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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X1235
審判 全部申立て  登録を維持 X1235
審判 全部申立て  登録を維持 X1235
審判 全部申立て  登録を維持 X1235
管理番号 1218477 
異議申立番号 異議2009-900423 
総通号数 127 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-07-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-11-04 
確定日 2010-06-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第5256629号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5256629号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5256629号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲(1)のとおりの構成からなり,平成21年3月30日に登録出願,第12類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同年7月8日に登録査定,同年8月14日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人オートモビリ・ランボルギーニ・ホールディング・ソチエタ・ペル・アツィオニ(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第1507740号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲(2)のとおりの構成からなり,昭和52年8月29日に登録出願,第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同57年3月31日に設定登録されたものであり,指定商品については,その後,平成14年4月24日に指定商品の書換登録により,第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,デザイン化した「Lambormini」の文字を書し,上段に「牛のしっぽ」の図形を配してなるものであり,「ランボルミーニ」の称呼を生ずる。
一方,引用商標は,エンブレム図形の内部に「LAMBORGHINI」の文字を書し,その下に牛の図形を配してなるものであり,「ランボルギーニ」の称呼を生ずる。
この両者の称呼は,共に6音構成からなり,異なるのは第5音の「ミー」と「ギー」のみであるから,両者は,取引上相紛れるおそれの非常に強い称呼上類似する商標である。そして,両者の指定商品及び指定役務も互いに抵触するものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人所有に係る商標「LAMBORGHINI」は,同社の名称の略称として世界的に極めて周知著名なものであり,スーパーカー・ブームの代名詞ともなっていたものである(甲第4号証)。申立人は,世界各国において「LAMBORGHINI」関連の商標を有しており(甲第5号証ないし甲第31号証),本件商標の出願前より今日に至るまで継続して,商品「自動車」につき使用しており,かつ,インターネット,カタログ,雑誌,自動車レース大会等において多数宣伝広告している。その結果,申立人等の製造・販売に係るスーパーカーの品質の高さとも相俟って,本件商標の出願前には,「LAMBORGHINI」の商標は,申立人の取扱いに係るスーパーカーを表示する商標として,マニアのみならず一般の需要者・取引者間においても周知著名となっているものである。
したがって,周知著名となっている引用商標と極めて類似する本件商標をその指定商品に使用すると,商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるから,本件商標は,商標法第4条第10号及び同第15号に該当する。
(4)商標法第4条第1項第19号及び同第7号について
商標権者は,引用商標が広く知られていることを知りながら本件商標の出願に及んだものであり,かかる行為は,申立人の人気に便乗するフリーライドであり,不正の行為であること明らかであり,国際信義に反し,公序良俗に違反するものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第19号及び同第7号に該当する。
(5)以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第7号,同第10号,同第11号,同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は,別掲(1)に示したとおり,「Lambormini」の欧文字をデザイン化した特徴のある書体をもって不可分一体的に表し,上段中央部分に牛の尾の如き図形を配してなるものであり,これより「ランボルミニ」の称呼を生ずるものと認められる。
他方,引用商標は,別掲(2)に示したとおり,エンブレム図形の内部の上段に「LAMBORGHINI」の欧文字を書し,その下に牛の図形を配した構成からなるものであり,該欧文字から「ランボルギーニ」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで,本件商標から生ずる「ランボルミニ」の称呼と引用商標から生ずる「ランボルギーニ」の称呼とを比較するに,これらの各称呼は,前半部分において,「ランボル」の音を共通にするとしても,後半部分は,「ミニ」と「ギーニ」という全く別異の音構成からなるものであり,全体の語調・語感も明らかに異にするものであるから,互いに明瞭に聴別し得る差異を有するものと認められる。
また,本件商標と引用商標とは,全体の外観において顕著な差異を有するばかりでなく,欧文字部分のみを比較してみても,その書体に明瞭なる差異を有し,後半部分とはいえ,明らかに字形の異なる「mini」と「GHINI」という文字の差異をも有するものであるから,通常の注意力をもってすれば,その外観を見誤ることはないものというべきである。そして,少なくとも,本件商標は特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから,両者の観念については比較すべくもない。
してみれば,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第10号について
本件商標と申立人が周知・著名である旨主張している引用商標をはじめとする「LAMBORGHINI/ランボルギーニ」の商標とは,上記したところと同様の理由により,互いに紛れるおそれのない非類似の商標と認められるものであるから,他の要件について判断するまでもなく,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第10号に違反してされたものとはいえない。
(3)商標法第4条第1項第15号,同第19号及び同第7号について
上記したとおり,本件商標と引用商標をはじめとする「LAMBORGHINI/ランボルギーニ」の商標とは,十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから,商標権者が本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても,これに接する取引者・需要者をして引用商標等を連想又は想起させるものとは認められず,その商品及び役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く,その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
また,本件商標と引用商標等との関係は,上記のとおりに解されるものであるから,本件商標は,引用商標等の著名性を利用する等の不正の目的をもって使用をするものとはいえず,国際信義に反するものということもできない。
したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第15号,同第19号及び同第7号に違反してされたものとはいえない。
(4)むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第7号,同第10号,同第11号,同第15号及び同第19号に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきものとする。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標



別掲
(2)引用商標


異議決定日 2010-05-28 
出願番号 商願2009-23083(T2009-23083) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (X1235)
T 1 651・ 271- Y (X1235)
T 1 651・ 25- Y (X1235)
T 1 651・ 222- Y (X1235)
最終処分 維持  
前審関与審査官 渡辺 理恵子 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 小川 きみえ
小林 由美子
登録日 2009-08-14 
登録番号 商標登録第5256629号(T5256629) 
権利者 株式会社リバティーウォーク
商標の称呼 ランボルミーニ、ランボルミニ 
代理人 森川 正仁 
代理人 青木 博通 
代理人 合志 元延 
代理人 柳生 征男 
代理人 中田 和博 
代理人 足立 泉 

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