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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X0529
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X0529
管理番号 1229981 
審判番号 不服2010-531 
総通号数 134 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-01-12 
確定日 2011-01-06 
事件の表示 商願2008- 69466拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「Aminoagent」の文字を標準文字で表してなり、第5類「アミノ酸を使用した医療用栄養補助剤及びその他のアミノ酸を使用した薬剤」及び第29類「アミノ酸を主成分とする粉末状・顆粒状・錠剤状・丸薬状・液状・ゲル状・ゼリー状・固形状・ウエハース状・ビスケット状・チュアブル状・カプセルに封入した粉末状・カプセルに封入した顆粒状・ソフトカプセルに封入した液状の加工食品」を指定商品として、平成20年8月25日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『Aminoagent』を標準文字により表したものであるところ、指定商品との関係において、アミノ基を含む化合物の接頭語として用いられる語『Amino』と、作用又は作動薬の意味を有する語『agent』の組み合わせからなると、容易に看取され得るものである。そして、『○○agent』と称する薬剤があることよりすれば、本願商標をその指定商品中、『アミノ酸を使用した医療用栄養補助剤及びその他のアミノ酸を使用した薬剤』に使用する場合、これに接する取引者・需要者は、『アミノ基を含むもの』と理解するにとどまるというのが相当であり、商品の品質を表示するに過ぎないものと言わざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」と認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「Aminoagent」の文字よりなるものであるが、構成中後半の「agent」の文字は、一般には「代理店。代理人。仲介業者。秘密情報組織の協力者。諜報員。」(広辞苑)を意味する語であり、広く使用されているものであるが、専門的な薬剤の分野では、「作用薬」(ステッドマン医学大辞典)を意味するものとして使用されているものであり、この場合、何らかの作用を意味する語や何らかの作用を有することが知られているもの(例えば、神経伝達物質)などと共に使用されるものである。また、構成前半の「Amino」の文字は、「アミノ基」を意味する語であるが、特定の薬剤等の物質を表すものではない。
そうとすると、「agent」の語を「作用薬」の意味合いで使用する専門的分野においては、「Amino」が特定の薬剤等の物質を表すものではないから、本願商標の構成文字より、当該分野の取引者、需要者がただちに特定の意味合いを認識するものとはいうことができない。
また、本願商標の第29類に属する指定商品(いわゆる健康食品)の需要者である一般消費者の分野においては、「Amino」の文字から「アミノ酸」を認識するということがあるとしても「agent」の文字からは、前記「代理人」等の一般に知られた意味合いを認識するにすぎないというべきであるから、本願商標の構成全体よりは特段の意味合いを認識するものとはいえない。
また、職権で調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「Aminoagent」の文字が、商品の品質などを表示するものとして、取引上、普通に使用されている事実を発見することはできなかった。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、特定の商品の品質などを表示するものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2010-12-14 
出願番号 商願2008-69466(T2008-69466) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (X0529)
T 1 8・ 272- WY (X0529)
最終処分 成立  
前審関与審査官 石井 千里村上 照美 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 根岸 克弘
瀧本 佐代子
商標の称呼 アミノエージェント、エージェント 
代理人 北口 貴大 
代理人 城山 康文 
代理人 森 智香子 
代理人 岩瀬 吉和 

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