• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X35
管理番号 1236740 
異議申立番号 異議2010-900243 
総通号数 138 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-06-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-08-17 
確定日 2011-04-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第5323971号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5323971号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
登録第5323971号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成21年9月4日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、平成22年4月19日に登録査定、同年5月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は以下のとおりであって、現に有効に存続しているものである。
ア 登録第3195571号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成からなり、平成5年8月25日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成8年9月30日に設定登録されたものである。
イ 登録第5069508号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)に示す構成からなり、平成18年6月6日に登録出願、第18類、第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成19年8月10日に設定登録されたものである。
ウ 登録第4058440号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)に示す構成からなり、平成8年3月22日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成9年9月19日に設定登録されたものである。
エ 登録第4094171号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(2)に示す構成からなり、平成8年3月22日に登録出願、第28類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成9年12月19日に設定登録されたものである。
オ 登録第5285212号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(3)に示す構成からなり、平成21年5月18日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成21年12月4日に設定登録されたものである。
以下、引用商標1ないし5をまとめていうときは「引用商標」という。
(2)理由の要点
引用商標は、スポーツウェア・運動用サポーター等の商品に使用され、本件商標の出願時には、申立人の商標として、広く認識されるに至っているから、これと近似する本件商標がその指定役務である「運動具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」等に使用された場合、申立人の業務に係る商品と現実に混同を生じるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断
(1)引用商標の周知性
申立人提出の証拠によれば、引用商標が申立人に係る商品(サッカーやバレーボールのユニフォームなどのスポーツウエア等)に使用されていることを窺い知ることができる。しかし、提出された証拠によっては、引用商標を使用した商品の取引実績等を具体的に把握することができず、また、宣伝広告の期間や地域範囲等も明らかとは言い難いから、引用商標が、本件商標の出願時に既に、申立人に係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めることはできないものである。
(2)商標の類似の程度
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、二つの黒塗りの四角形を縦長に重ねた図形内に、黄色の菱形7つを少しずつ向きが異なる様に配してなるものである。そして、本件商標の構成からは、何らの称呼や観念は生じないものである。
これに対して、引用商標1、3及び4は、別掲(2)に示すとおり、二つの黒塗りの四角形を横長に重ねた図の周囲に輪郭線を表した図形からなるものであり、その構成からは、何らの称呼や観念は生じないものである。また、引用商標2及び5は、別掲(3)に示すとおり、前記図形の下に「errea」の文字を配してなるものであり、図形部分からは、何らの称呼や観念は生じないものである。
そこで、本件商標と引用商標を構成する図形を比較してみると、縦横の違いはあるが、全体の外形が四角形を重ねた図形である点で共通するものである。しかし、本件商標は、内部に7つの黄色い菱形を配しているのに対し、引用商標の図形の内部は黒塗りであること、引用商標の図形には本件商標にない輪郭線があることで、相違するものである。
しかして、本件商標と引用商標の図形部分において、相紛れる理由となり得る称呼・観念は生じない上、図形についての前記の差異は、前記の共通点を凌駕してそれぞれを特徴付ける構成というべきであるから、その相違によって、それぞれから受ける印象は全く異なるものであり、時と所を異にしても、相紛れるおそれがあるとはいえず、類似する商標ではない。
してみると、本件商標と引用商標の類似の程度は、決して高いものとは言い難い。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性
以上の(1)及び(2)からすれば、本件商標を指定役務に使用した場合、本件商標の出願時あるいは登録査定時のいずれにおいても、需要者が、引用商標を想起し連想して、当該役務を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く誤信するとは認め難く、役務の出所について混同するおそれはなかったと判断されるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標(色彩は原本参照)


(2)引用商標1、引用商標3、引用商標4及び申立人商標


(3)引用商標2及び引用商標5


異議決定日 2011-04-01 
出願番号 商願2009-68039(T2009-68039) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X35)
最終処分 維持  
前審関与審査官 津金 純子大森 健司 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 内山 進
前山 るり子
登録日 2010-05-21 
登録番号 商標登録第5323971号(T5323971) 
権利者 ヤマハ株式会社
代理人 工藤 莞司 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 平山 一幸 
代理人 黒川 朋也 
代理人 齋藤 宗也 
代理人 篠田 哲也 
代理人 上原 空也 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ