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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X01
管理番号 1224976 
審判番号 不服2009-7804 
総通号数 131 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-11-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-04-09 
確定日 2010-09-16 
事件の表示 商願2007- 80312拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第1類「化学品,油脂化学品,化粧品の原料となる化学品,化粧品製造用化学品,製薬及び化学工業の工程で用いられる化学品,食品添加物として用いられる化学品,工業用化学品,農業・園芸・林業用天然肥料・化学肥料・複合肥料,未加工人造樹脂,未加工プラスチック,肥料,有機質肥料,消火剤,焼戻し剤,はんだ付用化学品,食品保存用化学剤,なめし剤,工業用接着剤」を指定商品として、平成19年7月18日に登録出願され、指定商品については、原審において同20年7月18日付け提出の手続補正書によって、第1類「化学品,エステル,脂肪酸,アルコール類,グリセリン,工業用グリセリン,界面活性剤,工業用界面活性剤,化粧品の原料となる化学品,化粧品製造用化学品,製薬及び化学工業の工程で用いられる化学品,食品添加物として用いられる化学品,工業用化学品,農業・園芸・林業用天然肥料・化学肥料・複合肥料,未加工人造樹脂,未加工プラスチック,肥料,有機質肥料,消火剤,焼戻し剤,はんだ付用溶剤,食品保存用化学剤,なめし剤,工業用接着剤」と補正されたものである。

第2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した商標登録第2597374号(以下「引用商標」という。)は、「アイメックス」及び「AIMEX」の文字を上下二段にして横書きしてなり、平成3年9月17日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年11月30日に設定登録、その後、同15年9月24日に商標権の存続期間の更新登録がされ、その後、同16年3月31日に指定商品を第1類ないし第5類、第8類ないし第10類、第16類、第19類、第21類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断
1 本願商標と引用商標の類否について
本願商標は、別掲のとおり、「iMEX」の欧文字よりなるが、語頭の「i」の欧文字のドット部分を若干大きく球状にリングがかかった付記的なデザインを施した構成よりなるところ、該文字は「i」の欧文字を図案化してなるものと容易に認識されるため、「iMEX」の構成文字全体として英語風の「アイメックス」の称呼をも生ずるものであるが、これよりは、特定の語義を有しない造語と認められるものである。
他方、引用商標は、前記第2のとおり、「アイメックス」及び「AIMEX」の文字を上下二段に横書きしてなるから、その構成文字より「アイメックス」の称呼を生ずるものであるが、特定の語義を有しない造語と認められるものである。
そうとすると、本願商標と引用商標とは、「アイメックス」の称呼を共通にするものであり、外観において相違するものの、特定の語義を有しない造語と認められるために観念においては比較することができないから、これらが称呼の共通性を凌駕するほど著しいものとはいえず、両者は互いに相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当である。
また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。

2 請求人の主張について
請求人は、商標の類否の判断は、商標の有する外観、称呼及び観念のそれぞれの判断要素を総合的に考察しなければならないものであり、本願商標及び引用商標は外観及び観念において異なっているものであるから、この違いと相まって、本願商標の称呼と引用商標の称呼が例え同一にみなされたとしても、需要者が受ける印象は、単なる称呼のみの印象以上に非常に異なるものと思われ、両者は十分識別できる旨を主張し、最高裁昭和39年(行ツ)110号昭和43年2月27日判決をあげている。
しかしながら、本願の指定商品を取り扱う分野において、商標の称呼よりも、むしろ外観や観念を重視して取引される特殊事情があるものとも認めらず、簡易、迅速を尊ぶ取引の実際においては、電話を用いた口頭による取引を行う場合も少なくないので、取引者、需要者が商標の称呼を頼りに商品を特定することも普通に行われているものであり、本願商標と引用商標とが外観上相違することにより、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれがないということはできない。
よって、本件においても、前記の判決と同様に、外観、称呼及び観念を総合的に考察し、前記のように認定、判断したものであり、前記判決例に何ら反するものではないと判断される。
次に、請求人(出願人)は、本願商標をその指定商品に使用しても商品の出所につき誤認混同を生ずる恐れはない旨を主張し、あわせて本願商標を用いた商品が15年間取引されていたことを証する資料を提出しているが、その取引の事実は認められるものの、上記認定のとおり、本願商標は商品の出所について誤認混同を生ずるおそれがないということはできないものであるから、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。

3 結語
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標(色彩については原本参照)


審理終結日 2010-04-09 
結審通知日 2010-04-16 
審決日 2010-04-27 
出願番号 商願2007-80312(T2007-80312) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X01)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鈴木 斎石戸 円箕輪 秀人 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 瀧本 佐代子
旦 克昌
商標の称呼 アイメックス、メックス、イイメックス、イメックス 
代理人 ▲吉▼川 俊雄 

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