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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない X30
管理番号 1216394 
審判番号 不服2009-12145 
総通号数 126 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-06-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-07-03 
確定日 2010-04-30 
事件の表示 商願2008-60273拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「からだぽかぽか」の文字を標準文字により表してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年7月23日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における平成21年2月16日付け手続補正書によって補正された結果、第30類「茶,コーヒー及びココア,菓子及びパン,調味料,香辛料,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ」となったものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、指定商品中、例えば『茶,コーヒー及びココア,菓子及びパン,調味料,香辛料,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類』との関係においては、宣伝に用いられる文、キャッチフレーズの一種であるものと理解・把握させる『からだぽかぽか』の文字を書してなるから、本願商標をこれらの指定商品に使用しても、取引者・需要者は、キャッチフレーズの一種であるものと認識するにとどまり、結局、何人の業務に係る商品であるか把握することができないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「からだぽかぽか」の文字を書してなるものである。
そして、当該構成中の「ぽかぽか」の文字は、「広辞苑第六版(株式会社岩波書店)」によれば、「体の芯から温かくて心地よく感ずるさま。」を意味する語であり、また、「大辞泉第一版〈増補・新装版〉(株式会社小学館)」にも、「暖かく感じるさま。暖かくて気持ちのよいさま。」を意味する語として掲載され、該辞典には「からだがぽかぽか(と)してくる」との用例が挙げられている。
そうとすれば、「からだ」の文字と、前記の意を有する「ぽかぽか」の文字を組み合わせた「からだぽかぽか」の文字全体よりは、容易に「体がぽかぽかあたたまる」程の意味合いを認識するものといわなければならない。
また、例えば下記のとおり、体がぽかぽかあたたまることを端的に表す語として、「からだぽかぽか」の文字や、これに通ずる「体ぽかぽか」、「体ポカポカ」などの文字が使用されている事実も認められる。
(1)2010年1月14日付け 静岡新聞夕刊 4頁には、「香辛料で体ぽかぽか 紅茶には砕いたシナモン ワイン、カフェオレも」の見出しのもと、「寒さが厳しくなってきた。ハウス食品のスパイスマスター飯沼敬子さんによると、香辛料の中でも特にシナモン、クローブ、ジンジャーには体を温める作用がある。」との記載がある。
(2)2008年12月2日付け 西日本新聞朝刊 15頁には、「佐賀県/嬉野茶に体ぽかぽか 茶業関係者 登校児童に振る舞う/西部広域」の見出しのもと、「嬉野市嬉野町岩屋地区の茶業関係者でつくる『岩屋ティーロード実行委』と同市は十一月二十一日、近くの轟小(西村貞美校長、二百六十四人)の玄関で、登校する児童に特産の嬉野茶を振る舞った。・・『登校するときは寒かったけど、これで体が温まった。家でも毎朝飲んでいます』と話していた。」との記載がある。
(3)2008年2月23日付け 東京新聞朝刊 11頁 家庭面には、「1年通じ、体ぽかぽか、咳止めにも いかがでショウガ? スープ、飲料、入浴剤…商品続々」の見出しのもと、「ショウガが意外な人気を集めている。厳しい『余寒』が続くなか、体を温める効果が人気の秘密? と思いきや、実は寒くなる前からブームは起きていたらしい。春以降も人気が継続しそうな勢いだ。(杉戸祐子)『冬は外の寒さ、夏は冷房で体が冷える。熱い紅茶に入れて飲むと体も心もホカホカする』」との記載がある。
(4)2006年1月24日付け 毎日新聞地方版/東京 23頁には、「遊ぶ:ホテル /東京」の見出しのもと、「■からだぽかぽかメニュー・フェア・・ホテル内の各レストランで『身体があたたまる料理』をテーマに、さまざまな料理を提供する。・・『日本料理なにわ』では、血行を良くする作用があるというショウガなどを取り入れた懐石コースを、・・」との記載がある。
(5)インターネット上の「NETSEA」のホームページにおいて、「[仕入れのネッシー]生姜のお茶で身体ポカポカ ダイエット?三温茶(さんおんちゃ)卸:株式会社 プラネット」の見出しのもと、「生姜のお茶で身体ポカポカ ダイエット?三温茶(さんおんちゃ)」、「『ホット一息・三温茶』 最近、『身体を温めると病気は治る』『体温を上げると免疫力が活性化する』など、いろんな医学博士の書いた健康本がベストセラーになっています。 三温茶は、生姜を主体に、黒豆、玄米、身体を温める成分をブレンドして『無添加』でティーバッグに入れ、『ノンカフェイン』のお茶にした商品です。」との記載がある。
(http://www.netsea.jp/shop/49269/AS-0001)
(6)インターネット上の「ナチュラルふぁーむ」のホームページにおいて、「うめとうがらし茶|冷え性の方におすすめ|体ぽかぽか|ナチュラルふぁーむ」の見出しのもと、「うめとうがらし茶」、「特に体の冷えが気になる人はとうがらしのに含まれるカプサイシンが体の保温効果を持続させてくれます。夏場もエアコンによる冷えなど気になる方には特におすすめです。」との記載がある。
(http://h-naturalfarm.jp/natufarm/7.1/500153/)
(7)インターネット上の「YAHOO!ショッピング」のホームページにおいて、「【5箱ご購入で送料無料】からだポカポカしょうが紅茶 ヘルシーブティック-Yahoo!ショッピング」の見出しのもと、「からだポカポカしょうが紅茶」、「体の芯からポカポカと。」との記載がある。
(http://store.shopping.yahoo.co.jp/healthb-u/syouga.html)
(8)インターネット上の「All About」のホームページにおいて、「体ポカポカ&美肌がうれしい!豆乳鍋-[スパイス&ハーブ]All About」の見出しのもと、「体ポカポカ&美肌がうれしい!豆乳鍋」、「かくし味に加えたしょうがと唐辛子は、体をポカポカと温める働きがあり、冷え性の人にもおすすめ。」との記載がある。
(http://allabout.co.jp/gm/gc/5793/)
(9)インターネット上の「楽天市場」のホームページにおいて、「【楽天市場】地元の名産品:ホームセンターヤマキシ楽天市場店」の見出しのもと、「まつや とり野菜みそ ピリ辛 ケース(12個入り)」、「まつやのとり野菜みそのピリ辛版。寒い冬はピリ辛で体ぽかぽか!」との記載がある。
(http://www.rakuten.co.jp/yamakishi/1904261/1904262/)
(10)インターネット上の「レシピブログ」のホームページにおいて、「お手軽っ!体ポカポカなトロ味噌汁-真琴さんの1・2・3レシピ-レシピブログ」の見出しのもと、「お手軽っ!体ポカポカなトロ味噌汁」、「とろみで体もぽかぽか。」との記載がある。
(http://www.recipe-blog.jp/mypage/r.cgi/puchi/view.html?id=2962&recipe_id=1044)
(11)インターネット上の「Simple!ダイエットページ」のホームページにおいて、「食で体ポカポカ/Simple!ダイエットページ」の見出しのもと、「食で体ポカポカ」、「冷えを改善して代謝をアップさせるためには、まずは食生活に注目しましょう。冷え太りが気になる方も、体をポカポカにする食材と調理法で代謝を高めれば、きっと『やせ体質』になれますよ♪さっそく毎日の食生活に温め料理を取り入れてみましょう!」との記載がある。
(http://dietpage.tank.jp/10-5syokupoka.html)
そうすると、本願商標は、全体として「体がぽかぽかあたたまる」程度の意味合いを認識させるもので、特別顕著な構成ともいえないものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「体がぽかぽかあたたまる商品である」といったように、商品の特性を端的に表した宣伝文句ないしキャッチフレーズとして理解、把握させるに止まり、結局、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものというべきである。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も識別力を有する旨述べているが、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項の規定に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるべきものであるから、それらの登録例に前記認定が左右されるものではない。そして、前記認定のとおり、本願商標は自他商品の識別機能を有しないものであるから、請求人の上記主張は、採用することができない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2010-02-17 
結審通知日 2010-02-23 
審決日 2010-03-15 
出願番号 商願2008-60273(T2008-60273) 
審決分類 T 1 8・ 16- Z (X30)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 守屋 友宏 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 板谷 玲子
瀧本 佐代子
商標の称呼 カラダポカポカ 
代理人 大西 育子 
代理人 安原 正義 

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