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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X2425
管理番号 1226691 
審判番号 不服2009-24216 
総通号数 132 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-12-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-12-08 
確定日 2010-11-01 
事件の表示 商願2009- 5004拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「DELICIOUS COTTON」の欧文字を標準文字で表してなり、第24類「綿織物類,綿メリヤス生地,綿製身の回り品,綿製かや,綿製敷布,綿製布団,綿製布団カバー,綿製布団側,綿製まくらカバー,綿毛布,綿織物製テーブルナプキン,綿製ふきん,綿織物製トイレットシートカバー,綿織物製トイレット蓋カバー,綿織物製トイレ用フロアマット,トイレットペーパーホルダー用綿織物製カバー,綿織物製いすカバー,綿織物製壁掛け,綿製カーテン,綿製テーブル掛け,綿製どん帳」及び第25類「綿製被服,綿製ガーター,綿製靴下止め,綿製ズボンつり,綿製バンド,綿製ベルト,綿製履物,綿製仮装用衣服,綿製運動用特殊衣服,綿製運動用特殊靴」を指定商品として、平成21年1月27日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は以下に示したものであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(a)登録第562712号商標(以下「引用商標1」という。)は、「DELICIOUS」の欧文字と「デリッシャス」の片仮名を上下二段に書したものであり、昭和33年11月29日に登録出願、昭和35年12月15日に設定登録され、指定商品については、平成12年11月22日に第25類「靴下,足袋,足袋カバー」とする指定商品の書換登録がされているものである。
(b)登録第5151892号商標(以下「引用商標2」という。)は、「「DELICIOUS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年3月15日に登録出願、第25類「靴・ブーツ・その他の履物,被服(「エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い」を除く。),ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成20年7月18日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本願商標は、「DELICIOUS COTTON」の文字よりなるところ、該文字は標準文字によるものであり、同じ大きさ、同じ書体で表されているものであるが、「DELICIOUS」の文字と「COTTON」の文字の間に1文字分の間隔をもって表され、視覚上分離して認識される構成である。
そして、その構成中の「DELICIOUS」は、「a)<食物など>とてもおいしい,うまい,b)<香りなど>かんばしい」等を意味する英語として我が国においてよく知られているものであり、また、「COTTON」の文字は、「綿,綿糸,綿織物」等を意味する英語(以上、研究社発行 新英和中辞典)であり、綿は、本願商標と引用商標1及び2の指定商品に係る被服等の繊維製品の原材料であり、「COTTON」若しくはその片仮名表記である「コットン」は、商品の材質を示すものとして広く使用されている語である。
また、「DELICIOUS」及び「COTTON」は、それぞれ上記意味合いの語として知られているものであるが、これを一連にして、特定の意味合いをもって知られているというような事情は認められない。
請求人は、本願商標より、「大変風味の良い、実においしそうな綿製品」という暗示的かつ一体的な意味合いが看取されると主張しているが、前述のとおり、「DELICIOUS」の語は、食物に関して使用される語であることも相まって、直ちに請求人の主張する意味合いを看取させるとはいえないし、むしろ、「COTTON」は、繊維製品について、極めて一般的な原材料であり、また、取引者、需要者は、当該製品の材質に強く注意を払うというのが通常であることよりすれば、本願商標の構成にあって、「COTTON」の文字部分は、取引者、需要者をして、当該商品の材質が「綿製品」であることを認識させるにすぎないものというべきであり、本願商標からは、請求人主張の意味合いを生ずるものということはできない。
そうとすれば、本願商標は、常に一体不可分の商標として認識されるものとはいえず、その構成中の「DELICIOUS」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を有するものというのが相当である。
してみれば、本願商標は、構成全体より「デリシャスコットン」の称呼を生ずるほか、「DELICIOUS」の文字部分より、「デリシャス」の称呼及び「とてもおいしい」の観念を生ずるものと認められる。
一方、引用商標1は、「DELICIOUS」の欧文字及び「デリッシャス」の片仮名よりなるものであり、引用商標2は、「DELICIOUS」の文字よりなるところ、「DELICIOUS」の欧文字は「デリシャス」と発音されて親しまれているものであるから、引用商標1及び2からは、いずれも「デリシャス」の称呼及び「とてもおいしい」の観念を生ずるものと認められる。なお、引用商標1が「デリッシャス」の文字部分より「デリッシャス」の称呼を生じるとしても、該称呼と本願商標より生ずる「デリシャス」の称呼とは、第2音「リ」が促音を有しているか否かの微差にすぎないから、称呼上類似するものである。
そうとすると、本願商標と引用商標1及び2とは、「デリシャス」の称呼及び「とてもおいしい」の観念を共通にする類似の商標であると判断するのが相当である。
そして、本願商標の指定商品は、引用商標1及び2の指定商品と同一又は類似するものである。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2010-08-25 
結審通知日 2010-08-27 
審決日 2010-09-13 
出願番号 商願2009-5004(T2009-5004) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X2425)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 林 圭輔 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 瀧本 佐代子
馬場 秀敏
商標の称呼 デリシャスコットン、デリシャス 
代理人 竹原 懋 
代理人 稲岡 耕作 
代理人 川崎 実夫 
代理人 松井 宏記 

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