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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 X2425
審判 一部申立て  登録を維持 X2425
管理番号 1231802 
異議申立番号 異議2010-900145 
総通号数 135 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2011-03-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-05-31 
確定日 2011-01-17 
異議申立件数
事件の表示 登録第5304678号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5304678号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5304678号商標(以下「本件商標」という。)は、「NEXTLIFE」の欧文字を標準文字で表してなり、2008年2月14日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成20年8月12日に登録出願、第19類、第20類、第21類、第24類、第25類、第26類、第27類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同22年2月3日に登録査定、同年2月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点
(1)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)及び申立人の関連会社が所有する以下の(ア)ないし(エ)の登録商標と類似し、その指定商品も類似するものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中、第25類「被服,帽子,靴,靴下,ベルト」について、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(ア)登録第2577818号商標(以下「引用商標1」という。)は、「NEXT AND NEXT」の欧文字を書してなり、平成3年7月18日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同5年9月30日に設定登録がなされたものである。その後、同15年5月20日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同15年12月3日に第3類、第6類、第8類、第14類、第18類、第21類、第25類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(イ)登録第2704727号商標(以下「引用商標2」という。)は、「NEXT LIFE STYLE」の欧文字を書してなり、平成3年4月12日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同7年3月31日に設定登録がなされたものである。その後、同16年12月7日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同18年10月4日に第20類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(ウ)登録第4238772号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ネキスト」の片仮名文字と「NEXT」の欧文字を二段に書してなり、平成9年3月21日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年2月12日に設定登録がなされたものである。その後、同21年2月10日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、また、現に有効に存続しているものである。
(エ)登録第4845247号商標(以下「引用商標4」という。)は、「NEXT」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年3月26日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同17年3月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)商標法第4条第1項第15号該当について
「NEXT」の商標(以下「NEXT商標」という。)は、申立人のハウスマークであって、商品「被服、靴類、かばん類、身飾品」に継続して使用されており、遅くとも本件商標の先願権発生日である平成20年2月14日当時においては、NEXT商標は需要者間において申立人の製造、販売に係る商品を表象するものとして周知・著名性を獲得していたものである。このような状況下、申立人の周知な商標「NEXT」に「LIFE」を結合した本件商標が申立てにかかる指定商品について使用された場合、需要者や取引者は、それらの商品が恰も申立人又はその関連会社により製造販売された商品であるかの如くに、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、第24類「織物」及び第25類「被服,帽子,靴,靴下,ベルト」について、商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 当審の判断
(1)NEXT商標の著名性について
申立人の提出した証拠によれば、申立人が英国においてチェーン店を営む事業者であり、申立人に係る商品(被服、靴類等)について「NEXT」の文字からなるNEXT商標が使用されていることを窺い知ることはできるけれども、全証拠をもってしても、本件商標の登録出願時において、申立人の使用商標が我が国の需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めるには充分なものとはいえないものである。
(2)商標法第4条第1項第11号該当について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、構成各文字は、同書・同大・同間隔に一体的に表現されており、観念上も、全体として「次の生活」の如き意味合いを把握することのできるものである。また、これより生ずる「ネクストライフ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「NEXT」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき格別の事情は見い出せない。
そうとすれば、本件商標は、その構成全体をもって一体不可分の構成からなる商標を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であるから、該構成文字全体に相応して「ネクストライフ(次の生活)」の称呼・観念のみを生ずるものであって、単に「ネクスト(次の)」の称呼・観念が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から「NEXT」の文字部分も独立して認識されることを前提にして、そのうえで、本件商標と引用商標1、3、4とが「ネクスト(次の)」の称呼・観念及び外観において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
また、引用商標2は、「NEXT LIFE STYLE」の欧文字からなるところ、構成各文字は、全体としてまとまりよく一体的に表現されており、その構成中の「LIFE STYLE」の文字は「生活(活動)様式」等の意味合いを表す熟語として広く知られていることから、観念上も、全体として「次の生活様式」の如き意味合いを把握することのできるものである。また、これより生ずる「ネクストライフスタイル」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「NEXT」あるいは「NEXT LIFE」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき格別の事情は見い出せない。
そうとすれば、引用商標2は、その構成全体をもって一体不可分の構成からなる商標を表したものと認識し把握されるとみるのが自然であるから、該構成文字全体に相応して「ネクストライフスタイル(次の生活様式)」の称呼・観念のみを生ずるものといわなければならない。
してみれば、「ネクストライフ(次の生活)」の称呼・観念のみを生ずる本件商標と「ネクストライフスタイル(次の生活様式)」の称呼・観念のみを生ずる引用商標2とは、「STYLE」の文字の有無及び「スタイル」の音の有無の差異により、外観、観念及び称呼において明らかな差異を有するものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当について
本件商標が引用各商標に類似するものと認められないことは、前記(2)のとおりであり、また、前記(1)のとおり、NEXT商標は、本件商標の登録出願時において、需要者の間に広く認識されるに至っていたとまで認めることはできず、他に本件商標がNEXT商標とその出所について混同を生ずるおそれがあるとする格別の事情も見いだせない。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用したとしても、これに接する需要者がNEXT商標を想起又は連想して、当該商品を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないと判断すべきものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2010-12-21 
出願番号 商願2008-66355(T2008-66355) 
審決分類 T 1 652・ 262- Y (X2425)
T 1 652・ 271- Y (X2425)
最終処分 維持  
前審関与審査官 山田 正樹 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 内山 進
前山 るり子
登録日 2010-02-26 
登録番号 商標登録第5304678号(T5304678) 
権利者 ネクストライフ ホールディングス エルエルシー
商標の称呼 ネクストライフ 
代理人 坂上 正明 
代理人 特許業務法人 清水・醍醐特許商標事務所 
代理人 曾我 道治 
代理人 岡田 稔 

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