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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z41
管理番号 1216406 
審判番号 取消2009-300600 
総通号数 126 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-06-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2009-05-20 
確定日 2010-05-06 
事件の表示 上記当事者間の登録第4582518号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件審判請求に係る登録第4582518号商標(以下「本件商標」という。)は、「SONAR」の欧文字を横書きした構成よりなり、平成13年2月16日に登録出願、第41類「セミナーの企画・運営又は開催,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,その他の興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏・ゴルフ・相撲・ボクシング・野球・サッカー・その他のスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」ほか、第35類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、同14年7月5日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、平成21年6月8日である。

2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定役務中、「第41類 セミナーの企画・運営又は開催,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,その他の興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏・ゴルフ・相撲・ボクシング・野球・サッカー・その他のスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」についてその登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
すなわち、本件商標は、その指定役務中、第41類「セミナーの企画・運営又は開催,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,その他の興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏・ゴルフ・相撲・ホクシング・野球・サッカー・その他のスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証(枝番を含む。)を提出した。
すなわち、被請求人(商標権者)は、本件審判の請求の登録前3年以内に我が国においてその請求に係る指定役務中「セミナーの企画・運営又は開催」及び「演芸、演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営」について、本件商標を使用している。
(1)本件商標の使用事実(その1)
被請求人は、指定役務「セミナーの企画・運営又は開催」について、以下のとおり、本件商標を使用している。
ア 「ワコール人間科学研究所ブランディング・セミナー」関連
被請求人は、平成19年6月4日、株式会社ワコール(以下「ワコール社」という。)の本社において、ワコール人間科学研究所所員に対し、「ワコール人間科学研究所ブランディング・セミナー」を企画・運営・開催することを、同社から受託し実行した。
被請求人は、このセミナーを企画・運営・開催する際に、「○内にR」マークを付した本件商標と同一の標章「SONAR」を各ページに付したパワーポイントを作成し、その写しの書面(乙第1号証)を受託契約に基づきワコール社に提供し、本件商標を使用した。
乙第1号証は、役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物ないし役務の提供に係る物であり、被請求人は、これに本件商標を付してワコール社に役務を提供し、本件商標を使用した。
イ 「DENTSU F SALA」関連
被請求人は、平成20年1月23日、大崎ThinkParkArenaにおいて、財団法人日本サッカー協会、日本フットサル連盟、日本フットサル施設連盟、Fリーグ所属クラブなどのサッカー関係者、BS日テレ、スカパーなどの放送局、読売新聞、雑誌関係者(フットサルナビ、ピボ)に対する「第1回DENTSU F SALA」の講演を企画・運営・開催することを、株式会社電通(以下「電通」という。)から受託し、実行した。
被請求人は、このセミナーを企画・運営・開催する際に、「○内にR」マークを付した本件商標と同一の標章「SONAR」を各ページに付したパワーポイントを作成し、その写しの書面(乙第2号証)を受託契約に基づき電通に提供し、本件商標を使用した。
乙第2号証は、役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物ないし役務の提供に係る物であり、被請求人は、これに本件商標を付して電通に役務を提供し、本件商標を使用している。
(2)本件商標の使用事実(その2)
被請求人は、指定役務「演芸、演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営」について、以下のとおり、本件商標を使用している。
ア 茶会の運営マニュアルの配布
サントリー株式会社(以下「サントリー」という。)は、その飲料ブランドである「伊右衛門」のイメージ向上のために茶会を開催している。この茶会は、2006年春のお茶会、同年「一期一会」秋のお茶会、2007年「一期一会」春のお茶会、同年「一期一会」秋のお茶会、2008年「一期一会」秋のお茶会と連続して開催されている(乙第3号証)。
例えば、平成20年(2008年)11月21日から同月23日に開催された2008年「一期一会」秋のお茶会においては、参加を希望し、応募・当選した一般人、各回85名、8回合計680名が招待された(乙第4号証)。茶会では、招待客に対し、祇園甲部芸妓による京舞(三味線を用いた音曲である唄の舞)、点前などが披露された。
被請求人は、この茶会の企画・運営に関する業務をサントリーから受託している(乙第5号証)。
この受託契約に基づき、被請求人は、「○内にR」マークを付した本件商標と同一の標章「SONAR」の表示がある運営マニュアル(乙第6号証)をサントリーに対し提供・配布して本件商標を使用した。
この運営マニュアルは、平成20年11月17日ころサントリーの事業部(現在は組織変更がなされて「サントリー食品株式会社」)の担当者が受領している(乙第6号証)。
なお、被請求人は、毎年、運営マニュアルを作成し、同様にサントリーに提供・配布し、本件商標を使用している(乙第7号証)。
上記茶会は、点前・舞・唄を披露するものであり、演芸、演劇及び音楽の演奏の興行であり、被請求人が提供する役務は、その興行の企画及び運営である。上記マニュアルは、その役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物ないし役務の提供に係る物であり、また、役務に関する取引書類であって、被請求人は、これに本件商標を付し、それを用いて役務を提供し、本件商標を使用している。
イ 見積書・納品書・請求書の配布
被請求人は、上記契約についての見積書(乙第8号証の1)を2008年11月1日、納品書(乙第8号証の2)を2008年11月23日、及び請求書(乙第8号証の3)を2008年12月2日に、「○内にR」マークを付した本件商標と同一の標章「SONAR」を表示してサントリーに配布している。この見積書、納品書及び請求書は、取引書類であるところ、被請求人は、これを配布し、本件商標を使用している。
(3)本件商標の使用事実(その3)
被請求人は、同人の実績を顧客に示すための会社パンフレットを、平成20年11月1日ころに株式会社エキスプレスに、及び同年10月1日ころに特定非営利法人森林セラピーソサエティに、それぞれ配布している(乙第9号証及び乙第10号証)。
被請求人は、このパンフレットにおいて、本件商標と同一の標章「SONAR」を各ページに表示している。

4 当審の判断
被請求人の提出に係る乙第3号証ないし乙第8号証(ウェブページ、業務委託契約書、証明願及び証明書、運営マニュアル、見積書、納品書及び請求書等)を総合して判断すれば、商標権者(被請求人)は、本件審判の請求の登録前3年以内に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を役務「茶会(京舞(舞)を含む。)の企画及び運営」すなわち請求に係る指定役務中の「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営」ないし「その他の興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏・ゴルフ・相撲・ボクシング・野球・サッカー・その他のスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。)」に含まれる役務について使用していたものと認められる。
また、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。
してみれば、商標権者(被請求人)は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定役務に含まれる上記役務について、本件商標を使用していたものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その指定役務中の請求に係る役務についての登録を取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2009-12-04 
結審通知日 2009-12-08 
審決日 2009-12-21 
出願番号 商願2001-13052(T2001-13052) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Z41)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 田村 正明
末武 久佳
登録日 2002-07-05 
登録番号 商標登録第4582518号(T4582518) 
商標の称呼 ソナー 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 工藤 莞司 
代理人 黒川 朋也 
代理人 浜田 廣士 
代理人 上原 空也 
代理人 青木 博通 
代理人 中田 和博 
代理人 鈴木 薫 
代理人 柳生 征男 
代理人 岡崎 士朗 
代理人 足立 泉 

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