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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200910406 審決 商標
不服201226103 審決 商標
不服20119514 審決 商標
不服200627756 審決 商標
不服200623009 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない 033
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない 033
管理番号 1223150 
審判番号 不服2009-650062 
総通号数 130 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-10-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-05-13 
確定日 2010-06-29 
事件の表示 国際登録第510030号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第33類「Wines,spirits,liqueurs,sparkling wines,alcoholic extracts.」を指定商品として、1987年1月12日を国際登録の日とし、2006年(平成18年)12月6日に国際商標登録出願(事後指定)されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『PERLE’』の欧文字を普通に用いられる方法の域を脱しない方法で表示してなるところ、これよりは白ぶどうの品種を認識させるものであるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、その商品がペルレ(パール)種のぶどうを使用している商品であることを認識するに止まり、単に商品の品質を表したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、「PERLE」の欧文字を同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく横書きし、語尾に位置する「E」の欧文字の右横上に「’」の符号を小さく配した構成からなるものである。
しかして、構成中の「PERLE」の欧文字は、原審において認定した事実によれば、「ペルレ アルツァイの国立ぶどう研究所で開発された白ワイン用新交配白ぶどう」(株式会社柴田書店発行「明解ワイン辞典 昭和57年7月25日発行)、「ヴュルツァーと同様ドイツ近代の交配種で、ミュラー・トゥルガウの交配品種」(ウォンズパブリシングリミテッド発行「ワイン用葡萄ガイド」1998年8月21日発行)の意味を有する語である。
加えて、「PERLE」の文字の表音表記と認められる「ペルレ」の文字は、「『飲んでさわやか、地元ブドウで新種ワイン-小樽』の見出しのもと、『ペルレはブドウの品種名で、同社が二十年前、ドイツから輸入し道内に根付かせたもの。』」(北海道新聞 1991.7.22)、「『完熟遅摘で芳純な香りのワインを発売-小樽』の見出しのもと、『北海道ワインは十五日、ドイツ原産のブドウ、ペルレ種一〇〇%で醸造した『完熟遅摘ペルレ』を発売した。ペルレ種はゲバルツラミー種とミュラー・トゥルガウの交配品種』」(北海道新聞 1992.6.17)との記事、また、「ペルレ(Perle) ドイツ語で真珠を意味する小粒のぶどう品種。」(http://www.hokkaidowine.com/contents/story/19/index.html)と記載されているように、該文字がワインの原材料(ぶどうの品種名)を表す語として使用されている。
他方、構成中の「’」の符号は、語尾に位置する「E」の右横上に配されているところ、該符号それ自体は、小さな点を看取させるにすぎないものであって、特別なデザインが施されているものではなく、極めて簡単で付記的な表記にすぎないものであるから、本願商標の構成上、格別自他商品の識別標識として機能し得るものとはいい難いものである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「ペルレ種を原材料とする商品」であるという、商品の品質を理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないというのが相当であり、かつ、「ペルレ種を原材料とする商品」以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
なお、請求人は、「PERLE」がドイツのぶどうの品種の名称であることが記載されているとしても、本願商標の構成は、「PERLE」の末尾にアポストロフィを付した一種の造語ないし図形商標であって、拒絶査定が引用したぶどう品種の「PERLE」とは異なること、また、本願商標は、「PERLAGE」と呼ばれるスパークリングワインの瓶口に湧き上がる微細な気泡の流れを意味するフランス語を省略したものである旨主張しているが、「’」の符号は、前記認定のとおり、本願商標において付記的な表記と認識させるにすぎないものであるから、該符号が付されていることを理由として、一種の造語ないし図形商標と認識されるとはいい難いものであり、また、本願商標の採択の意図が何であれ、これを商標として採択し使用したときに、取引者、需要者がどのように認識するかとの観点から審理するのが相当であって、本願商標については、前記のとおり認定、判断したものであるから、請求人の主張はいずれも採用することはできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

審理終結日 2010-01-28 
結審通知日 2010-02-01 
審決日 2010-02-16 
国際登録番号 0510030 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (033)
T 1 8・ 272- Z (033)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 田口 玲子 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 木村 一弘
瀧本 佐代子
商標の称呼 ペルル、ペルレ、パール、パーレ 
代理人 田島 壽 
代理人 青木 篤 
代理人 原 隆 
代理人 山口 現 

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