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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 025 |
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管理番号 | 1231710 |
審判番号 | 取消2010-300164 |
総通号数 | 135 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-03-25 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2010-02-10 |
確定日 | 2011-01-26 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第3233342号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第3233342号商標(以下「本件商標」という。)は、「CARRARO」の欧文字を書してなり、平成5年12月24日に登録出願、第25類「靴類」を指定商品として同8年12月25日に登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 第2 請求人の主張 請求人は、「本件商標の登録を取り消す。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。 請求人は、本件商標の使用状況について調査を行ったが、商標権者が本件商標をその指定商品について、使用した事実を発見することができなかった。 また、請求人は、本件商標の商標登録原簿の調査をしたが、専用使用権者又は通常使用権者のいずれの使用権者も登録された事実はなかった。 したがって、本件商標は、日本国内において継続して3年以上、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者(未登録の者も含む)のいずれによっても、その指定商品について使用されていないものであるから、商標法第50条の規定によりその登録を取り消されるべきである。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証を提出した。 1 被請求人は、本件商標に関して、靴、バッグ卸商社株式会社シャトレアンとの間に平成17年4月1日付で通常使用権許諾契約を結んでいる(乙第1号証)。 本件商標の通常使用権を有する株式会社シャトレアンは、本件商標「carraro」を付した靴類を、東京都内に店舗を持つ靴・バッグ小売店「rev k shop」、「shoes milano」及び「CENDLLION」に平成18年9月頃より納入販売し、その後、少なくとも平成21年8月10日頃に「rev k shop」に対し16足(乙第2号証)、「shoes milano」に対し17足(乙第3号証)、「CENDLLION」に対し9足(乙第4号証)を納入販売し、また、平成22年2月10日「rev k shop」に対し18足(乙第5号証)、「shoes milano」に対し12足(乙第6号証)、「CENDLLION」に対し33足(乙第7号証)を納入販売した。 株式会社シャトレアンが各靴・バッグ小売店に納入した本件商標を付した婦人靴は、平成18年9月1日頃より平成22年3月20日までの間に「rev k shop」(乙第8号証)、「shoes milano」(乙第9号証)、「CENDLLION」(乙第10号証)の店内において、継続して一般消費者に販売された。 2 以上の事実により、本件商標は、本件通常使用権者により、少なくとも、平成21年8月20日、平成22年2月20日に使用されていることが明らかであり、本件商標は、商標法第50条第1項の継続して3年以上使用していないという取消要因に該当しない。 第4 当審の判断 1 乙第1号証、乙第3号証、乙第6号証及び乙第9号証によれば、以下の事実が認められる。 (1)乙第1号証は、平成17年4月1日付けの被請求人「有限会社ティーアンドケーデザインアソシエイション」(甲)と「株式会社シャトレアン」(乙)との間で取り交わされた通常使用権許諾契約書で、第1条に「甲は下記の商標権の通常使用権を乙に許諾する。/商標登録番号第3233342号、『Carraro』、『指定商品/商品の区分 第25類 靴類』」の記載、第2条に「通常使用権の範囲は、次の通りとする。/期間 契約の日より権利存続中/内容 全範囲/地域 全国内」の記載がなされている。 (2)乙第3号証及び乙第6号証は、株式会社シャトレアンが発行した「請求明細書」であって、以下のとおりである。 ア 乙第3号証は、平成21年8月10日付けの「シューズミラノ」宛の「請求明細書」で、右上角部分に「No.2804」の記載、中央の表の1段目の左から品番(店名)の欄に「3327」、カラーの欄に「GD」、数量の欄に「6」、単価の欄に「3200」、金額の欄に「19200」の各記載、表の2段目の左から品番(店名)の欄に「2112」、カラーの欄に「BLE」、数量の欄に「3」、単価の欄に「〃」、金額の欄に「9600」の各記載、及び表の3段目の左から品番(店名)の欄に「1203」、カラーの欄に「ピューマ型押」、数量の欄に「8」、単価の欄に「1900」、金額の欄に「15200」の各記載がある。 イ 乙第6号証は、平成22年2月10日付けの「シューズミラノ」宛の「請求明細書」で、右上角部分に「No.4205」の記載、中央の表の1段目の左から品番(店名)の欄に「0305」、カラーの欄に「BL」、数量の欄に「3」、単価の欄に「2000」、金額の欄に「6000」の各記載、表の2段目の左から品番(店名)の欄に「2301」、カラーの欄に「BL」、数量の欄に「3」、単価の欄に「1900」、金額の欄に「5700」の各記載、3段目のカラーの欄に「RED」、数量の欄に「3」、単価の欄に「〃」、金額の欄に「5700」の各記載、及び表の4段目の左から品番(店名)の欄に「7461」、カラーの欄に「BL」、数量の欄に「3」、単価の欄に「1500」、金額の欄に「4500」の各記載がある。 (3)乙第9号証は、平成22年3月26日付けの「shoes MILANO」から被請求人「有限会社ティーアンドケーデザインアソシエイション」宛の証明書で、「添付した写真に示す商品・シューズ類は、当店が平成21年9月1日頃から平成22年3月20日頃までの間に、店内に陳列し、継続して販売した商品の在庫に相違ありません。」と記述されている。 そして、乙第9号証に添付されている1頁目には、「シューズミラノ 納入分」として、「Carraro」の商標が付された婦人靴3足の写真が掲載されており、上段の靴の下部に「3327」の表示、中段の靴の下部に「♯2112」の表示、下段の靴の下部に「1203」の各表示がなされている。 また、乙第9号証に添付されている2頁目には、「シューズミラノ 納品分」として、「Carraro」の商標が付された婦人靴3足の写真が掲載されており、上段の靴の下部に「0305」の表示、中段の靴の下部に「2301」の表示、下段の靴の下部に「7461」の各表示がなされている。 2 以上の事実を総合すると、以下のとおりである。 (1)通常使用権許諾契約書(乙第1号証)によれば、株式会社シャトレアンは、本件商標の通常使用権者ということができる。 (2)被請求人宛の証明書(乙第9号証)に添付されている写真の商品「婦人靴」に付された「Carraro」の商標は、本件商標と社会通念上同一の商標ということができる。 (3)通常使用権者の株式会社シャトレアンが、平成21年8月10日付けでシューズミラノ宛てに発行した「請求明細書」(乙第3号証)の品番(店名)の欄に記載の数字「3327」、「2112」及び「1203」と乙第9号証の「証明書」に添付されている1頁目の商品の写真に表示されている数字「3327」、「2112」及び「1203」とが一致している。 また、通常使用権者の株式会社シャトレアンが、平成22年2月10日付けでシューズミラノ宛てに発行した「請求明細書」(乙第6号証)の品番(店名)の欄に記載の数字「0305」、「2301」及び「7461」と乙第9号証の「証明書」に添付されている2頁目の商品の写真に表示されている数字「0305」、「2301」及び「7461」とが一致している。 そうすると、通常使用権者である「株式会社シャトレアン」が、平成21年8月10日及び平成22年2月10日に、本件商標と社会通念上同一の商標を商品「婦人靴」について使用していたものということができる。 そして、請求人は、前記第3の被請求人の答弁に対し、何等弁駁するところがない。 3 以上のとおり、被請求人は、通常使用権者が本件審判の請求の登録日前3年以内に、本件商標の指定商品「靴類」中に属する「婦人靴」に本件商標と社会通念上の同一の商標を使用していたことを証明したというべきである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものではない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2010-09-01 |
結審通知日 | 2010-09-06 |
審決日 | 2010-09-17 |
出願番号 | 商願平5-129047 |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(025)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 箕輪 秀人 |
特許庁審判長 |
芦葉 松美 |
特許庁審判官 |
渡邉 健司 岩崎 良子 |
登録日 | 1996-12-25 |
登録番号 | 商標登録第3233342号(T3233342) |
商標の称呼 | カラロ、キャラロ |
代理人 | 特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所 |