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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) X35 審判 一部申立て 登録を取消(一部取消、一部維持) X35 |
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管理番号 | 1220011 |
異議申立番号 | 異議2009-900327 |
総通号数 | 128 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2010-08-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2009-08-21 |
確定日 | 2010-06-16 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5232603号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5232603号商標の指定役務中、第35類「菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5232603号商標(以下「本件商標」という。)は、「Cookie & Cream」の欧文字と「クッキー アンド クリーム」の片仮名文字を二段に書してなり、平成20年8月18日に登録出願され、第14類、第18類、第25類及び第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同21年4月28日に登録査定、同年5月22日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由(要点) 本件商標を構成する「Cookie&Cream/クッキーアンドクリーム」の文字は、「クッキーとクリーム」ほどの意味合いを容易に理解させるものと認められるところ、飲食料品を取り扱う分野においては、菓子、飲料、加工食料品等の商品に「クッキー」と「クリーム」を使用したものが少なくなく、更にそのような商品にあっては、それらを使用したものであることを表示するために「Cookie&Cream」又は「クッキーアンド(&)クリーム」の文字が普通に使用されている(甲第2号証ないし甲第18号証)。 そうとすると、本件商標は、登録異議申立てに係る指定役務「食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」中、クッキーとクリームを使用した商品ないしはクッキーとクリームの風味を有する商品の小売又は卸売に係るものとの関係においては、当該役務の質を表示したものと理解されるにすぎず、また、かかる商品以外の商品の小売又は卸売に係るものとの関係においては、当該役務の質につき誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。 したがって、本件商標は、上記登録異議の申立てに係る指定役務につき商標法第3条第1項第3号並びに同法第4条第1項第16号に該当するものである。 3 本件商標に対する取消理由 本件商標は、「Cookie & Cream」と「クッキー アンド クリーム」の文字よりなるところ、該構成文字より「クッキーとクリーム」の意味合いを容易に認識させるものである。 そして、登録異議申立人の提出に係る証拠によれば、チョコレート(甲第2号証、甲第13号証)、アイスクリーム(氷菓)(甲第3号証、甲第4号証、甲第7号証、甲第8号証,甲第10号証ないし甲第12号証),スナック菓子(甲第5号証)、ビスケット(甲第6号証)、チーズケーキ(甲第14号証)、飲料(甲第15号証、甲第16号証)、リキュール(甲第17号証)において、これらの商品を取り扱うメーカーが「クッキー&クリーム」、「クッキーアンドクリーム」の語を風味、原材料等の商品の特徴を表す語として使用している事実が認められる。 以上の認定事実によれば、「Cookie & Cream」及び「クッキー アンド クリーム」の語は、菓子、飲料、リキュールなどの風味や原材料を商品の特徴とする商品分野において、「クッキーとクリーム(クッキー&クリーム)」風味、原材料を表示するものとして認識されていると認められる。そして、小売等役務において、取り扱う商品の特徴等を宣伝文句として商品の販売が行われていることから、これらの商品を取り扱う小売り分野においては、その取引者、需要者は、販売されている商品(若しくはその一部)が「クッキー&クリーム風味、原材料の商品」であると認識するというのが相当である。 そうすると、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第35類「菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について使用しても、当該役務の提供の用に供する物が、「クッキー&クリーム風味、原材料の物(商品)」であると認識させるにすぎない。 したがって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、前記役務について商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。 4 商標権者の意見 商標権者は、前記3の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。 5 当審の判断 平成21年12月2日付けで取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。そして、前記3の取消理由は妥当なものと認められる。 したがって、本件商標の登録は、その指定役務中、第35類「菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。 また、その余の登録異議の申立てに係る指定役務については、「クッキー」と「クリーム」とが当該役務において取り扱われる商品の原材料として使用されることは一般的ではないし、また、「Cookie & Cream」、「クッキー アンド クリーム」の語が、その商品の風味を表示するものとして使用されている事実もないから、当該指定役務においては、本件商標は、自他役務の識別力を有する商標として認識されるというべきであり、かつ、その質の誤認を生ずるおそれがある商標ということはできない。 したがって、上記役務に係る本件商標の登録は、取り消すべき理由がないものと認め、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持する。 よって結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2010-04-26 |
出願番号 | 商願2008-67758(T2008-67758) |
審決分類 |
T
1
652・
272-
ZC
(X35)
T 1 652・ 13- ZC (X35) |
最終処分 | 一部取消 |
前審関与審査官 | 林 圭輔 |
特許庁審判長 |
芦葉 松美 |
特許庁審判官 |
稲村 秀子 内山 進 |
登録日 | 2009-05-22 |
登録番号 | 商標登録第5232603号(T5232603) |
権利者 | 株式会社ピーチ・ジョン |
商標の称呼 | クッキーアンドクリーム、クッキークリーム、クッキー、クリーム |
代理人 | 河野 生吾 |
代理人 | 河野 誠 |
代理人 | 穂坂 道子 |
代理人 | 村上 晃一 |