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審決分類 審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 Y43
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Y43
管理番号 1229984 
審判番号 不服2009-22521 
総通号数 134 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-11-18 
確定日 2011-01-11 
事件の表示 商願2006-121122拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第43類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成18年12月28日に登録出願され、その後、指定役務については、当審における平成21年12月28日付け及び同22年12月1日付け手続補正書により、最終的に、第43類「コーヒーショップにおける飲食物の提供,喫茶店における飲食物の提供,カフェテリアにおける飲食物の提供,セルフサービス式カフェテリアにおける飲食物の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標に係る指定役務は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。そのため、本願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って第43類の役務を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
(2)本願商標は、登録第4699938号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって同一又は類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
なお、引用商標は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成14年12月4日に登録出願され、第43類「飲食物の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,会議室の貸与,展示施設の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,タオルの貸与」を指定役務として、平成15年8月15日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び第2項について
本願は、その指定役務について前記1のとおり補正された結果、役務の内容及び範囲が明確なものになったと認められる。
その結果、本願の指定役務は、商標法第6条第1項及び第2項の規定の要件を具備するものとなった。
したがって、本願が、商標法第6条第1項及び第2項の規定の要件を具備しないとした原査定の拒絶の理由は、解消した。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、別掲1のとおり、額縁状の長方形輪郭内上段に、マグカップ状の図形を口形にした一人の顔正面または二人の顔側面を向かい合わせに表したと思しき図形を描き、その下に黒地長方形内に「COFFEE」の欧文字を白抜きで書し、最下段に「CLUB」の欧文字を書した構成からなるものである。
ところで、本願商標の構成中上部の図形部分と下部の「COFFEE」及び「CLUB」の文字部分とは、視覚的に分離して看取されるものであり、そして、二段に書された文字部分の「COFFEE CLUB」あるいは該文字の表音である「コーヒークラブ」の片仮名文字及び漢字表記である「珈琲倶楽部」の各文字が、喫茶店、コーヒーショップ等を表す店名の一部として、一般的に使用されているものであることからすれば、該文字部分は一体として看取されるものといえる。
そうすると、本願商標の構成中の「COFFEE CLUB」の文字部分は、本願指定役務との関係においては「喫茶店」等の店名として認識、理解させるにすぎないものであるから、該文字部分は、単に役務の質、提供の場所を表示したに止まり、自他役務の識別力がないものというべきである。
そうとすると、本願商標は、その構成中の図形部分を要部とみるのが相当であり、「COFFEE」及び「CLUB」の両文字部分を捉えて、該文字部分より生ずる「コーヒークラブ」の称呼をもって、独立して取引に資されることはないというのが相当である。
他方、引用商標は、別掲2のとおり、構成中上段に「C」の欧文字をデザイン化したと思しき図形を配し、その下段に「coffee club」の横書きした欧文字を配した構成からなるものである。
そして、該文字部分からは、「コーヒークラブ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有し、また、称呼及び観念については、本願商標の文字部分については前記したとおり、自他役務の識別力がないというべきであるから、該文字部分からは何ら称呼及び観念は生じないものである以上、両商標は、比較することができないものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、指定役務の類否について論ずるまでもなく、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
(3)まとめ
上記(1)及び(2)のとおり、本願が、商標法第6条第1項及び第2項の規定の要件を具備しないとし、かつ、本願商標が、同法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願についての拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)


別掲2(引用商標)


審決日 2010-12-24 
出願番号 商願2006-121122(T2006-121122) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (Y43)
T 1 8・ 91- WY (Y43)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小松 里美吉澤 拓也清川 恵子 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 豊瀬 京太郎
小川 きみえ
商標の称呼 コーヒークラブ 
代理人 杉村 純子 
代理人 田村 爾 

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