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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X29 |
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管理番号 | 1236546 |
審判番号 | 不服2010-18523 |
総通号数 | 138 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-06-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-08-17 |
確定日 | 2011-04-21 |
事件の表示 | 商願2009- 31638拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「陸奥花笠」の文字を横書きしてなり、第29類「食用油脂,食肉,冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,カレー・シチュー又はスープのもと」を指定商品として、平成21年4月24日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第640754号商標(以下「引用商標1」という。)は、「花笠漬」の文字を横書きしてなり、昭和37年4月27日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和39年4月10日に設定登録されたものである。その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、平成17年5月6日に指定商品を第29類「野菜の漬物」とする指定商品の書換登録がなされたものである。 (2)登録第672077号商標(以下「引用商標2」という。)は、「花笠」の文字を縦書きしてなり、昭和38年10月11日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和40年4月3日に設定登録されたものである。その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、平成17年8月17日に指定商品を第29類、第30類及び第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされたものである。 (3)登録第1501387号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和53年6月27日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和57年2月26日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、平成14年6月5日に指定商品を第29類「食用油脂」とする指定商品の書換登録がなされたものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「陸奥花笠」の文字を同書、同大、等間隔でまとまり良く一体に表してなるところ、前半部の「陸奥」の文字部分は「旧国名。大部分は今の青森県、一部は岩手県に属する。」(広辞苑)の意味を有し、後半部の「花笠」の文字部分は「花をつけた笠。造花などでかざった笠。」(同)の意味を有するものである。 そして、花笠を被って踊る花笠踊りが、著名な山形県の花笠踊りを筆頭に日本各地において伝統芸能、祭り等として多数とり行われ、広く一般に認識されている事実よりすると、本願商標構成中の「陸奥」の文字部分は、本願指定商品の産地、販売地を表示するというよりは、これに続く「花笠」の文字とあいまって「陸奥地域の花笠」程の意味をもって認識されると判断するのが相当である。 また、構成全体より生ずる「ムツハナガサ」の称呼も冗長というべきものではなく、よどみなく一気一連に称呼できるものである。 そうとすれば、本願商標は、構成文字全体をもって、一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然であって、これより「陸奥地域の花笠」の観念及び「ムツハナガサ」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標から「ハナガサ」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標1ないし3とが称呼上類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとした原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(引用商標3) |
審決日 | 2011-03-30 |
出願番号 | 商願2009-31638(T2009-31638) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X29)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 黒磯 裕子 |
特許庁審判長 |
鈴木 修 |
特許庁審判官 |
内山 進 根岸 克弘 |
商標の称呼 | ミチノクハナガサ、ムツハナガサ、ハナガサ |
代理人 | 佐々木 實 |