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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X313233
管理番号 1230230 
審判番号 不服2009-650112 
総通号数 134 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-08-27 
確定日 2010-11-09 
事件の表示 国際登録第932462号商標に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「BARGYLUS」の欧文字からなり、第31類、第32類及び第33類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2007年(平成19年)5月24日に国際商標登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における平成20年8月12日付けの手続補正書により、第31類「Barley,seeds,natural flowers,plants,seedlings,trees,fresh fruits and vegetables,neither prepared,nor processed;live animals;fresh fruits and vegetables;plant seeds (grains);natural plants and flowers;animal foodstuffs;malt.」、第32類「Beers;mineral and carbonated waters;fruit beverages;fruit juices;syrups;other preparations for making beverages;lemonades;fruit nectars;soda water;non-alcoholic aperitifs.」及び第33類「Alcoholic beverages (except beers);cider;digesters (liqueurs and spirits);wine;spirits;alcoholic extracts or essences.」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第2166080号商標(以下「引用商標」という。)は、「VARGELLAS」の欧文字を書してなり、昭和62年3月5日に登録出願、第28類「洋酒、果実酒」を指定商品として、平成元年8月31日に設定登録されたものである。その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「BARGYLUS」の文字からなるところ、該文字は、特定の語義を有しない造語といえるものであることから、我が国において広く親しまれている英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然である。
そして、本願商標の構成中、中間部分の「GY」については、例えば、「体育の、精神鍛錬の」等を意味する英語の「gymnastic」が「ジムナスティック」と、また、後半部分の「LUS」については、「・・・を加えて、プラスして」を意味する英語の「plus」が「プラス」と発音されることから、「BARGYLUS」の構成各文字よりは、「バージラス」の称呼を生ずると認められるものである。
他方、引用商標は、「VARGELLAS」の文字を書してなるところ、該文字も本願商標と同様、特定の語義を有しない造語といえるものであるから、英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然である。
そして、引用商標の構成中、中間部分の「GEL」については、「ゲル、コロイド溶液の凝固した状態」を意味する英語の「gel」が「ゲル」と、また、後半部分の「LAS」については、「最後の、この前の」等を意味する英語の「last」が「ラスト」と発音されることから、「VARGELLAS」の構成各文字よりは、「バーゲラス」の称呼を生ずると認められるものである。
そこで、本願商標から生ずる「バージラス」と、引用商標から生ずる「バーゲラス」の称呼について検討する。
両称呼は、いずれも5音構成からなり、語頭における「バー」及び語尾における「ラス」の音を共通にし、中間において「ジ」と「ゲ」の音の差異を有するにすぎないものである。
そして、該差異音である、「ジ」の音は、「舌尖を前硬口蓋によせ、前歯との間に空洞を作って発する有声摩擦子音と母音(i)との結合した音節。」であって、「口腔内の発音器官が狭めを作り、息がそこを通過する際に発せられる子音。」であり、「ゲ」の音は、「後舌面を軟口蓋に接し破裂させて発する有声子音(g)と母音(e)との結合した音節。」であって、「ただし、語頭以外では鼻音になることが多い。」(ともに 広辞苑第六版)こと、また、該差異音が明瞭に聴取され難い中間に位置することから、両称呼は、全体の語調・語感が近似し、互いに相紛れるおそれがあるものといわなければならない。
そうとすると、本願商標と引用商標とは、外観においては相違し、観念においては比較し得ないとしても、称呼において相紛らわしい類似の商標と認められるものであり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一または類似の商品である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、審判請求書において、インターネットウェブページによれば、引用商標はポートワインに使用され「バルジェラス」又は「バルジュラス」と呼ばれているから、本願商標の「バルギルス」の称呼とは違いが明らかである旨、主張するが、引用商標「VARGELLAS」の文字とともに「バルジェラス」又は「バルジュラス」の片仮名文字が表示されている場合はともかく、「VARGELLAS」の文字のみが表示されている場合、これに接する取引者、需要者が必ずしも請求人主張のとおり称呼するものとはいい難く、請求人提出に係る甲各号証を勘案してもこれを裏付ける証拠を見いだすことはできなかった。
また、両商標は、造語と認められるものであって、それぞれから生ずる称呼は前記認定のとおりであるから、請求人の主張を採用することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2010-06-14 
結審通知日 2010-06-16 
審決日 2010-07-01 
国際登録番号 0932462 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X313233)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大森 友子 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 野口 美代子
田中 亨子
商標の称呼 バーギラス、バルギラス、バルギルス 
代理人 小林 久夫 
代理人 安島 清 
代理人 大村 昇 
代理人 高梨 範夫 
代理人 木村 三朗 

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