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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X0914 |
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管理番号 | 1235083 |
異議申立番号 | 異議2010-900271 |
総通号数 | 137 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2011-05-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2010-09-06 |
確定日 | 2011-04-13 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5327856号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5327856号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5327856号商標(以下「本件商標」という。)は,「DIAMONDPLUS」の文字を標準文字により表してなり,平成21年5月29日に登録出願され,第9類「ダイヤモンドを用いた眼鏡」及び第14類「ダイヤモンド及びダイヤモンドの模造品,ダイヤモンドを用いた身飾品,貴金属,ダイヤモンドを用いたキーホルダー,ダイヤモンドを用いた貴金属製靴飾り,ダイヤモンドを用いた時計」を指定商品として,平成22年4月23日に登録査定,同年6月4日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4748120号商標(以下「引用商標」という。)は,「DIAMONDPLUS」の文字を標準文字により表してなり,平成15年9月2日に登録出願され,第9類「電子応用機械器具及びその部品,観測用機械器具,材料試験機,ダイヤモンドが天然のものであるか合成のものであるかを判定する検査・測定試験機械器具,その他の測定機械器具,理化学機械器具」を指定商品として平成16年2月20日に設定登録されたものである。 3 登録異議の申立ての理由の要点 引用商標は,申立人の所属するダイヤモンド産業での世界最大のグループたるデビアスグループの製造・販売に係る「ダイヤモンドが天然のものであるか合成のものであるかを判定する検査・測定試験機械器具」(以下「使用商品」という。)を示す商標として広く認識されているものである。 本件商標は,引用商標と同一であり,その指定商品は,上記デビアスグループの業務に係る使用商品と需要者・取引者の範囲及び取引の流通・販売経路を同じくするものであるから,本件商標がその指定商品に使用されたときは,引用商標の周知著名性とも相俟って,上記デビアスグループの業務に係る商品であるかのごとく,商品の出所について混同を生ずるおそれがある。 したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから,その登録を取り消すべきものである。 4 当審の判断 (1)引用商標の周知性について 申立人は,引用商標が申立人の所属するダイヤモンド産業での世界最大のグループたるデビアスグループの製造・販売に係る使用商品を示す商標として広く認識されている旨主張し,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第11号証(枝番を含む)を提出しているので,以下検討する。 甲第1号証の1及び2は,本件商標の登録原簿と商標公報であるが,商標が登録され,公報に掲載されたという事実のみによって,当該商標が周知著名になるものではない。また,甲第2号証ないし甲第7号証(枝番を含む。)は,デビアスグループの概要やその取扱いに係るダイヤモンド,宝飾品等について説明した資料であり,引用商標の表示はなく,引用商標と直接関係するものではない。したがって,これらの証拠は,引用商標の周知著名性の立証証拠とはなり得ないものである。 甲第8号証は,引用商標と同一の商標が検査・測定試験機械器具等を指定商品として諸外国において登録されていることを示す一覧表にすぎない。もとより,商標が登録されたという事実のみによって,当該商標が周知著名になるものではない。 甲第9号証は,英文による2009年3月26日付けの商品見積書の写しであり,甲第10号証は,英文による2009年5月11日付けの商品注文書の写しと認められ,いずれも「Description」の欄に「DiamondPlus unit」の文字が記載されていることが認められるものの,これが何を意味するのか,何らの説明もなく,一切不明である。 甲第11号証は,「DiamondPLus インストールおよびユーザーマニュアル」と題する冊子の写しと認められるところ,その発行日及び発行場所が記載されていないばかりでなく,その内容は,「DiamondPLus」と称する研磨ダイヤモンドの鑑別装置の構造,機能,内容物,使用方法等を説明したものであり,該装置が市場において実際に取引されたことを具体的に示すものではない。 以上によれば,引用商標を使用した使用商品の実際に取引された数量,売上高,市場占有率等をはじめ,引用商標の使用事実,例えば,具体的な使用態様,広告宣伝の期間・地域・媒体・規模等が一切不明であり,上記証拠によっては,引用商標が申立人ないしはデビアスグループの業務に係る使用商品を表示する商標として,本件商標の登録出願時において取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは到底認めることができない。 他に,引用商標が本件商標の登録出願時に申立人ないしはデビアスグループの業務に係る使用商品を表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されていることを認めるに足る証拠はない。 (2)出所の混同のおそれについて 引用商標は,上記のとおり,申立人ないしはデビアスグループの業務に係る商品を表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されているものではない。加えて,本件商標の指定商品は,上記1のとおりであり,引用商標が使用されているとする「ダイヤモンドが天然のものであるか合成のものであるかを判定する検査・測定試験機械器具」とは,原材料,機能,用途,用法,取引系統,需要者等を異にする別異の商品であって,関連性の乏しいものといわざるを得ない。 かかる事情の下において,本件商標をその指定商品について使用した場合には,本件商標と引用商標とが同一の構成からなるものであるとしても,本件商標に接する取引者・需要者が引用商標を連想,想起するようなことはないというべきであり,該商品が申立人,デビアスグループ又はこれらと経済的,組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく,その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。 (3)むすび 以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきものである。 よって,結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2011-03-29 |
出願番号 | 商願2009-40027(T2009-40027) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Y
(X0914)
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最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎、藤村 浩二 |
特許庁審判長 |
小林 由美子 |
特許庁審判官 |
末武 久佳 酒井 福造 |
登録日 | 2010-06-04 |
登録番号 | 商標登録第5327856号(T5327856) |
権利者 | 株式会社 APPLE GREEN DIAMOND |
商標の称呼 | ダイヤモンドプラス、ダイアモンドプラス、プラス |
代理人 | 本宮 照久 |
代理人 | 清水 久義 |
代理人 | 清水 義仁 |
代理人 | 岡部 讓 |
代理人 | 岡部 正夫 |