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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X35 |
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管理番号 | 1231591 |
審判番号 | 不服2009-17857 |
総通号数 | 135 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-03-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-09-24 |
確定日 | 2011-01-13 |
事件の表示 | 商願2008-40302拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年5月28日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における平成21年3月30日付け手続補正書により、第35類「飲食料品の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。 2 原査定における拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『新しい、新鮮な』の意味を有する『Fresh』の文字と『インド・中央アジア・中東諸国などの市場、種々雑多な品物を売る一群の小店、百貨店などの大売出し』を意味する語として一般に用いられている『バザール(バザー)』の欧文字表示と認識させる『BAZAAR』の文字を一連に『Fresh BAZAAR』と多少デザイン化した文字で表示してなるものであって、指定役務との関連においては、全体として、新鮮な飲食料品を取り扱っているバザールの如きの意味合いを認識させるから、これをその指定役務に使用するときは、単に役務の提供の場所、質を表示するにすぎず、自他役務の識別機能を有するものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。また、本願商標が使用された結果、需用者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができるに至ったものとは認められない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、「Fresh BAZAAR」の文字を書してなり、その構成中の「A」と「A」の間上部に、短冊状の四角形を2個配し、一部デザイン化してなるものではあるが、近時、商標や広告等において、看者の注意を惹くための視覚的効果として、文字をデザイン化し、あるいは、図形的要素を加えることは、一般的となっているものであり、本願商標についても、前記の小さな四角形があることをもって、自他役務識別力を有しているものとはいえず、全体として、普通に用いられる範疇の域を出ないものというのが相当である。 そして、「Fresh」が「新しい、新鮮な」を意味し、また、「BAZAAR」が、「市場、商店街、バザール」(ランダムハウス英和大辞典 第二版 小学館)を意味する語であることからすれば、本願商標の指定役務との関係においては、本願商標に接する取引者、需要者をして、「新鮮な飲食料品市場」程の意味合いを、容易に理解、認識させるというのが相当である。 ところで、本願指定役務を含む、いわゆる小売等役務業界においては、「BAZAAR」の文字が、上記意味合いを表すものとして一般に採択・使用されており、その採択・使用の実情は、以下に示すインターネット・ホームページの記載からも窺い知ることができる。 (1)「ASIAN BAZAAR OPEN!!」の記載。 (http://www.asianbazaar.co.jp/) (2)「TEABAG-BAZAAR」の記載。 (http://www.teabag-bazaar.com/) (3)「PHILATELIC BAZAAR」の記載。 (http://yushu.or.jp/museum/bazaar/index.html) (4)「ROCK'N'ROLL BAZAAR '10」の記載。 (http://www.pgs.ne.jp/rrb/) (5)「Afghanistan Bazaar」の記載。 (http://www.afghanistanbazaar.com/index1.htm) (6)「Monsoon bazaar」の記載。 (http://www.monsoon-bazaar.com/) (7)「ORGANIC BAZAAR」の記載。 (http://www.organic-bazaar.jp/) (8)「GRAND BAZAAR」の記載。 (http://www.grandbazaar.jp/index.php) (9)「COVENT GARDEN Bazaar」の記載。 (http://www.covent.jp/bazaar/) (10)「ごきげんBAZAAR」の記載。 (http://gokigen-bazar.com/) また、本願商標の片仮名表記と認められる「フレッシュバザール」の語も、「優しく便利・元気と新鮮お届けします。」の文字とともに、以下のとおり使用されているものである。 (11)「NEW/BAZAAR/フレッシュバザール 魚長石川店」の記載。 (http://www.uocho.co.jp/project/200904_bazaar_open/default.htm) そうしてみると、本願商標をその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、「新鮮な飲食料品を取り扱っている市場又は商店」であること、あるいは「当該市場等で提供される便益の提供」、すなわち、役務の提供の場所、質を表示するものとして認識するに止まるものであって、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 4 請求人の主張(要旨)について 請求人は、「『BAZAAR』の文字部分は、(イ)各文字の通常直線状に描かれる部分がやや曲がった線で表現されていること、(ロ)『Z』を除く各文字は、縦線部分や斜め線部分に書き順で本来最後に横向きで接する箇所がその縦線部分や斜め線部分に対して接することなく隙間が設けられていること、(ハ)二つの『A』の間の上側箇所には横方向に離間した二つの短冊状(下向きの細長台形状)のものが斜めに配置されているデザインが施されていること、の3点により、本願商標は、全体として、格別の識別性を備えている。また、『Fresh』の部分も、各文字がゴシック体調なデザインとなっており、全体として格別の識別性を備えている。」旨主張している。 しかしながら、前記3のとおり、一般に、小売等役務の提供の用に供する物等に標章が付される場合、その標章の構成や文字等が装飾されている取引の実情を踏まえると、本願商標の「BAZAAR」の文字は、ややレタリングが施され、また、「A」と「A」の間上部に、短冊状の四角形が2個配されているものの、構成態様が格別なものとは言い難く、この程度の図案化及び装飾は、通常行われているデザイン手法であり、いまだ普通に用いられる方法の域を脱していないといえるものであって、ローマ文字「BAZAAR」を表したものとして、容易に理解し得るものである。 そうすると、本願商標は、普通に用いられる域を脱しない方法で「Fresh BAZAAR」の文字から構成されるものとして認識される以上に、本願商標の構成態様が強く印象付けられるほど特徴のあるものということはできない。 したがって、請求人の主張は採用することができない。 その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。 5 まとめ 以上によれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) |
審理終結日 | 2010-11-09 |
結審通知日 | 2010-11-16 |
審決日 | 2010-11-29 |
出願番号 | 商願2008-40302(T2008-40302) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(X35)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 熊谷 道夫 |
特許庁審判長 |
野口 美代子 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 豊瀬 京太郎 |
商標の称呼 | フレッシュバザール、フレッシュバザー、フレッシュ、バザール、バザー |
代理人 | 岡田 和秀 |