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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X1044 |
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管理番号 | 1221535 |
審判番号 | 不服2009-15529 |
総通号数 | 129 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-09-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-08-25 |
確定日 | 2010-08-25 |
事件の表示 | 商願2008-76351拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「T-TAS」の文字を標準文字で表してなり、第10類及び第44類に係る願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年9月18日に登録出願されたものであるが、その指定商品については、当審における同21年8月25日付け及び同22年7月30日付け手続補正書により、最終的に、第10類「血液診断用機械器具,血液検査用機械器具,血圧監視・計測装置,血栓形成観察機械器具,血栓成長測定装置」及び第44類「医業,医療情報の提供,健康診断,医療用機械器具の貸与」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4769528号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「TAS」の欧文字と「タス」の片仮名を上下二段に書してなり、平成15年2月26日登録出願、第10類「歯科用機械器具」を指定商品として、同16年5月14日に設定登録されたものである。 (2)登録第5007576号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「テイタス」の文字を標準文字で表してなり、平成18年5月19日登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年12月1日に設定登録されたものである。 以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「T」及び「TAS」の欧文字を「-」(ハイフン)で連結して「T-TAS」と標準文字で表してなるところ、これらは同一の書体、同一の大きさで外観上まとまりよく一体的に表されており、また、構成文字全体より生じると認められる「ティーティーエイエス」又は「ティータス」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであるから、たとえ、ローマ字の1字が商品の規格、品番等を表す記号・符号として一般的に使用される場合があるとしても、かかる構成にあっては、本願商標に接する取引者、需要者をして、殊更に前半部分の「T」の文字部分を省略して、後半部分の「TAS」の文字部分のみに着目し、当該文字部分より生ずる称呼をもって取引に当たるというよりも、むしろ、その構成全体をもって一体不可分のものと認識、把握し、商取引に当たるものとみるのが自然である。 そうとすれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「ティーティーエイエス」又は「ティータス」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。そして、本願商標は、特定の語義を有しない造語と認められるものである。 一方、引用商標1は、前記2のとおり、「TAS」の欧文字と「タス」の片仮名を上下二段に書してなるところ、下段の文字は、上段の文字の読みを片仮名で表したものと認められるから、この片仮名に相応して、「タス」の称呼のみを生ずるものであり、特定の語義を有しない造語とみるのが相当である。 また、引用商標2は、前記2のとおり、「テイタス」の片仮名を書してなるところ、その構成文字に相応して、「テイタス」の称呼のみを生ずるものであり、特定の語義を有しない造語とみるのが相当である。 そこで、本願商標より生ずる「ティーティーエイエス」又は「ティータス」の称呼と、引用商標1より生ずる「タス」の称呼及び引用商標2より生ずる「テイタス」の称呼とを比較するに、本願商標と引用商標1とは、称呼において、その構成音、音数が相違し明らかに聴別し得るものである。 また、本願商標と引用商標2とは、まず、本願商標より生ずる「ティーティーエイエス」の称呼と引用商標2より生ずる「テイタス」の称呼は、称呼において、その構成音、音数が相違し明らかに聴別し得るものである。 次に、本願商標より生ずる「ティータス」の称呼と引用商標2より生ずる「テイタス」の称呼とを比較すると、称呼の識別上重要である語頭において、「ティー」と「テイ」の音の差異を有するところ、前者は「ティ」の母音(i)が、直後の長音とつながって伸びるように発音されるのに対し、後者は「テ」及び「イ」が、はっきりと発音され、さらに、「イ」の母音(i)が、つまったように発音されるから、これらの差異が称呼全体に与える影響は大きく、それぞれを一連に称呼した場合は、その語調、語感が相違し聞き誤るおそれはないというべきでる。 さらに、本願商標と引用商標とは、前記の構成よりみて、外観においては、明らかに区別し得るものであり、さらに、観念においては、共に造語であるから、比較することができないものである。 そうとすると、本願商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2010-08-10 |
出願番号 | 商願2008-76351(T2008-76351) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X1044)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 長柄 豊 |
特許庁審判長 |
石田 清 |
特許庁審判官 |
末武 久佳 榎本 政実 |
商標の称呼 | テイタス、タス、テイエイエス |
代理人 | 高柴 忠夫 |
代理人 | 渡邊 隆 |
代理人 | 志賀 正武 |