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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201313089 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X43
管理番号 1230008 
審判番号 不服2009-15163 
総通号数 134 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-08-20 
確定日 2010-12-16 
事件の表示 商願2008- 60178拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第43類に属する「飲食物の提供」を指定役務として、平成20年7月23日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、「愛知県名古屋市中区中央部に実在する『大須二丁目』の語に『酒を飲ませる店。』である『酒場』の語を結合した『大須二丁目酒場』の文字を普通に用いられる方法を未だ脱しない程度に書してなるものであるから、これを本願指定役務に使用しても『大須二丁目にある酒場における飲食物の提供』であることを認識させるにすぎず、単に役務の提供の場所、質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、「大須観音の門前町。大須観音堂の正面に、みやげ品・高級身回り品専門店を中心に、飲食・喫茶店が並ぶ。」(コンサイス日本地名事典第5版 三省堂発行)こと等で知られる名古屋市有数の繁華街の一つである「大須」の文字、「二丁目」の文字及び「酒を飲ませる店。居酒屋・バーの類。」(広辞苑第6版 岩波書店発行)を意味する「酒場」の文字よりなるものである。
そして、上記「大須」及び「酒場」の各文字は、大きく横書きしてなり、これらの文字の間に小さく縦書きした「二丁目」の文字を配してなる態様よりなるところ、これら各文字は、ややデザイン化されてはいるものの、近時のレタリングの技法の進展により、店舗名(商標)、広告等を表す文字を図案化する手法は、決して珍しいことではなく、一般的に行われていることからすれば、本願商標は、格別、特徴のある特殊なレタリング、態様で表されているものでなく、普通に用いられる態様で表されているものと言わざるを得ないものである。
なお、店舗名(商標)を表す際に、横書きと縦書きの文字を組み合わせる手法は、飲食物の提供に係る分野において、一般的に、採択、使用されているのが実情であることは、別掲2のインターネット情報の記載からも十分に裏付けられるところである。
また、「大須2丁目」は、名古屋市有数の繁華街の「大須」に位置する実在の地名であるところ、繁華街においては、「飲食物の提供」に係る役務が行われていることは広く知られているものである。
そうとすると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する需要者、取引者は、これより、名古屋市有数の繁華街として知られる「大須2丁目において、酒を飲ませる店」程の意味合いを認識するに止まり、単に、その役務の提供場所、質(内容)を表示したにすぎないものと認める。
なお、請求人は、「過去の審決例及び登録例をあげ本願商標が登録されるべきである。」旨主張する。
しかしながら、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に当たるものであるかどうかの判断は、その判断時である審決(査定)時において、当該商標の構成態様と指定役務を考慮し、個別具体的に判断されるものであって、請求人があげる過去の審決例及び登録例が存在することによって、本願商標が同号に該当することを否定することはできず、また、同号該当性の判断がかかる過去の登録例に拘束されるものでもないから、請求人の主張は採用の限りでない。
また、請求人は、「使用され続けた結果、需要者にかなり認識されているものである。」旨主張し、インターネットの検索結果、雑誌、新聞等を提出している。
しかしながら、該資料のみでは、本願商標が使用された結果、需要者が何人かの業務に係る役務であることを(全国的に)認識することができるものということもできない。
したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標


別掲2 横書きと縦書き文字の組み合わせからなる店舗名(商標)の使用例

(1)「株式会社 神戸らんぷ亭」のウェブサイト
(http://www.kobelamptei.co.jp/)


(2)「株式会社グリーンハウスフーズ」のウェブサイト
(http://www.ghf.co.jp/)


(3)「マルシェ株式会社」のウェブサイト
(http://www.marche.co.jp/index.html)





(4)「株式会社ジョナサン」のウェブサイト
(http://www.jonathan.co.jp/home/index.asp)

(5)「株式会社 神田餃子屋」のウェブサイト
(http://www.gyouzaya.co.jp/)

(6)「株式会社物語コーポレーション」のウェブサイト
(http://www.monogatari.co.jp/)

審理終結日 2010-10-14 
結審通知日 2010-10-19 
審決日 2010-11-04 
出願番号 商願2008-60178(T2008-60178) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X43)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 堀内 真一吉澤 拓也半田 正人 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 小俣 克巳
小川 きみえ
商標の称呼 オースニチョーメサカバ、ニチョーメサカバ 
代理人 名古屋国際特許業務法人 

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