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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 X39
審判 一部申立て  登録を維持 X39
審判 一部申立て  登録を維持 X39
審判 一部申立て  登録を維持 X39
管理番号 1226743 
異議申立番号 異議2010-900037 
総通号数 132 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-12-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2010-02-09 
確定日 2010-10-18 
異議申立件数
事件の表示 登録第5289453号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5289453号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5289453号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成21年7月14日に登録出願、第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年10月26日に登録査定、同年12月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する商標は、「NBA」の欧文字を横書きしてなる商標や別掲(2)のとおりの構成からなる商標をはじめ、その構成中に「NBA」の欧文字を含む多くの商標である(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(2)商標法第4条第1項第8号について
本件商標に含まれる「NBA」の文字は、全米プロバスケットボール協会(National Basketball Association)の著名な略称である。
したがって、本件商標は、全米プロバスケットボール協会(National Basketball Association)の名称の著名な略称を含むものであり、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものである。
(3)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、申立人の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている引用商標と類似の商標であって、その役務又はこれらに類似する役務について使用をするものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
(4)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人の商標として世界的に周知・著名な引用商標と類似の商標であるから、本件商標がその指定役務に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
(5)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、申立人の世界的に周知・著名な引用商標と類似の商標であり、申立人と何等の関係も持たない第三者が本件商標を使用した場合には、引用商標の出所機能を希釈化し、名声の毀損を招くことは必定であるから、不正の目的をもって使用をするために出願したものといわざるを得ないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。
(6)よって、本件商標は、その指定役務中の「主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ」について、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第15号及び同第19号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、別掲(1)に示したとおり、緑色の四角形の中に薄い灰色で日本地図を背景的に描き、その上に、大きく「NBA」の欧文字を表し、該文字の下に、その幅に合わせて「NIHON BUS ASSOCIATION」の文字を書し、地図の下部に「社団法人日本バス協会」の文字を配した構成からなるものである。
一方、引用商標は、前記したとおり、「NBA」の欧文字を横書きしてなる商標や別掲(2)のとおり、黒塗りの縦型長方形の中に白抜きに表したバスケットボールプレイヤーと思しき図形と「NBA」の文字を配した構成からなる商標をはじめとする商標であり、いずれもその構成中に「NBA」の欧文字を含む商標であって、例えば、甲第3号証-3のように、別掲(2)の図形と「NBA」の文字とが併記されて使用されている例も認められる。
そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、両商標は、上記したとおり、全体の外観において顕著な差異を有するばかりでなく、本件商標における「NBA」の欧文字は「NIHON BUS ASSOCIATION」の略称を表したものと容易に把握し得るものであって、「日本バス協会」の意味合いを認識するのに対して、引用商標における「NBA」の欧文字は、申立人も主張しているように、「National Basketball Association」の略称であって「全米プロバスケットボール協会」を表したと認められるものであるから、「NBA」の欧文字から看取する意味合い(観念)においても全く別異のものである。
そうとすれば、両商標は、共にその構成中に「NBA」の欧文字を有しているとしても、該文字が表している意味合い(観念)において明らかな差異があり、全体の外観においても顕著な差異を有するものであって、両商標から受ける印象も全く異なるものであるから、本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして「National Basketball Association(全米プロバスケットボール協会)」の略称である「NBA」を想起・連想させることはないものというべきであり、取引の場において、本件商標を使用した役務が引用商標を使用した商品あるいは役務とその出所について誤認混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、引用商標と同一又は類似の商標であるということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、上記のとおりに認定・判断し得るものであるから、本件商標がその構成中に「NBA」の文字を有するとしても、そのことをもって、申立人の著名な略称を含む商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものとはいえない。
(3)商標法第4条第1項第15号及び同第19号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る全く別異の商標というべきものであり、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないから、商標権者が本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標又は申立人を連想又は想起させるものとは認められず、その役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
また、本件商標と引用商標は、上記のとおり別異の商標というべきものであるから、本件商標が引用商標の出所機能を希釈化したり、その名声を毀損するものとはいい難く、不正の目的をもって使用をするために出願したものということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものとはいえない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定役務について、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標


(色彩については原本参照。)

(2)引用商標




異議決定日 2010-09-29 
出願番号 商願2009-53178(T2009-53178) 
審決分類 T 1 652・ 25- Y (X39)
T 1 652・ 271- Y (X39)
T 1 652・ 222- Y (X39)
T 1 652・ 23- Y (X39)
最終処分 維持  
前審関与審査官 平澤 芳行 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 小畑 恵一
瀧本 佐代子
登録日 2009-12-18 
登録番号 商標登録第5289453号(T5289453) 
権利者 社団法人日本バス協会
商標の称呼 エヌビイエイ、ニホンバスアソシエーション、ニホンバスキョーカイ、ニホンバス、バスアソシーション、バスキョーカイ 
代理人 松嶋 さやか 
代理人 村木 清司 
代理人 関口 一秀 
代理人 塚田 美佳子 
代理人 松原 伸之 
代理人 橋本 千賀子 
代理人 高部 育子 

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