17- WY (X05)
T 1 8・ 13- WY (X05)
最終処分 成立  
前審関与審査官 目黒 潤竹内 耕平堀内 真一蛭川 一治 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 瀧本 佐代子
山田 啓之
商標の称呼 ボディフィット 
代理人 網野 友康 

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