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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y25
管理番号 1225022 
審判番号 取消2009-301335 
総通号数 131 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-11-26 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2009-12-04 
確定日 2010-09-21 
事件の表示 上記当事者間の登録第4775874号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4775874号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲の構成からなり、平成15年10月31日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」を指定商品として、同16年6月4日に設定登録されたものであり、現に、有効に存続しているものである。
また、本件審判の請求の登録日は、平成21年12月24日である。

2 請求人の主張
(1)請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。
本件商標は、その指定商品中、上記商品について、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

(2)請求人は、被請求人の答弁に対しては何ら弁駁するところがない。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。
本件商標は、その指定商品について日本国内で過去3年以内に使用していた事実があり、その事実は証拠物件に示すとおりである。
よって、本件審判の請求は成り立たない。

4 当審の判断
(1)「帽子、ティーシャツ」についての使用の事実について
ア 乙第3号証は、4種類のTシャツが表示されている書面及び7枚の納品書(控)(写し)と認められるところ、1枚目の納品書(控)(写し)は、2009年(平成21年)3月18日付けで、商標権者が株式会社サンエスに宛てた納品書であり、品名・規格の欄には「ありがとうキャップ」又は「ありがとうサンバイザー」と記載されており、色の欄には「グリーン」等の色彩名が記載されており、そのほかに、数量、原単価、原価金額等が記載されている。
また、2枚目の納品書(控)(写し)は、2009年(平成21年)6月20日付けで、商標権者が株式会社ポプラに宛てた納品書であり、品名・規格の欄には「ありがとうキャップ」又は「ありがとうサンバイザー」と記載されており、色の欄には「グリーン」等の色彩名が記載されており、そのほかに、数量、原単価、原価金額等が記載されている。
さらに、4枚目の納品書(控)(写し)は、2009年(平成21年)7月14日付けで、商標権者がフラットプランニング株式会社に宛てた納品書であり、品名・規格の欄には「ありがとうTシャツ」と記載されており、色の欄には「ブラック」等の色彩名が記載されており、そのほかに、数量、原単価、原価金額等が記載されている。
加えて、5枚目の納品書(控)(写し)は、2009年(平成21年)7月13日付けで、商標権者が株式会社コントリビュートに宛てた納品書であり、品名・規格の欄には「ありがとうTシャツ」と記載されており、色の欄には「ブラック」等の色彩名が記載されており、そのほかに、数量、原単価、原価金額等が記載されている。
併せて、6枚目の納品書(控)(写し)は、2009年(平成21年)8月12日付けで、商標権者が株式会社アイオーに宛てた納品書であり、品名・規格の欄には「ありがとうキャップ」と記載されており、色の欄には「グリーン」等の色彩名が記載されており、そのほかに、数量、原単価、原価金額等が記載されている。
最後に、7枚目の納品書(控)(写し)は、2009年(平成21年)7月14日付けで、商標権者が株式会社山商に宛てた納品書であり、品名・規格の欄には「ありがとうTシャツ」と記載されており、色の欄には「ブラック」等の色彩名が記載されており、そのほかに、数量、原単価、原価金額等が記載されている。

イ 上記アで認定した、1枚目、2枚目及び4枚目ないし7枚目の各納品書(控)(写し)によれば、商標権者は、本件審判についての要証期間内に、「ありがとう」の商標のもとに「キャップ」、「サンバイザー」及び「ティーシャツ」を、「株式会社サンエス」、「株式会社ポプラ」、「フラットプランニング株式会社」、「株式会社コントリビュート」、「株式会社アイオー」及び「株式会社山商」に販売していたものと推認することができる。

(2)使用商標及び使用商品について
本件商標は、別掲のとおり、「ALIGATEAU(GAのAの文字にはアクサン・スィルコンフレクスが付されている。以下、これを省略して表す。)」の欧文字と「アリガトウ」の片仮名を二段に表したものであるところ、当該欧文字は、特定の意味合いを有しない造語と認められるものである。
しかしながら、本件商標後半部分の「GATEAU」の文字部分は、フランス語で「菓子」等の意味を表す語として我が国において広く知られており「ガトー」と称呼されるものであることから、当該欧文字全体としては「アリガトー」の称呼を生ずるものということができる。
そして、これは、該欧文字の下に併記されている片仮名の読み「アリガトウ」と極めて近似しているものである。
そうとすれば、欧文字の下に併記されている「アリガトウ」の片仮名は、当該欧文字の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識し得るものであるから、本件商標は、全体として「アリガトウ」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。
そして、「アリガトウ」の称呼からは、日常一般において極めて親しまれている「有難う」、「ありがとう」の語を容易に連想・想起し得るものであるから、本件商標は、その構成全体から「感謝の気持ち」の意味合い(観念)を理解・認識し得るものということができる。
ところで、乙第3号証の1枚目、2枚目及び4枚目号証ないし7枚目の各納品書(控)(写し)に記載されている商標は、「ありがとう」の平仮名からなるものであり、これは、本件商標と称呼及び観念を同じくするものであるから、本件商標と社会通念上同一の商標とみて差し支えないものということができる。
そして、被請求人の販売に係る商品中「キャップ」及び「サンバイザー」は、取消請求に係る本件商標の指定商品中の「帽子」の範疇に属する商品と認められるものであり、また、被請求人の販売に係る商品中「Tシャツ」は「ワイシャツ類」の範疇に属する商品と認められるものである。

(3)まとめ
以上のとおり、被請求人は、商標権者が、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件審判の請求に係る指定商品中に含まれているキャップ、サンバイザー及びティーシャツについて、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことを証明したものということができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲


本件商標





審理終結日 2010-07-16 
結審通知日 2010-07-21 
審決日 2010-08-12 
出願番号 商願2003-100913(T2003-100913) 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (Y25)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石井 千里 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 小畑 恵一
末武 久佳
登録日 2004-06-04 
登録番号 商標登録第4775874号(T4775874) 
商標の称呼 アリガトウ、アリガトー 
代理人 特許業務法人京都国際特許事務所 

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