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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X25 審判 全部申立て 登録を維持 X25 審判 全部申立て 登録を維持 X25 |
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管理番号 | 1218462 |
異議申立番号 | 異議2009-900346 |
総通号数 | 127 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2010-07-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2009-09-07 |
確定日 | 2010-05-15 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5235615号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5235615号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5235615号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成20年5月13日に登録出願、第25類「フランス製の被服,フランスでデザインされた被服,フランス製のガーター,フランスでデザインされたガーター,フランス製の靴下止め,フランスでデザインされた靴下止め,フランス製のズボンつり,フランスでデザインされたズボンつり,フランス製のバンド,フランスでデザインされたバンド,フランス製のベルト,フランスでデザインされたベルト,フランス製の履物,フランスでデザインされた履物,フランス製の仮装用衣服,フランスでデザインされた仮装用衣服,フランス製の運動用特殊衣服,フランスでデザインされた運動用特殊衣服,フランス製の運動用特殊靴,フランスでデザインされた運動用特殊靴」を指定商品として、同21年3月30日に登録査定、同年6月5日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する商標は、以下の(1)ないし(6)に示す登録商標(まとめては「引用各商標」という。)であり、いずれも、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4479759号商標は、平成12年8月21日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同13年6月1日に設定登録されたものである。 (2)登録第4666475号商標は、平成14年10月17日に登録出願、第27類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同15年4月25日に設定登録されたものである。 (3)登録第4984425号商標は、平成18年3月9日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同年9月1日に設定登録されたものである。 (4)登録第5085281号商標は、平成18年7月13日に登録出願、第8類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同19年10月19日に設定登録されたものである。 (5)登録第5085283号商標は、平成18年7月13日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同19年10月19日に設定登録されたものである。 (6)登録第5095566号商標は、平成18年7月13日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同19年11月30日に設定登録されたものである。 3 登録異議申立ての理由(要点) 本件商標は、西洋の紋章風の図形の上に「PARIS」の欧文字を配してなるものの、当該紋章風の図形部分と「PARIS」の欧文字とは、視覚上明らかに分離して認識され得る位置にあり、構成上の一体性が全くなく、両部分はそれぞれ分離して認識されるものである。 そうすると、本件商標と引用各商標の「PARIS」の文字部分は、共に特異なデザイン態様からなるものであって、当該文字全体が同一といってよいほど酷似するものであるから、両者は外観上類似の商標であると言える。 また、本件商標と引用各商標とは、いずれも「パリス」の称呼を生じ、「フランスの首都パリ」という観念を生じ得るから、両者は称呼上及び観念上も類似の商標である。 したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念を共通にする類似のものであり、その指定商品も同一又は類似の商品であるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであって、その登録を取り消されるべきである。 4 当審の判断 本件商標は、別掲(1)のとおり、黒枠を有する青色四角形内に向かい合った獅子と、その獅子の間に赤い置き台のような台に王冠風の幾何図形を乗せ、その下に小さい○が連なったような帯状の図(両サイドは半円状)を、さらにその下に「PARIS」の欧文字を有してなる小さい横長リボンを配してなる西洋の紋章風図形の上部に、「PARIS」の欧文字を配してなるものである。 しかして、前記欧文字部分は、共にその構成各文字が、それぞれ極小さな跳ねたひげのような線を付加してやや図案化されているものではあるが、この程度の図案化では「フランスの首都パリ」を意味する英語「PARIS」の文字であることを容易に理解されるというのが相当である。 ところで、被服等の取引業界にあって、商品に関するファッションをリードする地の一としてフランスのパリ(paris)が一般に認識されていること、事業者の取り扱う商品がフランス製であることを表したり、当該事業者の本店等が首都パリに所在する等の事情を示すために、出所表示標識とともに、「PARIS」の欧文字を併記することが盛んに行われていることは、取引上の顕著な実情であり、加えて、本件商標は、上記1のとおり、その指定商品を「フランス製の○○○」、若しくは「フランスでデザインされた○○○」とするものである。 そうとすれば、フランス製若しくはフランスでデザインされた商品のみをその指定商品とする本件指定商品に本件商標を使用した場合、これに接する取引者、需要者は、当該「PARIS」の文字部分を商品の属性にかかわる表示、つまり、当該商品がフランスあるいはパリに係わりがある旨の表記として捉えるというのが相当であり、当該部分から生ずる称呼をもって取引に当たるとはいい難いものである。 してみれば、本件商標は、図形と文字の組み合わせよりなるとしても、図形部分を主要な部分とした商標というべきであって、文字部分よりは、取引上の商品の出所を識別するための称呼及び観念は生じないというのが相当である。 他方、引用各商標は、別掲(2)のとおり、二重の横長楕円形内に「PARIS」、「NewYork」、「LosAngeles」等の地名と認められる文字、並びに「accesories for men」、「Established1887」等の指定商品との関係では自他商品識別力を有しないと認められる文字とをバランス良く一体的に表してなるものであり、例え、引用商標構成中の「PARIS」の文字が大きく、図案化されて表されているものであっても、当該文字部分のみが看者にほかの文字と別異の認識を与えるものとはいい難い。 そうすると、本件商標と引用各商標から「PARIS」の文字部分が独立して認識されることを前提に、その上で本件商標と引用各商標とが当該文字部分において、類似するものとする申立人の主張は採用できない。 その他、本件商標と引用各商標とが類似するとすべき理由は見当たらない。 よって、本件商標と引用各商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲(1) 本件商標(色彩については原本を参照されたい。) 別掲(2) 引用各商標 |
異議決定日 | 2010-04-28 |
出願番号 | 商願2008-40203(T2008-40203) |
審決分類 |
T
1
651・
263-
Y
(X25)
T 1 651・ 262- Y (X25) T 1 651・ 261- Y (X25) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 山田 忠司、石井 恵美子 |
特許庁審判長 |
佐藤 達夫 |
特許庁審判官 |
野口 美代子 小川 きみえ |
登録日 | 2009-06-05 |
登録番号 | 商標登録第5235615号(T5235615) |
権利者 | 株式会社アイ、シー、シー |
商標の称呼 | パリ、パリス |
代理人 | 森 厚夫 |
代理人 | 小山 義之 |
代理人 | 西川 惠清 |