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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X353742
管理番号 1231622 
審判番号 不服2010-8129 
総通号数 135 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-04-16 
確定日 2011-02-07 
事件の表示 商願2009- 24266拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおり、「家ルテ」の文字とその「家」の文字の上部に片仮名でルビを振って表してなり、第35類、第37類及び第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成21年4月1日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同年11月12日付け提出の手続補正書により、第35類「コールセンター事業の運営・管理,電話の受付・取り次ぎ・発信・応答の代行又は媒介」、第37類「建設工事の取次ぎ,便器・洗浄機能付き便器又は便座・トイレのロータンク・トイレットペーパーホルダー・トイレ用手摺の修理・保守の取次ぎ,トイレ用自動調節弁の修理・保守の取次ぎ,水道用栓の修理・保守の取次ぎ,浴槽・シャワー器具・洗面化粧台・洗面カウンター・浴室用タオル掛け・浴槽がま・浴槽用気泡発生装置の修理・保守の取次ぎ,給湯器・湯沸かし器・加熱器・調理台・流し台の修理・保守の取次ぎ,家庭用汚水浄化槽・家庭用し尿処理槽・汚水浄化槽・し尿処理槽の修理・保守の取次ぎ,洗面台用又は流し台用排水栓の修理・保守の取次ぎ,家庭用電気洗濯機用置き台の修理・保守の取次ぎ,換気扇の修理・保守の取次ぎ,下水道管の修理・保守の取次ぎ,暖冷房装置の修理・保守の取次ぎ,ボイラーの修理・保守の取次ぎ,住宅の清掃の取次ぎ,浴槽・浴槽がまの清掃の取次ぎ,窓の清掃の取次ぎ,床敷物の清掃の取次ぎ,床磨きの取次ぎ,汚水浄化槽・し尿処理槽の清掃の取次ぎ,流し台・洗面台・便器・シャワー器具・浴槽の取付施工工事の取次ぎ,タイル工事の取次ぎ」及び第42類「インターネット・ウェブサイトの作成又は保守,インターネット・サーバーシステムの構築又は保守」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4425386号商標(以下「引用商標1」という。)は、「WEB KARTE」の文字を標準文字で表してなり、平成10年10月16日に登録出願、第35類「広告,広告効果の調査及び分析,広告媒体の企画及び制作,市場調査,インターネット上のホームページにおけるユーザーのアクセス状況の履歴を含む実体調査及びその分析」及び第42類「インターネット上のホームページの企画及び制作,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,健康診断」を指定役務として、同12年10月20日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4485577号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおり、「kalte」(なお、「a」にはウムラウトの記号が付されている。以下同じ)の欧文字を横書きしてなり、平成12年2月4日に登録出願、第11類「冷凍機械器具」及び第37類「管工事,冷凍冷蔵機械器具の設置工事 」を指定商品及び指定役務として、同13年6月29日に設定登録されたものである。
なお、上記引用商標1及び2をまとめていうときは、以下「引用商標」という。

3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)のとおり、「家ルテ」及びその「家」の文字に片仮名でルビが振られていることから、これより「カルテ」の称呼を生ずるが、特定の意味合いを生ずることのない造語と認められる。
引用商標1は、前半の「WEB」の文字と後半の「KARTE」の文字とは、同じ大きさ、同じ間隔で、全体として外観上まとまりよく一体に構成されていて、構成文字全体より生ずると認められる「ウェブカルテ」の称呼も格別冗長というべきほどのものでないから、よどみなく一連に称呼しるものである。
そして、その構成中の「WEB」の文字部分が、「『クモの巣』の意。世界中に情報の網を張りめぐらすことから)インターネットで用いられる情報検索システムおよびクライアント‐サーバー‐システムの一つ。」(広辞苑第六版)等の意味を表すことがあるとしても、引用商標1に接する取引者、需要者は、かかる構成においては、特定の役務の質、用途等を具体的に表示するものとして、直ちに認識できるものとはいい難いから、殊更に、前半部の「WEB」の文字部分を省略し、後半部の「KARTE」の文字部分に着目して取引に当たるとみることは適切でなく、むしろ、引用商標1は、特定の意味合いを生ずることのない、全体として一体不可分の造語からなるものとみるのが自然である。
そうとすれば、引用商標1は、その構成文字全体に相応して、「ウェブカルテ」の称呼のみが生ずるものと判断するのが相当である。
してみれば、引用商標1より「カルテ」の称呼を生ずるものではないから、本願商標と引用商標1とは称呼上類似するものとはいえない。
次に、引用商標2は、別掲(2)のとおりの構成からなるところ、第2字の「a」にウムラウトが付されていることから、引用商標2は、明らかにドイツ語であると認識されるものである。そして、引用商標2は、ドイツ語で「寒さ」の意味を有する「Kalte」の文字からなるから、これより「ケルテ」の自然な称呼を生ずるものと判断するのが相当であるが、親しまれた語とはいえないから、特定の観念を生ずるものとは認められない。
そこで、本願商標より生ずる「カルテ」の称呼と引用商標2より生ずる「ケルテ」の称呼とは、いずれも3音構成であって比較的短い称呼音数であり、称呼識別上重要な語頭において、音質の異なる「ケ」と「カ」の音に差異を有するから、これらをそれぞれ一連に称呼するときも十分聴別しうるものというのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標2とは、称呼において、彼此相紛れるおそれのないものと認められる。
また、本願商標は、前記のとおり造語と理解されるものであるから、引用商標とは、観念上比較することはできず、外観においても明らかに区別できるものである。
そうすると、本願商標と引用商標は、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても類似しない商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)本願商標


(2)引用商標2


審決日 2011-01-18 
出願番号 商願2009-24266(T2009-24266) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X353742)
最終処分 成立  
前審関与審査官 木住野 勝也 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 小畑 恵一
板谷 玲子
商標の称呼 カルテ、イエルテ 
代理人 中村 知公 

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