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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 X37 審判 査定不服 商4条1項8号 他人の肖像、氏名、著名な芸名など 取り消して登録 X37 |
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管理番号 | 1219854 |
審判番号 | 不服2009-3208 |
総通号数 | 128 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-08-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-02-12 |
確定日 | 2010-07-13 |
事件の表示 | 商願2007-116199拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「AMC株式会社」の文字を標準文字で表してなり、第7類「動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),風水力機械器具,軸,軸受,軸継ぎ手,ベアリング,緩衝器,ばね,制動装置,バルブ」、第9類「理化学機械器具」、第11類「ボイラー,暖冷房装置,冷凍機械器具,水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,太陽熱利用温水器,浄水装置,電球類及び照明用器具」及び第37類「建設工事,建築設備の運転・点検・整備,荷役機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守」を指定商品及び指定役務として、平成19年11月16日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、当審における同21年2月12日付け手続補正書により、第37類 「建設工事,建築設備の運転・点検・整備,荷役機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願商標は、「AMC株式会社」の文字を書してなるところ、札幌市北区北7条西5丁目6-1所在の「AMC株式会社」(以下「引用会社」という。)と同じ名称よりなるものであり、かつ、その者の承諾を得たものとは認められないから、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。 (2)本願商標は、登録第2299667号(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 なお、引用商標は、「ANC」の欧文字を横書きしてなり、昭和63年12月15日登録出願、 第9類「ミシン、その他本類に属する商品」を指定商品として平成3年1月31日に設定登録され、その後、同12年9月12日に存続期間の更新登録がされ、同13年1月10日に指定商品を第7類「金属加工機械器具,鉱山機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,漁業用機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,ミシン,農業用機械器具,靴製造機械,製革機械,たばこ製造機械,ガラス器製造機械,塗装機械器具,包装用機械器具,陶工用ろくろ,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,ゴム製品製造機械器具,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),陸上の乗物用の動力機械の部品,水車,風車,風水力機械器具,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,業務用電気洗濯機,修繕用機械器具,機械式駐車装置,乗物用洗浄機,業務用食器洗浄機,業務用電気式ワックス磨き機,業務用電気掃除機,芝刈機,電動式カーテン引き装置,廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものであって、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第8号について 商標法第4条第1項第8号は、「他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)」については、商標登録を受けることができないと規定している。 商標法第4条第1項第8号が、他人の名称等を含む商標について、商標登録を受けることができないと規定する趣旨は、当該他人の人格権を保護する点にあるところ、他人の「名称」について著名性を要件としていないのは、「名称」は、通常登記申請等の所定の手続を経て決定され、登記簿によってこれを確認できるものであり、恣意的に選択する余地がないことによるものと解される。 以上の趣旨よりすれば、商標法第4条第1項第8号の「名称」に該当するというためには、その商標が、他人の名称と同一であることを要するというべきである。 これを本件についてみるに、当審において嘱託により引用会社の登記簿事項証明の調査を行ったところ、引用会社の名称は、「A・M・C株式会社」であった。 しかして、本願商標「AMC株式会社」と 引用会社の名称「A・M・C株式会社」とは、中点の有無に差異を有しているため、同一であると認めることはできない。 したがって、本願商標は、引用会社の名称ではないから、本願商標が引用会社の名称と同一であることを前提とし、その上で、本願商標が商標法第4条第1項第8号に該当するとした原審の判断は妥当でなく、その理由をもって、本願を拒絶することはできない。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本願の指定商品は、前記1のとおり、これを削除する補正の結果、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品がすべて削除されたと認められるものである。 また、本願の指定役務は、引用商標の指定商品と類似しない役務と認められるものである。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。 (3)その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2010-06-29 |
出願番号 | 商願2007-116199(T2007-116199) |
審決分類 |
T
1
8・
23-
WY
(X37)
T 1 8・ 26- WY (X37) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 土井 敬子、原田 信彦 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
大森 友子 末武 久佳 |
商標の称呼 | エイエムシイ |
代理人 | 杉本 ゆみ子 |