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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X03 審判 全部申立て 登録を維持 X03 審判 全部申立て 登録を維持 X03 |
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管理番号 | 1235103 |
異議申立番号 | 異議2010-685013 |
総通号数 | 137 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2011-05-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2010-09-13 |
確定日 | 2011-03-14 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 国際商標登録第990050号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 国際商標登録第990050号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件国際登録第990050号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「Base coat for nails;nail primers;gel cleansers for nails;nail gels and oils;gel bases for nails;nail enamel removers;nail manicure preparations;nail polish dryer;nail glaze;top coat for nails;base nail-wrap;nail hardeners;nail tips;ultraviolet gel for nails;gel polish for nails;nail moisturizers;nail fillers;nail building gel;nail glue removers;hand lotions;nail lotions;nail glitters;cuticle oil;acrylic nails;acrylic liquid for nails;acrylic powders for nails.」を含む国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2008年7月25日にRepublic of Koreaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2008年(平成20年)8月20日に国際商標登録出願され、平成22年3月24日に登録査定、同年6月25日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第4555767号商標(以下「引用商標」という。)は、「Grancia」の欧文字及び「グランシア」の片仮名を二段に横書きしてなり、平成12年6月15日に登録出願、第3類「化粧品,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同14年3月29日に設定登録されたものである。 3 登録異議の申立ての理由(要旨) 本件商標は、文字、図形、文字で構成された三段の各部分が離れて配置されている上、最上段の「Gracia」が大きく記載され、構成上まとまりがよいとはいえないことから、本件商標は分離観察され、構成中の「Gracia」が要部といえるところ、当該要部は引用商標と外観において類似し、また、本件商標から生ずる称呼「グラシア」、「グレーシア」と、引用商標から生ずる称呼「グランシア」も類似する。 そして、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似する。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)本件商標と引用商標との類否について 本件商標は、別掲に示すとおり、上段に大きく表された「gracia」の欧文字、中段に左右対称の羽根状の図形、そして下段に「GRACIA BEAUTY」の欧文字を三段に配してなるところ、全体として特段の意味を有する等、常に不可分一体のものとしてのみ認識し把握されるべき各別の理由も見出し難く、それぞれが独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものというべきである。 そして、本件商標構成中、上段の「gracia」文字部分は、スペイン語で「魅力」等を意味する語であるとしても、該語は、我が国で広く一般に知られている語とはいえないから、一種の造語を表したものと理解され、英語風の読みに倣って「グラシア」の称呼を生ずるものとみるのが相当であり、また、下段の「GRACIA BEAUTY」の文字部分からも、同様に「グラシアビューティ」の称呼を生ずるものといえる。 これに対して、引用商標は、「Grancia」及び「グランシア」の文字を二段に書してなるところ、下段の片仮名部分は、上段の欧文字部分の読みを特定したものとみるのに何ら不自然なものではないから、本件商標は、構成全体をもって、「グランシア」の称呼を生じ、特定の語義を有しない造語と認められるものである。 そこで、本件商標より生ずる「グラシア」の称呼と、引用商標より生ずる「グランシア」の称呼とを比較するに、両称呼は第3音において「ン」の音の有無の差異を有するものであって、他の音をすべて同じくするものであるが、本件商標の称呼「グラシア」が、平坦に一気一連に称呼されるのに対し、引用商標の称呼「グランシア」は、「グラン」の部分に抑揚を付けて二音節風に区切って発音されるものであるから、4音あるいは5音と短い音数からなる両商標にあっては、相違音「ン」の有無が称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼を一連に称呼するときは、語調、語感を異にし、十分に聴別し得るものである。 さらに、本件商標より生ずる「グラシアビューティ」の称呼と、引用商標より生ずる「グランシア」の称呼とは、第3音の「ン」及び後半部の「ビューティ」の音の有無という明らかな差異を有するものである。 したがって、本件商標と引用商標とは、称呼上類似する商標と認めることはできない。 また、本件商標と引用商標は、いずれも造語よりなるものであるから、観念においては比較することができない。 さらに、本件商標と引用商標は、それぞれの構成よりみて、外観上明らかに相違するものである。 したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 (2)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
【別記】 |
異議決定日 | 2011-02-28 |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(X03)
T 1 651・ 261- Y (X03) T 1 651・ 263- Y (X03) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 鈴木 雅也 |
特許庁審判長 |
佐藤 達夫 |
特許庁審判官 |
野口 美代子 田中 亨子 |
登録日 | 2008-08-20 |
権利者 | Hong, Woosik |
商標の称呼 | グラシアビューティ、グラシア、グレーシア |
代理人 | 畝本 継立 |
代理人 | 畝本 卓弥 |
代理人 | 新樹グローバル・アイピー特許業務法人 |
代理人 | 畝本 正一 |