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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X3043
管理番号 1231759 
審判番号 不服2010-22890 
総通号数 135 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-10-08 
確定日 2011-02-04 
事件の表示 商願2010- 10884拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「餃子の丸正」の文字を横書してなり、第30類「ぎょうざ,冷蔵または冷凍のぎょうざ,ぎょうざのたれ,ぎょうざの皮」及び第43類「ぎょうざを主とする飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、平成22年2月16日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第5154888号商標(以下「引用商標」という。)は、「金太郎餃子の丸正」の文字を標準文字で表してなり、平成19年4月13日に登録出願、第30類「ぎょうざ」及び第43類「ぎょうざを主とする飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、同20年8月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標は、前記1のとおり、「餃子の丸正」の文字を書してなるところ、該文字は、「餃子」の文字と「丸正」の文字とを格助詞「の」で結合したものであることは、語句の構成自体から明らかである。
そして、構成中、前半の「餃子」の語は、本願商標の指定商品の名称及び用途、又は指定役務の提供の用に供する物を表すものであり、後半の「丸正」の語は、特定の語義を有しない造語と認められるものであるから、「丸正」の文字部分が自他商品・役務の識別標識として機能を果たし得るものと判断するのが相当であり、本願商標からは、その構成文字全体から生ずる「ギョーザノマルショー」及び「ギョーザノマルセイ」の称呼のほか、「丸正」の文字部分から生ずる「マルショー」及び「マルセイ」の称呼をも生じ、「餃子を製造、販売する丸正」又は「餃子を提供する丸正」の観念を生ずるものである。
一方、引用商標は、前記2のとおり、「金太郎餃子の丸正」の文字を書してなるところ、該文字は、「金太郎餃子」の文字と「丸正」の文字とを格助詞「の」で結合したものであることは、語句の構成自体から明らかである。
そして、上記「の」の文字の前の「餃子」の語は、引用商標の指定商品の名称及び指定役務の提供の用に供する物を表すものであり、後半の「丸正」の語は、特定の語義を有しない造語と認められるものであるから、「丸正」の文字部分も自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当であり、引用商標からは、その構成文字全体から生ずる「キンタローギョーザノマルショー」及び「キンタローギョーザノマルセイ」の称呼、並びに「金太郎餃子」の文字部分から生ずる「キンタローギョーザ」の称呼のほか、「丸正」の文字部分から生ずる「マルショー」及び「マルセイ」の称呼をも生じ、「金太郎餃子を製造、販売する丸正」又は「金太郎餃子を提供する丸正」の観念を生ずるほか、餃子が商品名(役務の提供の用に供する物)であることから、「餃子を製造、販売する丸正」又は「餃子を提供する丸正」程の意味合いも想起させるというべきである。
そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、称呼については、本願商標と引用商標とは、共に「丸正」の文字部分から生ずる「マルショー」及び「マルセイ」の称呼を共通にするものである。
また、観念については、前記のとおり、いずれも取引者、需要者に「餃子を製造、販売する丸正」又は「餃子を提供する丸正」程の意味合いを想起させ得るものである。
加えて、本願商標と引用商標は、要部である「丸正」の文字部分を共通にするものであり、さらに引用商標は、本願商標の構成文字である「餃子の丸正」の文字部分を含むものであるから、外観上も相紛れるおそれがあるものである。
そうとすると、本願商標と引用商標は、「マルショー」及び「マルセイ」の称呼を共通にし、「餃子を製造、販売する丸正」又は「餃子を提供する丸正」の観念を共通にすることがあり、外観上も相紛れるおそれがある、互いに相紛らわしい類似の商標といわざるを得ないものである。
そして、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似するものである。
してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものと判断するのが相当である。
(2)請求人の主張について
請求人(出願人)は、「MARUSHO」の文字からなる登録第4788257号商標、及び「丸小」の文字からなる登録第3092894号商標を挙げ、両商標から「マルショー」の称呼が生ずるのにもかかわらず、「金太郎餃子の丸正」の文字からなる引用商標と併存して登録されていること、商品の品質等を表示する語の有無又は相違する結合商標の登録が併存していることから、本願商標及び引用商標からは、「マルショー」の称呼が生ずることはない旨、主張している。
しかしながら、本願商標と引用商標の類似判断は、両商標について個別具体的に行えば足りるのであり、特に、本願商標と引用商標とは、「丸正」(若しくは「餃子の丸正」)の部分を共通にする類似の商標であり、前記のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用することはできない。
(3)したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2010-12-03 
結審通知日 2010-12-06 
審決日 2010-12-17 
出願番号 商願2010-10884(T2010-10884) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X3043)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 薩摩 純一 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 瀧本 佐代子
根岸 克弘
商標の称呼 ギョーザノマルショー、マルショー、マルセー 
代理人 大槻 聡 

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