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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X30
管理番号 1228522 
審判番号 不服2010-251 
総通号数 133 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-01-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-01-06 
確定日 2010-12-28 
事件の表示 商願2008- 80554拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第30類に属する出願時の願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年10月2日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、原審における同21年4月20日付け手続補正書により、第30類「岡山県倉敷市で製造されたぎょうざ,岡山県倉敷市で製造されたぎょうざ入りのべんとう,岡山県倉敷市で製造されたぎょうざの皮」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、次の(1)及び(2)の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
(1)登録第5139120号商標(以下「引用商標1」という。)
引用商標1は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成19年7月31日に登録出願、第30類、第32類、第33類、第35類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同20年6月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第5225706号商標(以下「引用商標2」という。)
引用商標2は、別掲(3)のとおりの構成からなり、平成20年7月30日に登録出願、第30類、第32類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同21年4月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標1及び2について
ア 本願商標は、別掲(1)のとおり、蔵の図形内に「蔵」の文字とその下に小さく「KURASHIKI」の欧文字を配し、その右に白抜き文字で「倉敷ぎょうざ」と表された赤色の幟旗の図形を表してなるものである。
そして、本願商標は、その構成文字に相応し「クラシキギョウザクラ」及び「クラ」の称呼を生じるものであって、「倉敷でぎょうざを製造、販売する蔵という名称の事業者(店)」ほどの意味合いを認識させるものである。
イ 引用商標1は、別掲(2)のとおり、正方形の枠内に「DENTO」の欧文字とその下にデザイン化された「蔵」の文字を表してなり、全体としてまとまりよく一体に表されているものであって、その構成文字全体から生じる「デントクラ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そうとすれば、引用商標1は全体が一体不可分のものであって、「デントクラ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものと認識されるとみるのが自然である。
ウ 引用商標2は、別掲(3)のとおり、「倉」の文字を中心に黒色の帯状円形内に「KURASHIKI」「COFFEE」及び「*」の文字及び記号を白抜きで表してなるものである。
そして、引用商標2は、その構成文字に相応し、「クラシキコーヒークラ」及び「クラ」の称呼を生じるものであって、「倉敷でコーヒーを提供、販売する倉という名称の店」ほどの意味合いを認識させるものである。
(2)本願商標と引用商標1及び2との類否について
ア 本願商標と引用商標1の類否を検討すると、両者は、称呼においては、それぞれから生じる「クラシキギョウザクラ」及び「クラ」と「デントクラ」とは、その構成音及び音数において明かな差異を有するから、互いに紛れるおそれはない。そして、外観においては、両者の構成はそれぞれ上記のとおりであるから、明らかに相違し、観念においては、引用商標1が特定の観念を生じないものであるから比較することができないものである。
そうとすれば、本願商標と引用商標1とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
イ 本願商標と引用商標2の類否を検討すると、称呼においては、「クラシキギョウザクラ」及び「クラ」と「クラシキコーヒークラ」及び「クラ」の称呼を生じるものである。
そうすると、両者は、「クラ」の称呼を共通にすることがあり、外観においては明らかに相違し、観念においても「倉敷でぎょうざを製造、販売する蔵という名の事業者(店)」と「倉敷でコーヒーを提供、販売する倉という名称の店」ほどの意味合いにおいて差異を有するものである。
してみれば、両者は「クラ」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観及び観念において明らかに相違するものであるから、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(3)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当すると判断し本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。


別掲 別 掲
(1)本願商標

(色彩については原本参照)

(2)引用商標1


(3)引用商標2



審決日 2010-12-10 
出願番号 商願2008-80554(T2008-80554) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X30)
最終処分 成立  
前審関与審査官 石塚 文子小田 明 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 瀧本 佐代子
大島 康浩
商標の称呼 クラシキギョウザクラ、クラシキギョウザ、クラシキギョーザ、クラ 
代理人 森 寿夫 

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