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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X10
管理番号 1238473 
審判番号 不服2009-19953 
総通号数 139 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-10-16 
確定日 2011-06-07 
事件の表示 商願2007- 87881拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ULTHERA」の文字を書してなり、第10類「超音波イメージング・治療装置」を指定商品とし、2007年2月14日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成19年8月9日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願に係る指定商品は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。
また、前記指定商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って第10類の商品を指定したものと認めることもできない。
したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
(2)本願商標は、登録第4991489号商標(以下、「引用商標」という。)と、同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品及び役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
そして、引用商標は、「ALTHERA」の欧文字及び「アルセラ」の片仮名を二段に書してなり、平成18年1月17日に登録出願、第10類「応急手当用温湿布,医療用サポーター,その他の医療用機械器具」を含む第5類及び第10類に属する商品を指定商品として、同年9月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び第2項について
本願の指定商品及び指定役務については、原審における平成20年2月22日付けの意見書によって説明がなされた結果、商品及び役務の内容及び範囲が明確なものになり、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の規定の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記1のとおり「ULTHERA」の文字よりなるところ、該文字は、我が国においては特定の意味を有するものとして一般に親しまれた語とはいえず、これに接する取引者、需要者に、一種の造語と理解、認識させるものといえる。
そうすると、本願商標は、我が国において最も親しまれているローマ字読みあるいは英語読みにならって称呼されるものとするのが自然であるから、その構成文字に相応して「アルセラ」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じないものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、前記2のとおり「ALTHERA」及び「アルセラ」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して「アルセラ」の称呼を生ずるものであり、また、欧文字、片仮名共に我が国において特定の意味を有するものとして一般に親しまれた語とはいえず、特定の観念を生じない一種の造語と認識されるものというのが相当である。
そこで、本願商標と引用商標の類否についてみると、前記のとおり、両商標は、「アルセラ」の称呼を共通にするものである。
次に、外観においては、本願商標は「ULTHERA」の文字、引用商標は「ALTHERA」及び「アルセラ」の文字からなるところ、全体の外観は異なるとしても、共に文字のみからなるものであって、その外観において、際だって異なった印象を与えるものではなく、また、両商標中の欧文字部分の綴りは、語頭の「U」と「A」以外を全て同じくするものであり、その部分において近似した印象を与えるものである。
そして、本願商標と引用商標は、共に特定の観念を生じない造語であるので、両商標の観念の相違により明確に区別しうるというものではない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にするものであり、両商標がその外観及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶及び連想等を総合して全体的に考察すると、類似の商標というべきである。
また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきものではない。
なお、請求人は、当審における平成21年10月16日付けの審判請求書において、引用商標の権利者との譲渡交渉等然るべき措置を講じる所存である旨主張し、その後、同年11月26日付けの上申書において、引用商標に対する商標法第50条に基づく取消審判が請求された旨述べているところ、商標登録原簿の記載によれば、引用商標の商標権は、当該審判事件について、請求不成立の審決が確定し、その登録が、平成22年8月12日にされているものである。
そして、その後、相当の期間を経過するも、前記交渉等についての進捗状況に関する何らの書面の提出もなされなかった。
そこで、請求人に対し、同年9月7日付けで、具体的な進捗状況等について説明した書面の提出を求める旨の審尋を送付したが、その審尋に対して請求人は、何ら応答するところがない。
したがって、これ以上、本件の審理を遅延させる理由がないものと判断し、結審することとした。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2011-01-12 
結審通知日 2011-01-13 
審決日 2011-01-26 
出願番号 商願2007-87881(T2007-87881) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X10)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 安達 輝幸橋本 浩子 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 小畑 恵一
大塚 順子
商標の称呼 アルセラ、ウルセラ 
代理人 安村 高明 
代理人 山本 秀策 
代理人 森下 夏樹 

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