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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X43
管理番号 1218216 
審判番号 不服2009-19470 
総通号数 127 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-07-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-10-12 
確定日 2010-05-10 
事件の表示 商願2008-34761拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「さくら屋」の文字を筆書き風に横書きしてなり、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、平成20年5月2日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3008784号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成4年8月27日に登録出願、第42類「うなぎ料理を主とする飲食物の提供,アルコ?ルを主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成6年11月30日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「さくら屋」の文字よりなるところ、その構成中の「屋」の文字は、「家号や雅号、書斎に用いる語。」を意味する接尾語(広辞苑第六版)であり、本願指定役務の業界において、店名を表示する際に、「屋」の文字を接尾語として普通に使用していることから、本願商標に接する需要者等は、特定の屋号あるいは店名を表したものと認識するというのが相当である。
そうすると、本願商標は、「さくら屋」の文字より、「サクラヤ」の称呼を生じ、かつ、屋号が「さくら屋(サクラヤ)」という店名を表わしたものと観念されるものである。
これに対し、引用商標は、別掲のとおりの文字よりなるところ、該文字は、行書体風に書した「桜家」の文字を上下に配してなるものと無理なく認識されるものであり、その構成中の「家」の文字が、前記「屋」と同様の意味を有する接尾語(広辞苑第六版)であって、本願指定役務の業界において、店名を表示する際に、「家」の文字を接尾語として普通に使用していることから、本願商標に接する需要者等は、特定の家号あるいは店名を表したものと認識するというのが相当である。
そうすると、引用商標は、「桜家」の文字より、自然に「サクラヤ」の称呼が生じ、かつ、家号が「桜家(サクラヤ)」という店名を表わしたものと観念されるものである。
そこで本願商標と引用商標の類否について判断するに、両者は、構成全体の外観における差異はあるものの、「サクラヤ」の称呼を共通にするものであって、観念においては、共に「サクラヤ」という同じ店名を認識させるものであるから、両商標を同一又は類似の役務に使用した場合に、出所について相紛れるおそれがある類似の商標であるというのが相当である。
そして、本願商標の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似するものである。
なお、請求人(出願人)は、取引の実情において、引例商標の行書体の漢字を、通常の取引者・需要者が「サクラヤ」と読めるか否かは疑問に思え、むしろ、行書体の漢字が、日常生活における身の回りに殆ど存在しない現状においては、読めないのが実情であり、よって、粋人の間で通常使用される漢語読みである「オウカ」の読みが通常使用されるものと解される旨主張しているが、本願指定役務を取り扱う飲食物の提供の分野においては、日本料理の提供を中心に、いまだ行書体やくずし文字等をお店の標章として使用することが少なくないことから、需要者等は、普通に行書体の漢字に接するものであり、本件は、前記のとおり、無理なく「桜家」の漢字を認識させ、自然に「サクラヤ」の称呼を生じさせるものである。
また、請求人(出願人)は、過去の審決例の類否判断を挙げて、本願商標と引用商標も非類似である旨主張しているが、商標の構成及び指定商品又は指定役務との関係において、本願とは事案を異にするものであり、その審決例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切とはいえないことから、請求人(出願人)のこれらの主張を採用することはできない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(引用商標)


審理終結日 2010-03-18 
結審通知日 2010-03-19 
審決日 2010-03-30 
出願番号 商願2008-34761(T2008-34761) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X43)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 日向野 浩志 
特許庁審判長 佐藤 達夫
特許庁審判官 野口美代子
齋藤 貴博
商標の称呼 サクラヤ、サクラ 
代理人 野末 祐司 

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