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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y09
管理番号 1223108 
審判番号 取消2009-300585 
総通号数 130 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-10-29 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2009-05-18 
確定日 2010-08-30 
事件の表示 上記当事者間の登録第4860690号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4860690号商標の指定商品中、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,コンピュータ用プログラムを記憶させた記録媒体,デジタル画像処理のためのコンピュータ用プログラムを記憶させた記録媒体,デジタル画像処理装置,デジタル画像処理用電子計算機,ビデオカメラ,デジタルビデオカメラ」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4860690号商標(以下「本件商標」という。)は、「DIVER」の欧文字を標準文字で書してなり、平成16年5月12日に登録出願、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,コンピュータ用プログラムを記憶させた記録媒体,デジタル画像処理のためのコンピュータ用プログラムを記憶させた記録媒体,デジタル画像処理装置,デジタル画像処理用電子計算機,ビデオカメラ,デジタルビデオカメラ」を指定商品とするほか、第41類、第42類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同17年4月28日に設定登録されたものである。
なお、本件審判請求の登録は平成21年6月3日にされている。

第2 請求人の主張
1 請求の趣旨
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出している。
2 請求の理由
本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第9類の全指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
なお、請求人には、答弁書について、相当の期間を指定して弁駁の機会を与えたが、何ら弁駁するところがない。

第3 被請求人の主張
1 答弁の趣旨
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第19号証を提出している。
2 答弁の理由
(1)本件商標の使用事実の要点
本件商標は、「DIVER」の欧文字を標準文字で書してなるところ、商標権者は、これをその指定商品中第9類「電子応用機械器具及びその部品」に包含される「コンピュータソフトウェア」について使用している。
(2)本件商標の使用者について
乙第1号証「DIVERを紹介するホームページのプリントアウト及びその部分訳」のプリントアウトの右上部分に、「SCIL Stanford Center for Innovations in Learning」が表示されている。
乙第2号証「SCILのホームページのプリントアウト及びその部分訳」によると、SCILは2002年に独立した研究拠点としてスタンフォード大学内に設立された旨記載されている。
乙第3号証「スタンフォード大学のホームページのプリントアウト及びその部分訳」には、商標権者である「ザ ボード オブ トラスティーズ オブザ リーランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティ」がスタンフォード大学の寄付金と全ての財産の管理人であることが記載されている。 乙第4号証「DIVERを紹介するホームページの管理人による証明書のコピー及びその訳文」には、「Stanford Center for Innovations in Learning(SCIL)」は「ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ リーランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティ」の一部門であることが示されている。
以上より、本件商標は商標権者である「Stanford Center for Innovations in Learning(SCIL)」、すなわち「ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ リーランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティ」により使用されている。
また、スタンフォード大学もしくはスタンフォード大学に所属するRoy Pea教授(乙第1号証)が本件商標を使用する場合は、「ザ ボード オブ トラスティーズ オブ ザ リーランド スタンフォード ジュニア ユニバーシティ」が使用するものと同視できるものである(乙第6号証、乙第9号証ないし乙第19号証)。
(3)使用に係る商品について
乙第5号証「本件商標が付された指定商品『コンピュータソフトウェア』の作業時のインターフェースのプリントアウト」には請求に係る指定商品「電子応用機械器具及びその部品」に包含される「コンピュータソフトウェア」の作業時のインターフェースが示されている。本コンピュータソフトウェアは、乙第6号証「DIVERを紹介するホームページの連絡先のプリントアウト」に記載されているソフトウェア「DIVER」を作成したプロジェクトリーダーRoy Pea教授の連絡先に連絡し、ダウンロード先のFTPアドレスとユーザーID、パスワードを入手した後、日本を含めた世界中の誰もがダウンロード可能である(乙第7号証、乙第8号証)。
乙第9号証「ソフトウェア『DIVER』のインストール時の説明書」には、ダウンロード後の本ソフトウェアの使用方法が示されている。
乙第10号証「文献『Pea,R.,Mills,M.,Rosen,J.,Dauber,K.,Effelsberg,W.,& Hoffert.E.(2004,Jan-March).The DIVER Project: Interactive Digital Video Repurposing.IEEE Multimedia,11(1),54-61.』及びその部分訳」(2004年発行)の例えば図2、図3、56ページ1行目ないし8行目(和訳部分)には、コンピュータソフトウェアや、コンピュータソフトウェアのインターフェースの記載がある。
乙第11号証「文献『Pea,R.D.(2006).Video-as-data and digital video manipulation techniques for transforming learning sciences research,education and other cultural practices.In J.Weiss,J.Nolan & P.Trifonas(Eds.),International Handbook of Virtual Learning Environments(pp.1321-1393).Dordrecht:Kluwer Academic Publishing』及びその部分訳」(2006年発行)には、表紙に本件商標「DIVER」が「DIVER」ソフトウェアに関してのスタンフォード大学の登録商標である旨が記載されている。また、例えば1322ページの5ないし23行目(和訳部分)に、ソフトウェア「Diver」の説明がある。
乙第12号証「Roy Pea,Member,IEEE,and Robb Lindgren,Student Member,IEEE Video Collaboratories for Research and Education:An Analysis of Collaboration Design Patterns.IEEE TRANSACTIONS ON LEARNING TECHNOLOGIES,VOL.1,NO.4,OCTOBER-DECEMBER 2008(p1-13)及びその部分訳」(2009年1月14日オンライン公開)には、例えば3ページの17ないし23行目(和訳部分)に,ソフトウェア「DIVER」の説明がある。
乙第13号証「Roy Pea教授の東京大学での講演(APRU DLI2006)を評した内容を掲載したブログのプリントアウト」(公開日:2006年11月9日)には、ソフトウェア「DIVER」のインターフェースが示されている。
乙第14号証「Roy Pea教授の東京大学での講演(BEAT 特別セミナー)を掲載したホームページのプリントアウト」(講演日:2006年11月11日)には、ソフトウェア「Diver」は、スタンフォード大学のサーバにあるが、ソフトウェアをインストールすることで利用可能になる旨の記載がある。
(4)使用に係る商標
乙第5号証の左上及び「Camera」の下部に本件商標が記載されている。
乙第1号証、乙第6号証の、例えば、左上に本件商標が記載されている。他にも多数本件商標が記載されている。
乙第8号証(c)のソフトウェアに本件商標が記載されている(なお、「58」や「exe」は識別力ある記載ではない。)
乙第9号証には、本件商標が多数記載されている。
乙第10号証の、例えば図2、図3、56ページ1行目ないし8行目(和訳部分)には、本件商標が記載されている。
乙第11号証には、表紙に本件商標「DIVER」が「DIVER」ソフトウェアに関してのスタンフォード大学の登録商標である旨が記載されている。また、例えば図1、2、3、5、6、および1322ページの5ないし23行目(和訳部分)に、本件商標が記載されている。
乙第12号証には、例えば、図1、3、4、および3ページの17ないし23行目(和訳部分)に、本件商標が記載されている。
乙第13号証には、本件商標が記載されたプレゼンテーション両面が示されている。
乙第14号証には、本件商標が記載され、本件商標を付した指定商品「コンピュータソフトウェア」をプレゼンテーションする記事が示されている。
乙第15号証「BEATメールマガジン『第7回:ビデオカメラを新しい研究の道具へないし最先端技術の研究への応用ないし[The Diver Project]』のプリントアウト」には、本件商標が付された指定商品「コンピュータソフトウェア」の紹介がされている。
乙第16号証「『ラーニングアート・プロジェクト日誌』のプリントアウト」(公開日2006年11月13日)、および乙第17号証「『北村士郎の日記』プリントアウト」(公開日2006年11月12日)には、乙第14号証で示したプレゼンテーションの紹介がされている。
乙第18号証「『動画共有サイトと学習』のプリントアウト」(公開日2008年6月20日)」には、本件商標が付された指定商品「ソフトウェア」についての紹介がされている。
乙第19号証「2008年度情報利用論演習」(2008年12月16日)には、「山内祐平.高等教育におけるNHKアーカイブス活用に関する研究ないし映像探索システム“MEET Video Explorer”の開発ないし。映像情報メディア学会誌.Vol.62,No.1,2008,p12-14」にて、本件商標が付された指定商品「ソフトウェア」が研究対象となったことが示されている。
(5)使用時期について
(ア)商標法第2条第3項第2号の使用について
乙第4号証には、2002年から現在に至るまで、本件商標が乙第1号証に示すホームページにて展示されていたことが示されている。そして、上述したように、乙第6号証に示す連絡先に連絡することで、本件商標が付されたソフトウェアのダウンロードは可能である。
乙第10号証には、2004年に公開した記載がある。
乙第11号証には、2006年に公開されたことが記載されている。
乙第12号証には、2009年1月14日にオンラインで公開されたことが記載されている。これらの文献は、本件商標を付したソフトウェアの説明をしていることから、公開された期間中、使用可能であったことを示している。
乙第13号証には、記事を投稿した日時が「2006年11月09日 17:00」と記載されている。
乙第14号証には、セミナーの開催日が「2006年11月11日」と記載されている。
乙第16号証には、記事を投稿した日時を示す箇所に、「Monday,November 13,2006,11:05 PM」と記載されている。
乙第17号証には、プリントアウトの冒頭に、記事を投稿した日時を示す箇所に「2006/11/12」と記載されている。
乙第18号証には、記事を投稿した日時を示す箇所に、「2008年6月20日 11:34」と記載されている。
乙第19号証には、課題の発表日が「2008年12月16日(火)」と記載されている。
このように、本審判の予告登録前3年以内である2006年5月31日ないし2009年5月31日の間において、日本においても本件商標が付されたコンピュータソフトウェアの存在が知られている。
したがって、本件の予告登録前3年以内に、日本から当該サイトにあるダウンロードサイトにアクセスし、電気通信回線を通じて本件商標が付されたコンピュータソフトウェアをダウンロードして輸入した事実があったとするのが妥当であると思料する。
(イ)商標法第2条第3項第8号の使用について
乙第4号証には、2002年から現在に至るまで本件商標が、乙第1号証に示すホームページにて記載されていたことが示されている。
乙第10号証には、2004年に公開した記載がある。
乙第11号証には、2006年に公開されたことが記載されている。
乙第12号証には、2009年1月14日にオンラインで公開されたことが記載されている。これらの文献は、本件商標を付したソフトウェアの説明をしている。
乙第13号証、乙第14号証は、プレゼンテーションにおいて「DIVER」を付したソフトウェアの説明を、2006年11月に行っていることを示している。
したがって、本審判の予告登録前3年以内である2006年5月31日ないし2009年5月31日の間において、商標法第2条第3項第8号の使用をしていた事実がある。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者により指定商品中「電子応用機械器具及びその部品」に包含される「コンピュータソフトウェア」について使用していることが明らかであるから、本件審判の請求は成り立たない、との審決を求める。

第4 当審の判断
1 被請求人(本件商標の商標権者)は、商標権者が、本件審判請求の登録前3年以内に、我が国において、その請求に係る指定商品のうち「コンピュータソフトウェア」について、本件商標を使用している、と主張するので、以下この点について検討する。
(1)日本国内における使用について
被請求人は、日本国内において本件商標の使用を立証するものとして、乙第1号証(「DIVER」を紹介するホームページの「2009/10/16」付けのプリントアウト)、乙第6号証(「DIVER」を紹介するホームページの連絡先の「2009/10/16」付けのプリントアウト)、乙第9号証(ソフトウェア「DIVER」のインストール時の説明書)、乙第10号証ないし乙第12号証(「DIVER」に関する技術文献)を提出しているが、これらはいずれも英語で作成しているものである。
また、乙第1号証及び乙第6号証に示されたインターネットホームページに日本国内からアクセスが可能であるとしても、これはインターネットの性格上海外に置かれたサーバーにアクセスができるにすぎないものである。
ところで、海外からインターネットを利用して我が国において商標の使用(商標法第2条第3項第2号「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する行為」及び同第8号「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」などに該当する使用)があったというためには、少なくとも、日本語による広告・商品説明・代金の支払い方法を含む購入方法の説明のほか、円、ドル及び為替レート等による価格表示がなされるなどの行為がなされ、これらに商標の使用がされていなければならないと解されるものである。
しかしながら、本件においては、前記証拠のほか本件全証拠によってもそのような事実は認められないものである。
したがって、上記のとおりの事実からは、商標権者が、日本国内において「コンピュータソフトウェア」に本件商標の使用をしていたものとは認められない。
(2)本件商標の使用について
乙第10号証ないし乙第12号証は、「DIVER」に関する技術文献であり、ここに掲載されている「Diver」「DIVER」の表示は、商取引行為として商標の使用がされているものではなく、技術説明のため又は該文字が商標であることを注意喚起するために記述的に表示されたにすぎないものであるから、これらの証拠によっては、商標権者が本件商標の使用をしているとは認められないものである。
乙第13号証(ロイ・ピー教授の東京大学での「DIVERプロジェクト」に関する2006年11月講演についての中原東大准教授ブログ)、乙第14号証(ロイ・ピー教授が「学習科学とICTは学びのあり方を変えるか」のテーマでした2006年11月11日講演についての東京大学ホームページ掲載の第6回公開研究会レポート)、乙第15号証(BEATメールマガジン「ビデオカメラを新しい研究の道具へ 最先端技術の研究への応用『Diverプロジェクト』」)、乙第16号証(2006年11月13日付けラーニングアート・プロジェクト日誌)、乙第17号証(2006年11月12日付け北村士郎の日記)、乙第18号証(金沢大学山田政寛准教授のブログ「動画共有サイトと学習」)及び乙第19号証(2008年12月16日掲載「知識メディア学(図書館情報学)抄読解2008発表一覧」に掲載されたタイトル「山内祐平.高等教育におけるNHKアーカイブス活用に関する研究?映像探索システム“MEET Video Explorer”の開発?.」とその報告書「2008年度情報利用論演習」における2008年12月16日(火)冨士原未来による報告)は、いずれもインターネットに掲載されたウェブサイトのプリントアウトであり、これら乙各号証には「DIVER」の表示がされているが、その表示は「Digital Intaractive Video Exploration and Reflection」の略とされ「全景360度の映像をパノラマカメラで撮影し、容易に編集できるシステム」のこと(乙第13号証)を指称するものであって、スタンフォード大学ロイ・ピー教授の研究又はその講演に関連して記述的に表されており、商標権者が自他商品の識別するための標識として、本件商標の使用をしたということはできないから、これらの証拠によっては、商標権者が本件商標の使用をしていたとは認められない。
(3)使用に係る商品について
被請求人は、本件商標を「コンピュータソフトウェア」に使用している旨主張しているので、以下に検討する。
乙第1号証には、「DIVERは、DIVEをオーサリングし、共有するためのツールです。・・・デスクトップDIVERは、ユーザーが動画ソースをインポートすることを可能にし、ビデオソースを介して、注釈が付された新たな『パス』を作成することを可能にします。・・・ウェブDIVERは、DIVE作成者がDIVEをアップロードし、他者と共有することを可能にします。他者は、DIVEに対して注釈を付すことが出来ます。」と記載されている(乙第1号証訳文)。
乙第6号証には、「ソフトウェアDIVERを作成したプロジェクトリーダーロイ・ピー教授の連絡先に連絡し、ダウンロード先のFTPアドレスとユーザーID、パスワードを入手した後でないとダウンロードできない」旨記載されている。
乙第10号証には、「Diverソフトウェアーは、Diverデスクトップ・アプリケーション及びウェブDiverサーバーシステムからなります。」と記載されている(乙第10号証訳文)。ロイピー教授の日本における講演を聴講した者は、「DIVER」を「全景360度の映像をパノラマカメラで撮影し、容易に編集できるシステム」(乙第13号証)、「360度からビデオ撮影を行い、この動画コンテンツを共有し、特定の部分を切り出すことやコメントを付与することができるシステム」(乙第18号証)などと理解しており、同趣旨の記載が乙第14号証ないし乙第17号証にも記載されている。
乙第14号証3ページ「1.6.『Diver』のインターフェース」の項には、「まず、『Diver』を利用するのに必要なのは一般的なWEBブラウザである。WEBブラウザで『Diver』へアクセスすると、様々なビデオ(記録映像)を閲覧したり、アップロードすることができる。それらのビデオの中から、自分が気になるものを選んで、注目している範囲をマウスで選択する。そして、録画ボタンと停止ボタンを押すことによってその部分のクリップを取り出すことができる。テキストデータは他者のクリップにも付加することができ、又それをレイティングすることもできる。このようにしてビデオに含まれている問題に対して、様々な視点を共有することができる。この一個一個のクリップは『Div』と呼ばれる。指さし行為を『Diver』では、映像に『Div』することで実現している。そして、潜った先にあるものについて、コメントを付加し合うことによって、会話を実現している。また、各『Div』にはURLが付いているので、『Div』自体をURLで共有することが可能である。」と記載され、「1.7.テクノロジーについて」の項には、「現在、サーバはスタンフォード大学にあるが、これはソフトウェアさえインストールすればどこでも可能である。サーバにアップロードされたビデオ(記録映像)は、Macromedia Flash Video形式に変換される。このビデオはサーバに置かれていて、各クライアントには保存されない。これは著作権とセキュリティに配慮しているからである。」と記載されている。
これらの事実によれば、「Diver」とは、おおよそ記録映像の共有システムといえるものであって、そのシステムのサーバーにアクセスするためには、そのためのコンピュータソフトウェアが必要である。
そこで、使用者は、入手したID、パスワードをコンピュータ画面から入力して、本件商標権者のネット上のサーバーにアクセスし、そのサーバーからそのコンピュータソフトウェアをダウンロードするものである。
そして、このコンピュータソフトウェアは、ウェブ上で使用するもので、それが持つ機能により、ビデオ撮影した動画をオーサリングし、サーバーにアップロードし、第3者と画像情報を共有(閲覧、編集)することを可能にするものであって、「Diver」システムは、アプリケーションシステムとサーバーシステムといわれるもので構成され、現在教育の現場での活用が研究されている記録映像共有システムであることが認められる。
そうとすれば、このシステムを利用するには、そのための電子計算機用プログラムのダウンロードが必要なシステムであるということができる。
しかしながら、乙各号証によっては、商標権者が電子計算機用プログラムを販売したこと、これによって対価を得ていることが認められないから、商品であるか、役務であるか不明であって、さらに、日本国内において、その商品が販売されたとの証拠も認めることはできないから、「コンピュータソフトウェア」について、本件商標の使用をしているものとはいえない。
2 結論
以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前三年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品中第9類の指定商品のいずれかについての本件商標の使用をしていることを証明していない。
また、被請求人は、取消請求に係る指定商品について本件商標の使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中「結論掲記の商品」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2010-04-06 
結審通知日 2010-04-08 
審決日 2010-04-21 
出願番号 商願2004-43711(T2004-43711) 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (Y09)
最終処分 成立 
前審関与審査官 山田 忠司 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 井出 英一郎
鈴木 修
登録日 2005-04-28 
登録番号 商標登録第4860690号(T4860690) 
商標の称呼 ダイバー、ディバー 
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所 
代理人 清水 初志 
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