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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X30
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管理番号 1235035 
異議申立番号 異議2010-900156 
総通号数 137 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-05-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-06-04 
確定日 2011-03-20 
異議申立件数
事件の表示 登録第5306978号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5306978号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5306978号商標(以下「本件商標」という。)は、「ファットキングバーガー」の文字と「FAT KING BURGER」の文字を二段に横書きしてなり、平成21年7月13日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同22年1月19日に登録査定、同年3月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は、次のアないしウのとおりであり(以下、これらの商標を総称するときは「引用商標」という。)、いずれも現に有効に存続しているものである。
ア 登録第2624617号商標(以下「引用商標1」という。)は、「バーガーキング」の文字を横書きしてなり、平成3年1月23日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年2月28日に設定登録され、その後、同16年8月4日に指定商品を第29類、第30類及び第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がなされたものである。
イ 登録第4359846号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成11年3月24日に登録出願、第30類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同12年2月10日に設定登録されたものである。
ウ 登録第3235512号商標(以下「引用商標3」という。)は、「BURGER KING」の文字を横書きしてなり、平成4年12月10日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、平成8年12月25日に設定登録されたものである。
(2)登録異議の申立ての理由
申立人は、登録異議の申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第25号証(枝番号を含む。)を提出した。
ア 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用商標と称呼及び観念において類似する。また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、互いに抵触する。
イ 商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
引用商標は、本件商標の登録出願時には、申立人の親会社であるBURGER KING HOLDING,Inc.(以下「BKH社」という。)及びその関連会社(以下「申立人グループ」という。)の業務に係る商品「ハンバーガー」等を表示するものとして、世界的に周知となっていた。本件商標は、引用商標と称呼及び観念において類似する商標であり、その商品も互いに抵触する。また、本件商標は、かかる著名な引用商標と出所の混同を生ずるおそれがある。
ウ 商標法第4条第1項第7号及び同第19号について
本件商標は、本件商標の登録出願時には、申立人グループの業務に係る商品「ハンバーガー」等を表示するものとして、世界的に周知となっていた引用商標の特徴を一見して分かる程度に残したまま、軽蔑的、侮辱的ニュアンスを伴う「FAT」の語を形容詞的に付加したものであり、申立人グループの名声に便乗し、かつ、その名声を毀損するものあり、商道徳に反し、公の秩序を害するものである。また、本件商標は、引用商標に化体した信用、名声、顧客吸引力等を希釈化させ、あるいは損なうものであって、不正な目的をもって使用するものである。
エ むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号、同第7号及び同第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)引用商標の著名性について
ア 引用商標
引用商標1は、「バーガーキング」の文字を横書きしてなるものである。また、引用商標2は、別掲のとおり、「BURGER」の文字と「KING」の文字を二段に横書きにして中央に大きく表し、これらの文字の上下に、それぞれ半楕円図形を配し、さらに、これらの文字と半楕円図形の周囲に、右下部分が太く描かれ、時計回りに進むにつれ、だんだん細くなり、左上部分が途切れた円輪郭状の図形を配してなるものである。さらに、引用商標3は、「BURGER KING」の文字を横書きしてなるものである。
イ 引用商標の著名性
申立人の主張及び提出に係る甲第3号証ないし甲第21号証によれば、申立人の親会社であるBKH社は、1954年(昭和29年)に米国フロリダ州マイアミに設立された企業(甲第3号証)であり、引用商標をその業務に係る商品「ハンバーガー」等に継続して使用していること、BKH社は、設立後の1959年(昭和34年)から、直営店の経営と共に、レストランのフランチャイズを展開し、米国内で店舗の拡大を図り、また、海外にも店舗を展開していったこと、申立人グループは、2009年(平成21年)6月の時点において、米国全50州及び世界73力国に、約12,000店舗のレストランを有し(甲第3号証)、ハンバーガー・レストラン業界において、マクドナルド社に次ぐ業界第2位となったこと(甲第7号証)、1993年(平成5年)に日本に進出し(甲第17号証の2)、その後、関東地方を中心に約20店舗を展開したが、2001年(平成13年)3月に一時日本から撤退したこと(甲第17号証の52)、2006年(平成18年)11月29日に株式会社バーガーキングジャパンを設立し(甲第9号証の2)、2007年(平成19年)6月8日に東京新宿に第1号店をオープンしたこと(甲第9号証の6)、その後の店舗展開により、2010年8月の時点においては、関東地方を中心に34店舗を有すること(甲第9号証の5)、2007年の第1号店オープンに際しては、新聞等において盛んに報道されたこと(甲第17号証、甲第20号証等)、また、引用商標は、商品「ハンバーガー」等の包装や店舗内で使用されるトレー、コップ、シート、あるいは、各店舗の外装及び内装、チラシなどに表示され、看者の注意を引くものであること、さらに、「Burger King」の語は、英語の辞書に「《商標》バーガーキング《米国の大手ハンバーガーチェーン店:そのブランド》」などのように掲載されていること(甲第21号証)、などを認めることができる。
以上によれば、引用商標は、いずれも「バーガーキング」と称呼され、申立人グループの業務に係る商品「ハンバーガー」を表示するものとして、また、申立人グループのハンバーガーチェーン店の名称として本件商標の登録出願前から、米国をはじめ、我が国においても、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることができ、その著名性は、本件商標の登録査定時においても継続していたものということができる。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標
本件商標は、前記1のとおり、「ファットキングバーガー」の片仮名と「FAT KING BURGER」の欧文字を二段に横書きしてなるものである。
そして、本件商標中の「バーガー」「BURGER」文字は、本件指定商品「ハンバーガー」の略称であり、自他商品の識別力を有さないか、又は極めて識別力の弱い文字といえるものであるから、本件商標は、その構成中「ファットキング」「FAT KING」の文字部分が独立して自他商品識別標識として機能するというのが相当である。
そうとすれば、本件商標は、全体の構成文字に相応して「ファットキングバーガー」の称呼を生ずる他、「ファットキング」の称呼をも生ずるといわなければならない。
また、「FAT(ファット)」の文字(語)は「太っているさま、脂肪が多いさま」などの意味を、「KING(キング)」の文字(語)は「王様」などの意味を有する語として、いずれも我が国において親しまれている語であるから、本件商標は、全体の構成文字から「太った王様のハンバーガー」の、「ファットキング」「FAT KING」の文字部分から「太った王様」のごとき意味合いを認識させるものとみるのが自然である。
イ 引用商標
引用商標は、それぞれ前記(1)アのとおりの構成からなり、同(1)認定のとおり、それぞれ「バーガーキング」と称呼され、申立人グループの業務に係る商品「ハンバーガー」を表示するものとして、又、申立人グループのハンバーガーチェーン店の名称として本件商標の登録出願前より、米国をはじめ、我が国においても、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることができる。
そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、いずれも「バーガーキング」の一連の称呼のみを生ずるものであって、申立人グループの業務に係る商品「ハンバーガー」のブランドとしての、もしくは、申立人グループのハンバーガーチェーン店の店舗名としての「バーガーキング」の観念を生じるものとみるのが相当である。
ウ 本件商標と引用商標との類否
本件商標から生ずる「ファットキングバーガー」又は「ファットキング」の称呼と引用商標から生ずる「バーガーキング」の称呼は、これらを構成する各音の配列、音調、音質において明らかな差異があるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、その語調、語感が著しく相違し互いに聞き誤るおそれはない。
また、本件商標は、「太った王様のハンバーガー」又は「太った王様」のごとき意味合いを認識させるものであるのに対し、引用商標は、「ハンバーガー」のブランドとしての、もしくは、申立人グループのハンバーガーチェーン店の店舗名としての「バーガーキング」の観念を生ずるものであるから、両商標は、観念上明らかに相違する。
さらに、本件商標と引用商標は、前記したそれぞれの構成から、外観上互いに紛れるおそれはないものである。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
エ 以上によれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
前記(2)認定のとおり、本件商標は、引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
そうすると、引用商標が、申立人グループの業務に係る商品等を表示するものとして、本件商標の登録出願前から、米国をはじめ、我が国においても、取引者、需要者の間に広く認識されていたとしても、本件商標は、これに接する取引者、需要者が、引用商標を想起又は連想するものということはできない。
してみれば、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして、該商品が申立人グループ又はこれらと何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある商標ということもできない。
以上によれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号のいずれにも該当しない。
(4)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について
本件商標と引用商標とが称呼、観念及び外観のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標であることは、前記(2)認定のとおりである。
そして、本件商標は、きょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではないし、また、引用商標を剽窃したなど、本件商標の登録出願の経緯に著しく社会的妥当性を欠くと認めるべき事情があるものと認めることはできない。さらに、引用商標の著名性へのただ乗りをする等、不正の目的をもって使用されるものとも認めることはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第19号のいずれにも該当しない。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲



異議決定日 2011-03-03 
出願番号 商願2009-52819(T2009-52819) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (X30)
T 1 651・ 262- Y (X30)
T 1 651・ 261- Y (X30)
T 1 651・ 263- Y (X30)
T 1 651・ 22- Y (X30)
T 1 651・ 25- Y (X30)
T 1 651・ 222- Y (X30)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大森 健司 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 小畑 恵一
瀧本 佐代子
登録日 2010-03-05 
登録番号 商標登録第5306978号(T5306978) 
権利者 株式会社 スーパーキャスト
商標の称呼 ファットキングバーガー、ファットキング 
復代理人 高木 楓子 
代理人 武井 一浩 
復代理人 紋谷 崇俊 
復代理人 熊谷 美和子 

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