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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X05
審判 全部申立て  登録を維持 X05
審判 全部申立て  登録を維持 X05
管理番号 1235044 
異議申立番号 異議2010-900197 
総通号数 137 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-05-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-07-12 
確定日 2011-03-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第5314296号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5314296号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5314296号商標(以下「本件商標」という。)は、「PIXOLTI」の欧文字を横書きしてなり、2009年4月30日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成21年10月28日に登録出願され、第5類「免疫疾患治療・炎症性疾患治療及び化学療法治療に使用される薬剤,癌治療に使用される薬剤,その他の薬剤」を指定商品として、同22年2月26日に登録査定、同年4月2日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する国際登録第1012188号商標(以下「引用商標」という。)は、「IGOLTI」の欧文字を横書きしてなり、2009年3月5日にフランス国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2009年(平成21年)8月7日に国際商標登録出願され、第5類「Pharmaceutical preparations for the prevention and treatment of cancer.」を指定商品として、平成22年5月21日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は「PIXOLTI」の欧文字からなり、引用商標は「IGOLTI」の欧文字からなるものであるから、両商標は、外観上独創性の高い接尾語「OLTI」の4文字を共通にし、近似した印象を与えるものである。
本件商標も引用商標も特定の意味を有しない造語であるから、観念においては比較しえないものである。
本件商標からは「ピクソルティ」、引用商標からは「イゴルティ」の称呼が生じ、両者は拗音を含めて4音あるいは5音からなる比較的に短い称呼の中で、「ルティ」の拗音を含む2音が共通しており、それぞれの商標を一連に称呼した場合に相紛らわしく、全体として近似した印象を与え、聞き誤るおそれがある。
そうすると、本件商標と引用商標の外観、称呼及び観念を総合的に判断すれば、両商標は相紛れるおそれがある類似の商標である。また、両者の指定商品は類似である。
また、特に「薬剤」に関する分野においては、誤投与を避ける意味でも、商標の採択は慎重にされるべきである。
したがって、本件商標は、引用商標と外観及び称呼上類似する商標であり、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断
上記1及び2のとおり、引用商標の設定登録は、本件商標の設定登録より後にされたものであるから、本件登録異議の申立ての理由は、商標法第8条第1項に違反して登録されたことを理由とするものとして審理する。
(1)本件商標
本件商標は、前記1のとおり「PIXOLTI」の文字を横書きしてなり、同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって、外観上まとまりよく表されているものであって、構成文字に相応して「ピクソルティ」の称呼を生じ、特定
の観念を有しない造語からなるものと認められる。
(2)引用商標
引用商標は、前記2(1)のとおり、「IGOLTI」の文字を横書きしてなり、同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって、外観上まとまりよく表されているものであって、構成文字に相応して「イゴルティ」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語からなるものと認められる。
(3)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は欧文字7文字からなり、引用商標は欧文字6文字からなるものであって、両者は、たとえ、語尾の「OLTI」を同じくするとしても、当該文字部分が分離抽出されて強く看者の印象に残るとみるべき格別の理由は見いだせないから、両商標は、語頭の「PIX」と「IG」との顕著な差異により、外観上相紛れるおそれはないものである。
次に、本件商標から生じる称呼「ピクソルティ」と引用商標から生じる称呼「イゴルティ」とを比較すると、両称呼は、前者が拗音を含めて5音、後者が拗音を含めて4音からなるものであり、語尾の「ルティ」の音を同じくするとしても、称呼上での識別に重要な要素を占める語頭において、「ピクソ」と「イゴ」の音の差異を有するから、その差異が称呼全体に及ぼす影響は大きく、両称呼はこれらをそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が異なり明瞭に聴別し得るものである。
さらに、観念においては、共に特定の観念を生じないものであるから比較することができない。
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
なお、医薬品に誤投与の問題があるとしても、そもそも商標の類否判断は、両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって判断すべきであるから、かかる問題までも考慮し、一般の商標の類否判断と異なる基準に基づき判断すべきではないし、その他、両商標が相紛れるおそれがあるものとする理由は見当たらない。
(4)まとめ
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2011-02-18 
出願番号 商願2009-81532(T2009-81532) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X05)
T 1 651・ 261- Y (X05)
T 1 651・ 263- Y (X05)
最終処分 維持  
前審関与審査官 飯田 亜紀 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 小畑 恵一
瀧本 佐代子
登録日 2010-04-02 
登録番号 商標登録第5314296号(T5314296) 
権利者 セル セラピューティクス インコーポレーテッド
商標の称呼 ピックスオルティ、ピクスオルティ、ピクソルティ、ピキソルチ 
代理人 笹川 拓 
代理人 勝見 元博 
代理人 森脇 靖子 
代理人 羽切 正治 
代理人 小野 友彰 
代理人 寺田 花子 
代理人 川本 真由美 
代理人 田中 光雄 
代理人 仲村 圭代 
代理人 鮫島 睦 

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